2020/5/27開始のHBO Maxの初動はどうだったのか?

はじめに

自分の所有銘柄で大きな割合を占めるAT&T(5月29日米国市場閉場後時点の評価額ではシティグループに続いて2番目)傘下のワーナーメディアが5月27日に開始したストリーミングサービスHBO Maxなのだが、その後特に公式発表がない。

株価が市場に比べて大きく変動はしていないので大失敗という事はないのだろうが、情報が無いという点自体が不安なので、自分なりに調べて整理してみることにする。


見つけられた数値データ

見つけることが出来たのは、アプリストアインテリジェンスプロバイダーのセンサータワー(Sensor Tower)が発表したデータだけで、

  • 開始当日のアプリダウンロード数:87,000

というもの。ちなみに同じストリーミングサービスであるディズニー・プラスはどうだったかというと、

  • 開始当日のアプリダウンロード数:4,000,000

と桁が2つも違っており、ディズニー・プラスはサービス開始2日目で加入者1,000万人に到達している。

ただ当然これには理由があって(そうでなければAT&Tの株価は急落していただろう)、まず

  • HBO Maxがサービス開始する前には、HBO Nowがあったこと
  • 既存のHBO Now加入者へは無料アップグレードを提供していること
  • 上記アプリダウンロード数には単にHBO Nowを更新した数は含まれていないこと(センサータワーがそう述べている)

と純粋な新規サービスではないことがある。

そしてHBO Maxは以前にも触れたように、アプリをダウンロードしなくてもパートナーのケーブルテレビ、衛星放送、ストリーミングサービスなどで視聴できるので、実際の視聴者数は必ずしも新規アプリダウンロード数と合致しているわけではない。


まとめ

結局調べては見たものの具体的な数値は上に挙げたものぐらいであり、それも上記の様に実態とはあっていないので参考にならないだろう。

そんなこともあっては過去5日間のAT&Tの株価推移は以下の通り。

サービスを開始した5月27日は期待感もあってかダウ工業平均、S&P 500よりも大きい上昇率だったものの、その後は特に顕著な違いは見られない。期待していたAT&T株価の起爆剤には今のところなっていないが、不安に思っていた大失敗ということでもない。

AT&T、ワーナーメディアから視聴者数に関して何らかの公式アナウンスがあるまで、あるいは他の信頼できる第三者からのデータが出てくるまでは、HBO Maxが上手くいっているのか、そうでないのかの判断は難しい気がする。

なまじディズニー・プラスの視聴者数が適宜発表されているのが頭にあったので、初動が気になるというのもある。今にして思えばそういえばアップルTVもAppleからユーザ数は発表されていない気がする(自分がApple株を所有していないのであえて情報を収集していないせいがあるかもしれないが)。同じストリーミングサービスとはいえ、色々な点が異なるので仕方がないのか。

個人的に一番イヤなのはこの様なスッキリしない状態が続くこと。実際のところ、それではHBO Maxが大失敗(あるいは大成功)したら所有AT&T株を売却するのかと自問すれば、今までの投資スタイルからそうしないことは明確なのだが、それなりに高い配当率を維持しているAT&Tだけれども、ワーナーメディアの買収でキャッシュフローに難があるのも事実であるので、不安なく今までの配当を維持してくれるためには、やはりHBO Maxが大きな失敗ではないということを早く納得したいものだ。

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