はじめに
今後の投資のために、現時点(2019年1月8日時点)で自分のポートフォリオの中で二番目に評価額の割合が多いAT&T(T)株の2019年を振り返ってみることにする。
2019年のAT&T株価推移
2019年のAT&Tの株価推移は以下の通り。
最低値は2019年1月30日の@29.37ドル、最高値は年末2019年11月18日の@39.63ドル。年初からの上昇率は約32.3%の上昇。ちなみに同期間のダウ工業平均は約22%の上昇となっており、市場に比べて好調だったと言える。
2019年のAT&T株購入
2019年は3月にAT&T株を購入している。当時も自分のポートフォリオの中で比率の高いAT&T株を購入することに懸念はあったのだが、配当率の高さ(購入時6.57%)と取得価額比の割安感を優先したようだ。
購入時の株価は@31.1ドル、そして購入前までのAT&T株の取得単価は@34.59ドルだったので、取得価額比で言うとマイナス10%程度。2019年単年で考えるとその後の株価上昇が上昇していることから、その時点で購入したのは良い判断だったと言えるだろう。
2019年のAT&T受取配当
2019年のAT&T税引後受取配当は以下の通り。
約定月 | 銘柄 | 単価 | 数量 | 受渡金額[ドル] | 受渡金額[円] | 為替レート |
2019年2月 | AT&T INC. | 0.51 | 7,470 | 2,732.21 | 296,526 | 108.53 |
2019年5月 | AT&T INC. | 0.51 | 7,990 | 2,922.40 | 320,558 | 109.69 |
2019年8月 | AT&T INC. | 0.51 | 7,990 | 2,922.39 | 310,270 | 106.17 |
2019年11月 | AT&T INC. | 0.51 | 7,990 | 2,922.40 | 315,005 | 107.79 |
2019年の配当は一株当たり@0.51ドルの四半期配当で変わらず。ただし、2019年12月13日に増配の発表をしている(権利落日2020年1月9日)。
残念なことに増配は一株当たり@0.01ドルで約2%の増配に留まっているので、四半期の受取配当は数千円の増加に留まることになりそう。AT&T株の配当増はここ10年は1年ごとに0.01ドルの増配が続いているので予想通りではある。以下はAT&Tの企業サイトより過去4年の配当履歴。
配当増が少ないのは残念ではあるが、2020年1月7日時点で税引前配当率が5.29%と5%を超えているので悪くはない。
AT&T関連2019年の主な出来事
AT&Tに関する大きいニュースは以下のものだろうか。
動画配信サービスに関しては、2019年にアップルTVプラス、ディズニー・プラスが開始されたのだが、AT&TのHBO Maxは2020年5月に米国でサービス開始予定とやや出遅れ感がある。また価格設定も月額14.99ドルと他社に比べてやや高めとなっている。AT&Tが買収したワーナーの豊富な資産があるので大きく失敗することはないだろうとは思うのだが、これの成否が株価に大きな影響を及ぼすだろう。
そして2019年9月にはアクティビストとして有名なポール・シンガー氏の投資運用会社であるエリオット・マネジメントが3.2BillionドルのAT&Tの普通株を所有していることが発表されている。その後AT&Tとシンガー氏の関係が懸念されたのだが、2019年10月末の第3四半期決算と同じタイミングで3年計画を発表しており、その内容についてエリオット・マネジメントと協調していることが明らかになり、少なくとも大きな齟齬はなさそうなのは安心材料。この3年計画が順調に進むかどうか。
まとめ
自分の2019年年初におけるAT&T株の資産価値は@29.54ドル×7,470株=220,663.8ドルだったのだが、年末には@39.08ドル×7,990株=312,249.2ドル。上述したように3月にAT&T株を購入しているので一概には言えないのだが91,585.4ドルの増加(3月の投資額16,193.6ドルを除くと75,391.8ドルの増加)となった。ちなみにAT&Tに今まで投資した金額は3月分も入れてドルベースで274,598.25ドル。
税引き後の受取配当はドルベースで11,499.4ドル、円ベースでは1,242,359円だった。
AT&Tは自分のポートフォリオの中では投資額が一番大きい銘柄なのだが、2019年末の評価額ではシティグループ(C)に次いで2番目。とはいえ、2019年のAT&T株は年初は@29.54ドルで、自分の取得価額がその時点では@34.59ドル、すなわち購入時価格からマイナス14.6%だったのが、年末には@39.08となり3月分の購入を加えた取得価額が@34.36なのでプラス13.7%まで回復したことになる。2019年はこのAT&T株が取得価額マイナスからプラスに転じてくれたことがかなり大きかったと個人的には思う。自分のポートフォリオに占める割合が大きいのでなかなか追加購入しづらい銘柄ではあるのだが、2019年3月に購入したように、状況によっては追加購入の可能性もあるやもしれない。
2020年は既に書いた5月予定のHBO Maxが上手くいくかどうかと、3年計画の進捗によって株価が動くのだろう。付け加えるならアクティビストの動きもか。まずは1月29日発表予定の2019年第4四半期決算に注目だな。