はじめに
昨日2021年9月7日(火)の米国市場は月曜のLabor Dayがあり3日間取引が無かった後だったのだが、自分のポートフォリオは以下の様に軒並み下落。市場はダウ工業平均が0.76%、S&P 500が0.34%下落で、NASDAQは0.07%の上昇だった。
そんな中唯一ウォルト・ディズニー(DIS)だけが1.85%上昇となかなかの上昇だったのには何らかの理由があるのだろうと思って調べてみた。以下にその内容をまとめておく。
2021年9月7日のウォルト・ディズニー(DIS)株上昇要因
調べてみた所理由はウォルト・ディズニー・スタジオ傘下のマーベル・スタジオ制作で9月3日に全米公開された「Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings(邦題:シャン・チー/テン・リングスの伝説)」の興行収入が好調だったためと思われる。
以下調べたところでは
- 公開初週の興行成績(金~日)はボックス・オフィス・プロによると北米で7140万ドル
- ボックス・オフィス・プロの元々の予想は5200万ドル
- Labor Day週の映画としては2007年の”Halloween”の3060万ドルを倍以上上回り歴代最高
- COVID-19以降公開の映画では同じマーベルの前作”Black Widow(2021年7月公開)”の8000万ドルに次ぐもの(ただしBlack Widowは公開2週目の週末は北米地域での興収が前週比67%ダウンの2625万ドル)
- 公開から45日間は劇場独占でそれ以降はDisney+でも配信
- 全世界では1億2700万ドルの興行収入
- 主要市場の中国では公開の許可が下りていない
となっている。
まとめ
シャン・チーの興行収入が予想以上に好調だったことが、昨日のディズニー株の上昇につながったようだ。
ディズニーの前四半期の売上は170億2200万ドルだったので、シャン・チーの最終的な興行収入は不明だが一桁台前半の億ドルと仮定するとディズニー全体の売上の一桁台前半%になるので、単純に考えると昨日のディズニー株1.85%上昇というのも妥当な範囲なのかもしれない。
とはいえ、正直個人的にはそこまでディズニー株の上昇に寄与するものかという疑問はある。上ではディズニー全体の売上と興行収入を単純に比較したが実際にはそれ程単純ではないだろうし、昨日は全体的に市場が軟調だったので、良いニュースのあったディズニー株の買いが多かった側面もあるのではないだろうか。
また調べている最中に知ったのだが、シャン・チーもブラック・ウィドウ、そして次のエターナルズも中国本土での公開が未定というのも気になるところ。色々複雑な要素が絡んでいるのだろうが、映画市場として大きな中国での公開がなされないというのは売上上はマイナス要因となるだろう。
年初来のディズニー株は
一応プラス圏にはあるが、3月に200ドルを一瞬超えてからは下げ基調となり、方向感に乏しい動き。8月後半からやや上昇傾向にあるようにも見受けられるが期間が短いので何とも言えないところ。
米国でのコロナ新規感染者数も9月に入って減少に転じたようだし、ディズニー株も上昇基調になってくれればいいのだが、3月から6月にかけて米国での新規感染者数が現在よりずっと少なく減少傾向にあった際にもディズニー株は上記の様に上がらないどころか下落していたので、もうしばらく状況/傾向がはっきりするまではあまり期待しない方が良いのだろう。