コカ・コーラ(KO)2023年第4四半期決算(2024/2)

はじめに

2024年2月13日(火)には自分が所有しているコカ・コーラ(KO)の2023年第4四半期決算発表があった。

前回第3四半期の決算発表後には

「10月の頭を底として今回の決算後も(市場の上昇もあるが)コカ・コーラ株は上昇傾向となっているので最悪の時期は脱したかもしれない。何とかこの改善の兆しが見える状況が続いて欲しいものだ。」

と書いていたのだが第4四半期の決算結果及び株価はどうだったのだろうか。以下決算の内容を確認し整理しておく。


コカ・コーラ(KO)2023年第4四半期決算概要

以下の内容はコカ・コーラの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2023年第4四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は108億4900万ドルで前年同期比7%増加

  • 2023年第4四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.49ドルで前年同期比10%増加

  • 2023年第4四半期のOperating Margin(営業利益率)はGAAPベースでは21.0%(前年同期は20.5%)、Non-GAAPベースでは23.1%(前年同期は22.7%)

2024年通期見通し

2024年通期の主な見通しは以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Organic Revenue(既存事業売上高)成長率:6~7%
  • Comparable currency neutral EPS(為替を含まない調整後EPS)成長率:8~10%
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS)成長率:4~5%(2023年は2.69ドル)
  • Free Cash Flow:92億ドル(114億ドルの営業キャッシュフローから設備投資22億ドルを差し引いたもの)

ただしこれらには

This does not include the impact of ongoing tax litigation with the IRS, if the company were not to prevail.

とIRSとの税務訴訟に勝てなかった場合の影響は含まれていない。

2024年第1四半期見通しの考慮要因は以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Comparable net revenues(比較可能な総売上):約4%の為替の悪影響及び2%の買収・売却・組織再編の悪影響
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS):約8%の為替の悪影響及び1%の買収・売却・組織再編の悪影響
  • 2024年第1四半期は2023年に比べて1日少ない

その他

その他決算発表及びアナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 2023年第4四半期の販売量は2%増加、平均価格は9%上昇
  • 北米における個人消費は総じて好調を維持している
  • 北米と欧州ではインフレが緩やかになっているが、インフレの累積的影響が特定の消費者層を圧迫している
  • 中東の緊張は消費者行動にいくつかの変化をもたらし、それがビジネスに影響を及ぼしている
  • 中東で進行中の紛争は第4四半期の販売量成長率に約1ポイントの悪影響を与えた
  • アフリカと中国ではマクロ環境は依然不透明

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2023年第4四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は108億4900万ドルで、市場予想の106億7000万ドルを上回っている
  • 2023年第4四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.49ドルで、市場予想も0.49ドル

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてコカ・コーラの株価は

前日比0.59%の下落。米国市場が同日発表のあったCPIの影響で

大きく下落していたことを考慮すると比較的下げ幅は小さい。売上が市場予想を上回ったことが評価されたのだろうか。そして日中の動きを見てみると

開場直後は前日比上昇で始まっていることから、CPI結果を踏まえた市場全体の下落傾向に引っ張られた可能性もある。

前回決算から今回決算翌日を含めたコカ・コーラ株の推移を見てみると

冒頭に触れていた回復の兆しは見えていたのだが、2月に入ってからは下落基調。今回決算の翌日も市場は上昇しているのに対して続落していることを考えると、しばらくは軟調な展開が続くのかもしれない。市場と同程度とまではいかなくとも、何とかこの程度の株価水準を維持してもらいたいものだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。