フィリップ・モリスとアルトリアの合併協議が発表(2019/8)

はじめに

昨日は米国市場前に掲題のフィリップ・モリス(PM)とアルトリア・グループ(MO)の合併協議が発表された。この手のニュースとしては珍しい気がするが、報道ではなくて発表だった。就寝前にみたときは、先日購入したアルトリア・グループは上昇していたのだが、フィリップ・モリスは下落。しかし起床して終値を見てみたところ以下の様に、

双方とも下落。その辺の理由が明らかになるかどうかは分からないが、発表の内容などについて整理しておく。


合併協議の報道内容

以下の内容はアルトリア・グループの企業サイトより引用・抜粋。

  • Altria Group, Inc. (Altria) (NYSE: MO) today announced that it is in discussions with Philip Morris International, Inc. (NYSE: PM) regarding a potential all-stock, merger of equals.(アルトリア・グループは本日フィリップ・モリス・インターナショナルと潜在的な全株式対等合併の協議をしていると発表した)
  • There can be no assurance that any agreement or transaction will result from these discussions.(この協議から何らかの合意やトランザクションが起こる保証はない)
  • Additionally, there can be no assurance that if an agreement is reached, that a transaction will be completed. Any transaction would be subject to the approval of the two companies’ boards and shareholders, and regulators, as well as other conditions.(さらに合意に達した場合でもトランザクションが完了する保証はない。トランザクションは両社の取締役会、株主、規制当局の承認対象となる)
  • Altria intends to make no further comment regarding the discussions unless and until it is appropriate to do so.(アルトリアは協議に関してそうするのが適切とまで更なるコメントをするつもりはない)

ということで具体的な内容としては、アルトリアとフィリップ・モリスが対等合併を協議している、ということだけ。その割には昨日の両社の株価が下がり過ぎの気も個人的にはする。


発表後の両社の株価

以下は昨日1日の両社の株価の動き。

まずはアルトリア・グループ(MO)。

冒頭に書いた通り、開場後は26日に比べて上昇していたのだが、何故か昼前にかけて下落してそのまま低空飛行。どうもニュース専門局CNBC(Consumer News and Business Channel)が両社の統合にプレミアムはないと報じたことを受けてのことらしい。

そしてフィリップ・モリス(PM)。

こちらはアルトリアとは異なり、開場後から26日終値に比べて急落。多少は持ち直したが7%越えのマイナス。

色々調べては見たのだが、証券アナリストのコメントもまちまちであり、株価がこれまで下がった理由は判然としなかった。もう少し状況が整理されるのを待つしかないのだろうか。

こういった合併話があると、どちらかの株価が下がりもう一方が上昇する、あるいは両社の株価が上昇する言うケースが多い気がするのだが、今回は両社が下がるという稀なケース。しかも両社の株を自分が所有しているという最悪な状況になってしまった。


自分がフィリップ・モリスとアルトリア株双方を持つに至った経緯

そもそも自分はフィリップ・モリスとアルトリアのタバコ銘柄2つを持つつもりはさらさらなかったのだが、今までに過去の投資履歴で書いてきた通り紆余曲折があった結果として、双方を持つに至っている。一応その経緯を以下に整理しておく。

2002年3月:フィリップ・モリス株を購入。当時はPhilip Morris Companies Inc

2003年1月:フィリップ・モリスが商号・ティッカーシンボルをアルトリア・グループ・MOに変更

2008年4月:アルトリアがフィリップ・モリスをスピンオフ。ここでのフィリップ・モリスはPhilip Morris International Inc.

つまり10年前まではタバコ銘柄の保有は1銘柄だけだったのだが、意図せず2銘柄持つことになった。まあ厳密にはアルトリアが米国内、フィリップ・モリスが米国を除く海外という点での違いはあるのだが。

今まで投資した額は、アルトリア・グループ:17,656.13ドル、フィリップ・モリス:1,270.325ドルと2万ドルに欠けているので、自分の資産全体から見るとそれ程ではない。ただし、前回の購入時にアルトリア・グループを購入しているので、今後増やしていった可能性はある。


まとめ

さてこれを受けてどうするか。

というかそもそもアルトリアとフィリップ・モリスの合併が司法当局に承認されるのか、という点が不明瞭。現時点で時価総額2000億ドルを超える合併がすんなり承認されるとは思えない。自分が持っていたAT&T(T)とタイム・ワーナー(TWX)の合併も当局の承認に時間がかかったし、最近だとスプリントとTモバイルの合併承認にもかなり時間がかかっている印象がある。

そして昨日の株価の下落振りからすると、両社の相乗効果がどの程度見込めるのかも不透明。昨今のタバコ業界を巡る色々な要因(例1例2)も不透明さを増す要因となっているだろう。

不確定要素が増えてしまったので、しばらくは両社の株とも様子見だろう。少なくとも来月2019年9月の定期購入のタイミングで検討する優先順位はかなり落ちる。両社とも配当率が高いのが魅力ではあるのだが、今後どうなることやら。

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