はじめに
昨日の米国市場閉場後に掲題の通りブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMY)が配当増の発表をしていた。普段は特段気にしない発表なのだが、今回は配当の増分が大きいのでその内容をまとめておくことにする。
2019年12月5日発表のBMY配当増
以下は、ブリストル・マイヤーズの企業サイトより引用・抜粋。
- The Board of Directors of Bristol-Myers Squibb Company (NYSE:BMY) today declared an increase of 9.8% percent in the company’s quarterly dividend, beginning in the first quarter of 2020.
(ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の取締役会(NYSE:BMY)は本日、2020年の第1四半期から四半期配当の9.8%増を発表しました) - The dividend increase will result in a quarterly dividend of forty-five cents ($0.45) per share on the $.10 par value Common Stock of the corporation. The next quarterly dividend will be payable on February 3, 2020, to stockholders of record at the close of business on January 3, 2020.
(配当増加により、額面価格*$ .10の普通株式に対して、1株当たり45セント(0.45ドル)の四半期配当が発生します。 次の四半期配当は2020年2月3日に、2020年1月3日の営業終了時の登録株主に支払われます)
*「Par value(額面価額)」は、会社の定款及び一部の株券に記載される1株当たりの金額のこと。普通株式の場合、1株当たりの額面価格は通常0.10ドルや0.01ドルなどであり、株式の市場価値とは関係がない。
何故わざわざ今回の配当増を整理したか
直近のBMYの四半期配当は権利落日が2019年11月1日、受渡日が11月8日の際の0.41ドル。
それが上記の通り9.8%増の0.45ドルとなる。権利落日は2020年1月3日で権利実施日が2020年2月3日。
ここで注目なのは9.8%(0.4セント)増という部分。過去10年にわたってBMYの配当は毎年増加しているのだが、その増加は0.01セント。来年想定される配当を加えたグラフは以下の様になる(赤丸の部分が今回発表された2020年2月分)。
過去10年の流れに従えば次回の一株当たり配当は@0.42ドルで2.4%増と想定されるのだが、それが今回は4倍となったのはやはり注目に値する。
まとめ
BMYの配当がいつもより大きな増加となったのは単純に嬉しいのだが、なぜ今回大きな配当増となったのかの理由が分からない。今回の発表資料は、通常の四半期配当発表資料と同じフォーマットであったし、前四半期決算発表時は何も言及していなかった。
単純に考えてセルジーンの買収に伴ってキャッシュも必要だろうし、この時点でここ10年よりも大きな配当増をこのタイミングで実施というのは今一つ納得感に欠けるというのが正直な思いではある。
まあ自分のような素人には思い付かない何らかの正当な理由があるのだろう。後はこの配当増加率が一過性のものなのか、今後も1セント以上の配当が期待できるのかが気になるところ。