2019年11月13日のディズニー株(DIS)上昇について

はじめに

昨日2019年11月13日は、米ディズニーがストリーミングサービスのディズニー・プラスを開始して2日目。1日目はアクセス殺到で不具合があったようで、株価への影響はあまりなかったのだが、昨日2日目は7.32%の上昇で、株価最高値を更新している。

この1日で7.3%の株価上昇は1972年1月以来過去最高とのこと。

以下に株価上昇の原因について整理しておくことにする。


2019年11月13日の株価上昇の要因

端的に結論から言うと11月12日にサービス開始したディズニー・プラスの加入者数が1,000万人を超えたことがディズニーから発表されたことに尽きるだろう。

実際昨日の日中のディズニーの株価は以下の様になっており、

ディズニーのアナウンス前の午前中の取引ではほぼ横ばいだったのだが、12時を境に増加している。恐らくこのタイミングでサービス加入者の情報がディズニーからリリースされたのだろう。

ちなみにディズニーサイトにおけるこの情報のニュースタイトルは「Disney+ Sees Extraordinary Demand with More Than 10 Million Sign-Ups」となっており、「Extraordinary Demand」という表現が個人的には興味深い。並外れた/驚くべき需要と言った意味合いだろう。

確かに僅か2日で加入者数が1000万人を突破したというのは、個人的には驚きではある。このペースがどこまで続くのか。ただ、同じプレスリリースの最後でディズニーは以下の様に述べている。

Moving forward, there are no plans to release Disney+ subscriber data outside of The Walt Disney Company’s quarterly earnings calls.

(今後は、The Walt Disney Companyの四半期ごとの投資家向け報告以外にディズニー・プラスの加入者データを公開する予定はありません)

従って、ディズニー・プラスの加入者については今後四半期決算時のタイミングを待つしかないということになる。


まとめ

先週にディズニーの四半期決算をまとめた際には、

「今回の決算発表で大きく上昇しそう。その上昇が続くかどうかは、来週のディズニー・プラスのサービス開始がどうなるか次第だと思う」

と書いていたのだが、ディズニー・プラスは1日目はトラブルがあったものの、順調なスタートという事になるのだろう。2019年4月のディズニー・プラスの発表時には、2024年までに6000万~9000万人の加入者を予想していたが、その予想達成は早まるのかもしれない。ちなみによく比較されるNetflixの全世界での加入者数は、先月発表時点で前年同期比21%増の1億5,833万人。

このままディズニー・プラスは堅調に加入者を増やしていく気がするが、ストリーミング市場の競争激化の影響は懸念材料。Apple TV+も2019年11月にサービスを開始している(ただしサービス開始以降の具体的な加入者データ等はない)し、自分が所有しているAT&Tも2020年5月からHBO MAXを開始予定。既存のNetflixやAmazon Primeもあるので、その競争結果がどうなるかは不明瞭。個人的には強力なコンテンツを持つウォルト・ディズニーとAT&T(買収したタイム・ワーナーのコンテンツ)が長期的には勝ち残って欲しいのだが、Netflix及び他のストリーミングも独自コンテンツの開発をしているわけで。

最悪の場合でも自分の投資額が多いAT&Tのサービスが失敗しないでくれるといいのだが。

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