エクソン(XOM)2022年第2四半期決算発表(2022/7)

はじめに

2022年7月29日には自分の所有銘柄であるエクソン・モービル(XOM)の2022年第2四半期決算発表があった。

ここ最近は原油先物価格が一時期に比べやや下がり気味の傾向がある気がしているのだが、原油先物価格に連動しやすいエクソンの決算及びそれを受けての株価はどうなったのか。以下にその内容を確認しまとめておく。


エクソン2022年第2四半期決算概要

以下の情報はエクソン・モービルの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2022年第2四半期の総収入(Total revenues and other income)は1156億8100万ドル、前年同期は677億4200万ドル
  • 2022年第2四半期のGAAPベースでのエクソン帰属純利益(Net income attributable to ExxonMobil)は178億5000万ドル、前年同期は46億9000万ドル

  • 2022年第2四半期の1株あたり利益(EPS)は4.21ドル、前年同期は1.10ドル

  • 2022年第2四半期の特別項目を除く調整後1株あたり利益(Earnings Excluding Identified Items Per Common Share Assuming Dilution)は4.14ドル、前年同期は2.07ドル
  • 2022年第2四半期の設備及び探鉱用投資(Capital and Exploration Expenditures)は46億900万ドル、前年同期は49億400万ドル

事業部別業績

エクソンは2022年4月1日の第2四半期から業務効率の改善を理由に事業部門の再編を行っており、今回から決算資料上の事業部門が以下の様に変更されている。アップストリームとコーポレートファイナンスに変更は無し。

各事業部の結果は以下の通り。

【アップストリーム(U/S)(探索権の獲得、原油の探鉱、開発、生産)】

GAAPベースの利益は113億7100万ドルで、前年同期は31億8500万ドル、前四半期は44億8800万ドル。主に前四半期から原油価格が15%、ガス価格が23%上昇したことが利益増の要因。

【エネルギー製品(EP)】

GAAPベースの利益は52億7300万ドルで、前年同期は8億5600万ドルの損失、前四半期は1億9600万ドルの損失。前四半期に比べると製油所の利用が増加し利益率が改善しており、前年に比べると原油価格の上昇によるマージン増加を主な理由として挙げている。

【化学製品(CP)】

GAAPベースの利益は10億7600万ドルで、前年同期は22億ドル、前四半期は14億500万ドル。前四半期に比べて北米でのエタン原料コスト上昇、ドル高、中国のロックダウンによる需要、ロジスティクスの制約による販売量の減少などを利益減少の理由として挙げており、前年比では為替の影響と利益率の低下を挙げている。

【特殊製品(SP)】

GAAPベースの利益は4億1700万ドルで、前年同期は7億5000万ドル、前四半期は4億7600万ドル。前四半期に比べ為替の影響と季節的メンテナンスにより利益が減少し、前年比では利益率の低下と定期メンテナンスの増加による販売量の減少を利益減少の理由として挙げている。

2022年見通し

2022年の見通しに関しては第3四半期の考慮要素を提供しているが数値目標的なものはほとんどない。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2022年第2四半期の総収入(Total revenues and other income)は1156億8100万ドル、市場予想の1180億3300万ドルを下回っている
  • 2022年第2四半期の特別項目を除く調整後1株あたり利益(Earnings Excluding Identified Items Per Common Share Assuming Dilution)は4.14ドル、市場予想の3.98ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてエクソン・モービルの株価は

4.63%の上昇。同日の米国市場は

いずれも上昇しているが、エクソンの上昇は市場をかなり上回る結果となった。

総収入は市場予想を下回ったものの調整後1株あたり利益はコスト管理の効果もあって市場予想を上回り、今四半期のエクソン帰属純利益は過去最高を30億ドル以上上回って記録を更新した点などが好感されたのだろう。

年初来のエクソン株の推移を市場(S&P 500)と比べてみると

市場が10%を超える下落となっている一方エクソンは60%近い上昇と非常に高パフォーマンス。今年の自分のポートフォリオがそこまで悪くないのはエクソン株に拠る所も大きい。

今後のエクソン株だが冒頭に触れた様に原油先物価格が一時期に比べて以下の様に落ち着いている感もあり、

7月~9月となる第3四半期決算の業績は今四半期程ではないだろう。あまり期待はせずに市場と同程度のパフォーマンスで推移してくれることを期待したい。

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