はじめに
2020年10月末に退職をし、完全リタイア/配当金生活に入って5ヶ月目。
今回は完全リタイア/配当金生活のキーとなる配当金の推移について過去1年間を振り返り、今後の生活への影響について考えてみることにする。
過去1年間の受取配当実績
前提
- 配当金はすべて米国株でドルベース
- 税引後(米国二重課税分含む)の金額をベース
- 米国二重課税分は確定申告で戻ってくるがここでは考慮せず
- 為替は実績円を実績ドルで除算
- 想定ドルは直近3ヶ月の実績受取配当のドル合計
- 想定円は直近3ヶ月の実績受取配当の平均為替レートで算出
2020年2月末~2021年2月末の受取配当
実績ドル | 実績円 | 為替 | 想定ドル | 想定円 | |
2020年2月末 | 29,939.54 | 3,227,942 | 107.8154 | 31,733.64 | 3,422,112 |
2020年3月末 | 30,374.11 | 3,260,452 | 107.3431 | 30,613.60 | 3,276,356 |
2020年4月末 | 30,385.13 | 3,260,413 | 107.3029 | 30,626.76 | 3,275,268 |
2020年5月末 | 31,145.06 | 3,321,332 | 106.6407 | 31,249.12 | 3,302,052 |
2020年6月末 | 31,353.91 | 3,341,806 | 106.5834 | 32,483.96 | 3,440,352 |
2020年7月末 | 31,676.72 | 3,375,299 | 106.5546 | 32,483.96 | 3,438,476 |
2020年8月末 | 31,808.44 | 3,385,819 | 106.4440 | 32,483.88 | 3,416,424 |
2020年9月末 | 31,988.39 | 3,402,664 | 106.3718 | 32,483.84 | 3,409,952 |
2020年10月末 | 32,475.55 | 3,452,060 | 106.2972 | 33,626.40 | 3,525,060 |
2020年11月末 | 32,601.87 | 3,440,080 | 105.5179 | 33,626.76 | 3,492,364 |
2020年12月末 | 32,634.91 | 3,435,959 | 105.2848 | 33,638.12 | 3,481,476 |
2021年1月末 | 33,024.73 | 3,472,827 | 105.1584 | 33,638.04 | 3,476,168 |
2021年2月末 | 33,090.24 | 3,465,408 | 104.7260 | 33,890.48 | 3,508,000 |
数値にすると判りにくいのでグラフにしてみる。
実績ドルベース
一応右肩上がりになってはいるのだが、あくまで過去の実績データであるので参考程度。
実績円ベース
こちらも過去の実績データであるので参考程度なのだが、実績ドルと異なるのは為替の影響によってドルが右肩上がりであるのに対して、円ベースでは必ずしもそうではないこと。理解はしていたが、グラフにしてみると分かりやすい。
想定ドルベース
3月末に想定ドル配当が減少しているのは、2020年3月にボーイング(BA)が配当停止したことを反映している。
5月、6月、10月に想定ドル配当が増えているのは、2019年12月、2020年3月、6月に定期購入したダウ・インク(DOW、3月)、アルトリア・グループ(MO、2019年12月、6月)の配当が反映されているため。
逆に考えると定期購入分を除くと、過去1年での大きな配当増が無かったことが伺える。2021年の1月から2月にかけて少し上昇しているのは、所有株数が2,200株とそれなりにあるブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が8.9%の増配をしているため。
想定円ベース
こちらは為替の影響が顕著に表れている。ドルベースでは2020年2月末から2021年2月末で約2000ドル増加しているのだが、円ベースでは約8万円の増加に留まっている。思ったより為替の影響が大きい。
まとめ
ある程度は想像していたが、会社員時代に行っていた米国株定期購入の配当増加への貢献が思ったよりも大きい。想定のグラフを見るとそれがよく分かる。
本来なら想定の方のデータはもう少し右肩上がりでも良いと思うのだが、2020年2月~2021年2月はCOVID-19の影響もあるのだろう。少し期間はズレるが2019年(2019年1月~12月)の受取時配当増が15銘柄、配当減が2銘柄だったのに対し、2020年(2020年1月~12月)受取時配当増は9銘柄、配当停止が2銘柄となっている。
そして自分の所有銘柄で受取配当金額が多い銘柄の据え置きが響いている。AT&T(T)、シティグループ(C)、エクソン・モービル(XOM)の投資額上位3銘柄がいずれも期間中配当据え置きとなっている。
とはいえ、2020年9月に退職を決めた際に完全リタイア以降のキャッシュフローを考えているのだがその際のベースは年間配当340万円で、2021年2月末時点での想定は約350万円と3%弱増加している。一応年間配当が340万円のまま変わらずでも退職金の取り崩しとの組み合わせで60歳までは大丈夫なはず(60になると個人で払っている生命保険・個人年金の支払が終了し、個人年金の受取が開始する)なので、配当が完全リタイア以降さほど増加していないことをあまり気に病む必要はないのかもしれない。COVID-19で資産額が約30%程度減った時期があった事を考えれば御の字とも言えるだろう。
ただ注意しなければならないのは、ボーイング(BA)やウォルト・ディズニー(DIS)の様に今後配当停止あるいは大幅配当減に陥る可能性がある所有銘柄だろう。特に先に挙げたエクソン・モービル(XOM)はCOVID-19前から2年間配当据え置きが続いており、最近は経営を巡って投資家との対立も発生しているので、配当減・停止の可能性があることは留意しておくべきだろう。