はじめに
昨日はゼネラル・エレクトリック(GE)の株価が下記の様に4%近く下落していた。
特にゼネラル・エレクトリック自体に目立ったニュースがあったわけではない(株価に関係なさそうなニュースは有り)のだが、こういった理由が今一つはっきりせず、個人的にあまりスッキリしない大きな株価の下落はたまに起こり得る(クラフト・ハインツ(KHC)が以前にあった)。いずれにせよ、何故GE株が大きく下がったのか自分なりに考察してみることにする。
7月17日のGE株下落の考察
上述の様に昨日のGE関連では、特に株価下落につながるニュースは自分では見つからなかったので、直近でGE株に影響を及ぼしそうなことを確認してみた。
- 7月15日にUBSのアナリストDamian Karas氏がGE株のレーティングをBuyからNeutralにDowngradeし、目標株価も約12%減の11.50ドルに設定し直したこと。レーティング変更理由の一つとして“notable decline in interest rates and ongoing power market weakness(金利の著しい低下と継続的な電力市場の低迷)”を挙げている。とはいえ、この情報が出た日の株価下落は、自分が所有株のシティ、JPMを気にし過ぎていたせいもあるが、目立つほどの下落ではなかったはず。確認してみたところ、先週末の終値@10.37ドルから15日の終値@10.27ドルと0.96%のマイナスに留まっていた
- 昨日17日は一応GEがソーラー事業を売却するというニュースはあった。内容としてはBlackRockのReal Assets部門が運営するファンドが、GE Solarから創設されたDistributed Solar Developmentの80%を所有する、と発表しているが金銭的条件は明らかにされていない、というもの。GEのソーラー事業の規模を考えると、このニュースがGEの株価に影響を与えるほどのインパクトがあったとは考えにくい
- その他に考えられる要因としては、GEの株価が今年の初めから約38%上昇していることを考えると、利益確定のために売られて株価上昇が一段落したタイミングの可能性もあるのでは、とも
個人的にはこれ位しか思いつかないのが正直なところ。もしかすると情報の見落としや認識違いがあるかもしれないので注意が必要。
まとめ
一番可能性が高いと個人的に思うのは、昨日の市場全体の下落に、UBSのレーティング更新情報が相乗効果を及ぼして、市場よりも高い株価下落につながったような気がする。
そう考えると、今回の様に市場の動きよりも過剰に株価の値動きが激しい(特に下落の方向に)のでは、まだまだGEの株価は安定性に欠けるような気がする。
やはりGEの本当のところは、2019年7月31日に予定されている2019年第2四半期決算発表で、どのような報告がなされるのかを注視するのが良いだろう。自分の基本はバイアンドホールド/長期投資であるし、現在明らかになっている情報だけでは何とも判断できない。特に2019年7月31日の決算発表で気になるのは、第1四半期に発表したGEの計画予定が順調に進んでいるかどうか。特に第1四半期決算発表の後に対中関税の発動があったので、その影響があるのか否か、影響があるのであればそれがどの程度なのかが非常に気に掛かる。
現在(2019年7月17日米国市場閉場後)の自分のGE株所有データは上記の様に3,850株所有で、米ドルベースで24,000ドルのマイナス、取得価額比マイナス38.52%、配当率は0.39%。これを踏まえると自分がGE株を割安と感じるには、まだまだ時間がかかりそうだ。