はじめに
2020年11月16日の米国市場後掲題のニュースが報道されていた。
以下にその内容と翌日17日(火)のAT&T株価がどうなったかについて確認しておく。
エリオット・マネジメントのAT&T株売却
16日に開示された米証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、エリオット・マネジメント(Elliott Management)は7~9月期に前四半期に保有していたAT&T株500万株を全て売却(期末時の株価で約1億5000万ドル)しており、AT&Tへの投資を引き揚げている。
エリオット・マネジメントが何故AT&T株を売却したかについては、これを書いている2020年11月18日米国市場開場前時点では、特に新しい報道も売却に関する専門家の考察なども無い。単純にエリオット・マネジメントが所有していたAT&T株を全て売却したという事実のみ。もう少しこれによる影響の考察がなされても良いかと思ったのだが。
というのも2019年9月にエリオット・マネジメントがAT&T株を保有して以来、資産売却や投資、役員人事、中期計画等々でエリオット・マネジメントの意向をくんだと思われる施策が見受けられたため。
直近の四半期決算発表内容もエリオット・マネジメントがそれまでに指摘してきた事を反映していると思われたので、個人的には意外の感が拭えない。
まとめ
上記の報道を受けてAT&T株がどうなったかというと
0.21%上昇とほぼ変わらず。この情報がAT&T株上昇・下落のどちらの影響を与えるか自分にとっては不明だったのだが、それなりに株価へインパクトを与えると思っていたので意外な結果となった。ただ16日から17日にかけてAT&Tにはその他のニュースもあったので、一概にエリオット・マネジメントのAT&T株売却だけでこういった株価になったとは言えない点には注意。
ちなみにエリオット・マネジメントがAT&T株の保有を明らかにした2019年9月の株価は@36.25ドル、2020年9月末の株価は@28.51ドルだった。
今後しばらくはAT&Tの経営方針に関するニュース・カンファレンスなどに気を付けていくことにしよう。直近では11月20日に最高財務責任者(CFO)John Stephens氏がMorgan Stanley European Tech, Media & Telecom Conferenceで講演予定。
補足
上記で触れた11月16日から17日にかけてAT&Tのその他ニュースは、
- 最高財務責任者(CFO)John Stephens氏が2021年3月でリタイア。後任はWarnerMedia現CFOであるPascal Desroches氏
- HBO Maxが11月17日からAmazon Fire TVでも視聴可能に
という2つ。
特にAmazon Fire TVの方は元々のHBO Maxの開始前から重要視されていた
来週スタートのHBO Maxに関するアップデート(2020/5)
のでようやくという感がある。今後のHBO Maxの視聴者数についても気を付けておきたいのだが、視聴者数は基本四半期決算発表でしか明らかにされないからなあ。