2020年4月の第1四半期決算途中経過まとめ(2020/4)

はじめに

2020年4月13日週から本格化した米国企業の四半期決算発表開始から約2週間が経過した。

自分としてはそれ以前とそれ以降で違いが出るのでは、と思って2月下旬からの新型コロナウイルスの影響による自分の資産下落振りを4月13日週以前、以降で分けている。

新型コロナ影響下での米国株資産減少日次データ(2020/2~4)

新型コロナ影響下での決算発表と米国株資産推移(2020/4~)

ここで2週間が経過した時点での自分の資産変動と、市場の状況について整理してみる。


自分の資産変動

細かい数値は上記リンクを参照するとして、2月から4月の自分の資産推移をグラフ化したものは以下の様になっている。

個人的には新型コロナウイルスの影響が決算発表に含まれるであろうから、グラフの4月14日以降はまた右肩下がりに下落するのでは、と思っていたのだが今の所は何とか持ちこたえて想像していたよりも低い下落幅に収まっている(4月14日を起点として4月25日時点でマイナス2.32%)。ちなみに2月19日を起点とした4月25日時点の下落率はマイナス30.1%と30%を超える下落振りだが、3月24日にマイナス41.16%という40%を超えた日があるので、それに比べればマシという気持ちが強い。冷静に考えるとマイナス30%というのは酷い数値なのだが。

自分のポートフォリオの中で大きな割合を占めるシティグループ(C)AT&T(T)の決算も既に済んでいるにも関わらず、この程度の下落で済んでいるので一安心ではある。

これまでの市場全体はどうかという点が気になるので調べてみたところ、ロイターの記事に参考となるものがあったので以下に引用・抜粋する。

  • リフィニティブのプロプライエタリー・リサーチによると、米S&P総合500種指数採用企業の2020年第1四半期利益は、前年同期比14.8%減少する見通し。エネルギーセクターを除くと、利益は同12.9%減少すると見込まれている
  • これまでに第1四半期決算を発表した122社のうち、利益がアナリスト予想を上回った企業の割合は64.8%。このデータにおける長期平均は64.9%、過去4四半期平均は73.7%
  • 第1四半期の売上高は、前年同期比0.3%減少する見通し。エネルギーセクターを除けば1.0%の増収となる見込み
  • 売上高がアナリスト予想を上回った企業の割合は59.0%。このデータにおける長期平均は60.2%、過去4四半期平均は58.6%
  • 第1四半期の1株利益について、悪化もしくは市場見通しを下回ると予測している企業は90社。改善もしくは市場見通しを上回ると予測した企業は42社。悪化を改善で割ったネガティブ/ポジティブレシオ(90/42)は2.1
  • S&P 500企業の今後4四半期(2020年第2四半期~2021年第1四半期)の予想株価収益率(PER)は20.1倍
  • 4月27日の週は、S&P総合500種指数採用企業169社が四半期決算の発表を予定している

これを見ると、四半期利益はやはり減少しているが、アナリストの予想とそれ程乖離があるわけではなく、ある程度株価に織り込み済みだったために急激な下落にはなっていない、ということなのだろう。


まとめ

2020年4月の米国企業決算発表本格化以降の自分の資産、市場の動向についてまとめてみた。

自分が想定したよりも資産が減らなかったのは、決算発表をした多くの企業の利益は減少しているが売上はほぼ変わらずで、アナリスト予想ともそれほど差がなかった点が、市場に一定の落ち着きをもたらしているのだろうか。

ただし、今までに決算を発表した銘柄は概ね次四半期に業績がもっと悪くなるとしているので、7月、8月までは株価の上昇は見込めそうにないのではないかと思う。そして、今後更なる失業率の増加やGDPの減少などの具体的指標が明らかになっていくのも市場全体にインパクトをもたらす可能性があるので、今のところは落ち着いた雰囲気があるからといって安心ばかりもしていられない。

今後の所有銘柄の決算発表内容に引き続き注目なのだが、個人的には5月1日に発表されるエクソン・モービル(XOM)の決算がどうなるかに特に注目。今までの投資額で言えば上にあげたAT&T(T)、シティグループ(C)に続く投資をしているのだが、新型コロナウイルスの影響による需要悪化に加え、原油価格の下落という酷い事態に見舞われており、現在投資額に対してマイナス43%。決算発表でネガティブなサプライズがないことを期待しているのだが、さてどうなることか…。

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