ケラノバ(K)2024年第3四半期決算発表(2024/10)

はじめに

2024年10月31日(木)には自分の所有しているケラノバ(K)の2024年第3四半期決算発表があった。

前四半期決算時は好調な決算内容と買収報道もあり約6.7%の上昇。そして実際に8月半ばにマースによる買収が発表され、その後はマースの買収価格から株価は@80ドル前後で変わらず推移している。

買収関連の進展はどうなっているのか。以下ケラノバの決算内容及び株価について確認・整理しておく。


ケラノバ2024年第3四半期決算概要

以下の情報はケラノバの企業サイトより引用・抜粋。ただし今回はマース社との合併を控えているため通期見通しは発表せず、カンファレンスコール(決算内容の説明及び質疑応答)も無く資料提示のみだった。

  • 2024年第3四半期の総売上高(Reported Net Sales)は32億3300万ドル、前年同期は32億5500万ドルで前年同期比0.7%減少
  • 2024年第3四半期の一時項目を除く調整後1株あたり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.91ドル(恒常為替ベースでは0.92ドル)、前年同期は0.77ドルで前年同期比18.2%増加(恒常為替ベースでも0.77ドルで19.5%増加)

決算資料で気になった点は以下の通り。

  • 第3四半期の好調な業績は、当社の戦略とより成長志向で収益性の高いポートフォリオを改めて反映している
  • レポートベースの売上は減少したものの為替の悪影響、ラテンアメリカ、アジア/中東によるところが大きく、既存事業ベースでは増加
  • 予想よりも速いペースで利益率の改善を続け前四半期に続き2桁の営業利益成長
  • 営業利益の増加により、1株当たり利益も2桁の成長の勢いを維持している
  • 2024年9月26日以降、株主に対して合併を承認するために当社の株主総会で提案される決議または合併に関連するその他の対応に関する確定委任状説明書が送付された

マースの買収に関する具体的なアップデートは特になし。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2024年第3四半期の総売上高(Reported Net Sales)は32億3300万ドル、市場予想の31億6000万ドルを上回っている
  • 2024年第3四半期の一時項目を除く1株あたり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.91ドル、市場予想の0.85ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてのケラノバの株価は

前日比0.25%の下落。同日の米国市場が

前日米国市場閉場後に決算を発表したマイクロソフト(MSFT)とメタ(META)が人工知能(AI)向け投資の資本費用が増加していると明らかにしたことで、利益率への不安からマイクロソフトが6%、メタが4.1%下落したためにS&P 500、NASDAQ総合を中心に大きく下落したのと比べると、小幅な下落にとどまっている。

というよりは年初来の株価推移を見ると分かるように

冒頭に記した買収発表後以降ケラノバ株にはほとんど変動がないことが判る。

今後のケラノバ株だが、マースによる買収が取りやめにならない限りはこのレベルの株価推移が続くのだろう。買収の具体的な情報が発表されるのを待つのみか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。