ブリストル(BMY)2021年第2四半期決算(2021/7)

はじめに

少し時間が経ってしまったが、先月2021年7月28日(水)は自分の所有銘柄であるブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)の2021年第2四半期決算発表があった。

ブリストル株は自分のポートフォリオの主力銘柄(資産額3番目、投資額5番目)の一つではあるのだが、最近は割と株価、配当共に安定していることもあり決算発表後の株価がプラスだったことだけを確認して、その内容の整理については遅れてしまった。

ある程度期間が空いたので、決算発表後のアップデートがあることなども期待しつつ、決算内容について確認し整理しておく。


ブリストル・マイヤーズ2021年第2四半期決算概要

以下の情報はブリストル・マイヤーズ スクイブの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2021年第2四半期の総売上高(Total Revenues)は117億300万ドル、前年同期は101億2900万ドルで前年同期比16%増加
  • 2021年第2四半期の1株当たり利益(Earings(Loss) Per Share Non-GAAP)は1.93ドル、前年同期は1.63ドルで前年同期比18%増加

2021年第2四半期の主力製品の売上は以下の通り。

ここで目に付くのはオプジーボ(Opdivo)が2021年第1四半期で再び前年比マイナス(2020年第4四半期は前年比プラス)だったのが、今四半期はまたまた前年比プラスになっている事。翌日29日にはオプジーボ(Opdivo)の競合製品であるKeytrudaを販売しているメルク(MRK)の決算発表があったのだが、Keytrudaは売上が41.8億ドルで前年比20%増(為替の影響を除く)となっている。

両製品ともに売上を伸ばしているという事は限られた市場を取り合うのではなく、癌治療における両製品の研究・開発が進み他製品との併用療法も含めて市場が拡大しているものと思われる。

2021年通期の見通しについては以下の通り。

Non-GAAPベースのEPSは変わらず(reaffirmed)としているが、その他は微妙に前四半期から変わっているところもある。変更のあったものを抜き出してみると以下の様になる。

  • Gross Margin(粗利)
    • GAAP:~79%。前回と変わらず
    • Non-GAAP:~80%。前回は~80.5%
  • R&D Expense(研究開発費)
    • GAAP:Low single-digit decrease(一桁台前半の減少)。前回はLow double-digit decrease (二桁台前半の減少)
    • Non-GAAP:Mid single-digit increase(一桁台半ばの増加)。前回と変わらず
  • Tax Rate(税率)
    • GAAP:~23%。前回は~22%
    • Non-GAAP:~16%。前回と変わらず
  • Diluted EPS(希薄化後一株当たり利益)
    • GAAP:2.77~2.97ドル。前回は3.18~3.38ドル
    • Non-GAAP:7.35~7.55ドル。前回と変わらず

やや気になるがアナリストとのカンファレンスコールでの最初に

  • We’ll also focus our comments on our non-GAAP financial measures, which are adjusted to exclude certain specified items.
    また、特定の項目を除外するよう調整されたNon-GAAP財務指標にコメントを集中します

と説明しており、アナリストからもGAAPについて特段の質問も無かったのであまり気にする必要はないかもしれない。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2021年第2四半期の総売上高(Total Revenues)は117億300万ドル、市場予想の112億ドルを上回っている
  • 2021年第2四半期の調整後1株当たり利益(Non-GAAP Diluted EPS)は1.93ドル、市場予想の1.89ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてブリストル・マイヤーズの株価は

1.84%の上昇。同日のダウ工業平均が0.36%、S&P 500がそれぞれ0.02%の下落、NASDAQが0.70%の上昇だったのに比べてまずまずの上昇だったと言えるだろう。

やはり先に述べたOpdivoが再度成長に転じたことが大きかったのだろう。前四半期の決算時には

「一応アナリストとのカンファレンスコールで”we remain very confident in Opdivo’s return to growth this year”(今年オプジーボが成長へ復帰することには引き続き自信を持っています)などとしているがどうなのだろう。」

とOpdivoに対して疑念を持っていたのだが、経営陣の自信通りの結果となった。ちなみに今回のカンファレンスコールでも引き続きOpdivoの成長に対して自信を示している。

年初来の株価の動きを見てみると

市場(S&P 500)には及ばないものの上昇はしている。

次の四半期もやはり注目はOpdivoの売上となるだろう。前回4月末の2021年第1四半期決算発表後はOpdivoの売上が前四半期に久々に前年比プラスに転じたのが再びマイナスに戻った事から大きく値を下げているので、次回こそ連続してOpdivoの売上成長が達成できるかについて注目したい。

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