はじめに
2020年7月30日に自分の保有しているプロクター・アンド・ギャンブル(PG)の2020年第4四半期決算の発表があった。
自分の所有株の中では配当率がそれ程高くないため、なかなか購入検討対象までいかないのだが、最近のCOVID-19の状況を加味すると次回購入時には検討に値する気もする。そのためにも決算内容がどうだったのか以下に整理してまとめておく。
2020年第4四半期決算概要
以下は、プロクター・アンド・ギャンブルの企業サイトより引用・抜粋。
- 2020年第4四半期の総売上高(Net Sales)は176億9800万ドル、前年同期は170億940万ドルで前年同期比4%の増加
- 2020年第4四半期の一時項目を除いた利益(Diluted Net Core EPS)は1株当たり1.07ドル、前年同期は2.12ドルの損失
2019年第4四半期の一時項目を除いた利益(Diluted Net Core EPS)が2.12ドルの損失だったのはジレット事業に関してのれん代償却や、商標権など無形固定資産を減損処理するのに80億ドルの評価損を計上したため。
第4四半期の主要な項目を前年同期と比べると、
- Q4 ’20: Net Sales +4%; Organic Sales +6%; Diluted Net EPS $1.07, +$3.19; Core EPS $1.16, +5%
と言った具合にいずれも上昇している。前四半期と同じ様にCOVID-19の買いだめが寄与したようだ。特に市場規模の大きい北米と中国でその傾向が顕著だったとしている(particularly in North America and China, related to the COVID-19 pandemic)。
今回はプロクター・アンド・ギャンブルにとって期末に当たるので2020年通期の情報も確認しておく。
2020年度全体を見ても総じて堅調だったことが伺える。
2021年の通期見通しに関しては以下の様に発表されており、こちらもCOVID-19の影響がありながらも堅調な見通しとなっている。
【売上(Sales)】
【一株当たり利益(EPS)】
【現金(Cash)関連】
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2020年第4四半期の総売上高(Net Sales)は176億9800万ドル、市場予想の169億5200万ドルを上回っている
- 2020年第4四半期の一時項目を除く1株あたり利益(Core EPS)は1.16ドル、市場予想の1.01ドルを上回っている
となっている。
まとめ
この様な決算内容を受けてプロクター・アンド・ギャンブルの株価は、
2.42%の上昇。同日のダウ工業平均が0.85%、S&P 500が0.38%それぞれマイナスだった事を考えると、やはり堅調な決算内容、来期見通しが評価されたのだろう。
過去5年のP&Gの株価を見ると、
2018年を除けば市場と同じ程度のパフォーマンスであり、直近ではCOVID-19の影響が少ない企業であると言えるだろう。次回定期購入予定である2020年9月のCOVID-19の状況によってはP&G株の追加購入は検討に値するかもしれない。
ただ冒頭にも書いた通り配当率が税引前で2.5%弱とそれ程高くないのがなあ。