ボーイングが米国防総省と$65億の契約/事業確認(2019/6)

はじめに

本日2019年6月15日は土曜日ということもあり、自分の所有銘柄関連ニュースを確認していたところ、掲題の様なニュースが。

ここ最近ボーイング(BA)は3月に事故を起こしてしまったボーイングMAX737型機のニュースばかりに目が行ってしまっていたが、ボーイングは商用飛行機事業だけではなく、防衛事業なども行っていることを再認識。良い機会なので、ボーイングの事業も整理しておくことにする。


ボーイングと米国防総省(ペンタゴン)との契約

ニュースが出たのは昨日の米国市場閉場後という事もあり、株価への影響は無し。ニュース自体も短いもので、

Boeing Co has been awarded a $6.5 billion U.S. defense contract for Joint Direct Attack Munition(JDAM:統合直接攻撃弾(誘導爆弾の一種)) tail kits, spares, repairs and technical services, the Pentagon said on Friday.

というロイターの記事のみ。契約総額以外は期間等も明示されていないが、防衛に係わる契約内容のためなのだろうか。

この契約がボーイングの来週の株価に影響があるかどうかは不明。望むらくは株価押し上げの要因となって欲しいところだがどうなるだろうか。


ボーイングの事業再確認

最新のAnnual Report(2018年度)を確認してみる。

まずは収入。

そして営業利益。

いずれも事業ごとにまとめられており、ボーイングの主な事業は以下の4つであることが分かる。

  • Commercial Airplanes(商用飛行機)
  • Defense, Space & Security(防衛、宇宙及びセキュリティ)
  • Global Services(グローバルサービス)
  • Boeing Capital(ボーイングキャピタル)

グローバルサービスがこれだけでは分からないのでもう少し詳しく見てみると、

ということで商用飛行機事業、防衛、宇宙及びセキュリティ事業に関するサービスをグローバルに提供しているようだ。

ボーイングキャピタルは、ボーイングの完全子会社でリースなどを含むフィナンシャルサービスを提供している。が、金額的には突出して少ないので実質は3事業ということになるのだろうか。

収入ベースで見ると、商用飛行機事業が約6割を占めておりこれが主力ということになる。営業利益も2016年から2018年にかけて大きく伸びている。そういう点では今年2019年のボーイングMAX737型機の問題がどこまで影響を及ぼすか。2019年6月時点では、まだ運航再開のメドもたっていないし。

以下は6月12日にロイターが報じたFAA(米連邦航空局)のコメント。

米連邦航空局(FAA)の報道官は12日、墜落事故を受け3月から運航停止となっている米航空機大手ボーイング(BA)の737MAXについて、運航再開に向けた日程は決まっていないと述べ、12月までに再開されるとしたブルームバーグの報道を否定した。

FAAのグレッグ・マーティン報道官は、737MAXの運行再開についてFAAは具体的な日程は設定していないとし、安全性が確認されるまで決定を行わないと述べた。

ブルームバーグはこの日、737MAXについてFAA当局者の話として12月までに運航が再開されると報じていた。


まとめ

ある程度は認識していたが、やはり現在のボーイングの主力は商用飛行機事業。従って、737MAX型機の問題が解決するまでは、業績/株価の見通しは不透明なのではないかと個人的には思う。

以下はボーイングの直近6ヶ月の株価チャート。

3月の事故直後に大幅に値を下げてからも、ジリジリと下がっている様に見えるが、良く持ちこたえているとも言える。2019年6月14日時点での配当率は2.35%。事故後にも一株あたり配当を維持しているのは良い点だが、他の自分が所有している銘柄に比べるとそれ程配当率が高い訳ではない。

こういった状況を踏まえると、2019年6月下旬に予定している自分の購入タイミングで、ボーイングを買い足す可能性は少ないというのが正直なところ。それにしても6月の購入に向けて各所有銘柄を調べてはいるが、昨今の状況から何を購入するべきかが非常に悩ましい…。

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