ケロッグ(K)2020年第3四半期決算発表(2020/10)

はじめに

2020年10月29日には自分の所有しているケロッグ(K)の2020年第3四半期決算発表があった。遅ればせながら以下第3四半期の決算内容について確認・整理しておく。


2020年第3四半期決算概要

以下の情報はケロッグの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2020年第3四半期の総売上高(Reported Net Sales)は34億2900万ドル、前年同期は337200万ドルで前年同期比1.7%増加
  • 2020年第3四半期の一時項目を除く1株あたり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.91ドル、前年同期は1.03ドルで前年同期比11.7%減少

一時項目を除く1株あたり利益が前年比で減少しているのは、

  • increased advertising and consumer promotion, higher performance-based compensation, and a higher adjusted effective tax rate
    広告と消費者のプロモーションの増加、パフォーマンスベースの報酬の増加、調整後の実効税率の上昇

によるものとしている。

  • 2020年第3四半期の純利益(Net income attributable to Kellogg Company)は3億4800万ドル、前年同期は2億4700万ドル

財務状況に関しては、前四半期に続きフリーキャッシュフローが増加し、前年同期比純有利子負債は減少。

通期見通しに関しては以下の通り。

ページタイトルの「Raising Guidance Again」とあるように、前四半期に続いて見通しを再び上方修正している。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2020年第3四半期の総売上高(Reported Net Sales)は34億2900万ドル、市場予想の34億2100万ドルを上回っている
  • 2020年第3四半期の希薄化後1株あたり利益(Reported Diluted EPS)は1.01ドル、市場予想の0.91ドルを上回っている
  • 2020年第3四半期の一時項目を除く1株あたり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.91ドル、市場予想の0.88ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてのケロッグの株価は、

0.65%のマイナス。決算内容からすると上昇してもおかしくないと思うのだが。同日のダウ工業平均が0.52%、S&P 500が1.19%、NASDAQが1.64%それぞれ上昇しているのを考えると何らかのマイナス要因があったと考えるべきなのだろう。そう思って決算資料及びアナリストとのカンファレンスコールを再度確認してみたのだが、目立ったマイナス要因は無かったと思う。あえて言えば、先に挙げたように純負債(Net Debt)は約7億ドルに減っているのだが、内訳を見てみると

と負債合計(Total debt liabilities)は前年同期比及び前四半期(下記参照)に比べて増加していることぐらいだろうか。

また過去3ヶ月の同業他社及びダウ工業平均と比べたパフォーマンスは以下の通り。

全般的に業種のパフォーマンスが市場に比べて悪い様に見受けられる。そう考えると決算の内容が余程良くない限りはなかなか株価に反映しにくいのかもしれない。そういう意味では同日決算発表のあったクラフト・ハインツ(KHC)はなかなか良かったのかもしれないが、上のグラフの様に元々のパフォーマンスが悪い(一番下の水色)点は割り引いて考える必要があるだろう。

今一つ決算を受けてケロッグ株が下落した理由ははっきりしないが、過去3ヶ月の株価を見る限りPackaged Foods業界は市場に比べてあまり良いパフォーマンスではないことは見て取れる。今後も株価にあまり期待は抱かない方がいいかもしれない。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。