はじめに
2019年4月にダウ・インク(DOW)のスピンオフが行われたダウ・デュポン(DWDP)。両社の2019年第1四半期決算発表が行われたので、その結果をまとめておく。
ちなみに両社とも決算発表の後、株価は大きく下がっていた。
数字は左から「前日終値(Last Price)」、「保有株数(Shares)」、「取得価額(Cost Basis)」、「前日終値からの単価上下(ドル)(Change)」、「前日終値からの騰落率(Change %)」。これは楽天証券とは別に、自分で米国Yahoo!Financeで管理しているポートフォリオから。
第1四半期決算発表の内容
以下はロイター及び第1四半期決算発表資料より引用・抜粋。
ダウ・デュポン
- 米ダウ・デュポン(DWDP)が発表した第1四半期決算は28%の減益となった
- 米国で発生した洪水の影響で種子の出荷が滞ったほか、特殊化学品の需要も鈍った
- 通期の純売上高は引き続きほぼ横ばいとなる見通し
- 四半期の調整後純利益は18億9000万ドル。前年同期は26億3000万ドルだった
- 1株利益は0.84ドルでリフィニティブのアナリスト予想平均と一致した
- 純売上高は9%減の196億5000ドル
ダウ・インク
- 4月1日付で分離した素材科学のダウ・インク(DOW)はコア収益が24%減少。予想された通り主に価格の落ち込みによるもの
- 純売上高は10%落ち込んで10億7700万ドル。これも同社の事前の見通しに沿ったもの
- 第2四半期には、主に季節的な要因と計画的なメンテナンス活動の影響(2億ドル)を受けると予想している
- ただし、価格は順次上昇し始めると予想
これだけ見ると一日で株価が6%も下落するほどの内容とは思えないのだが、株価がどれぐらい下がるのは分からないものだ。まあそれが分かるようであれば、長期投資/バイアンドホールドではなくて、短期の売買で利益をあげることが出来るのだろう。
配当
ダウ・インクは4月11日に四半期配当を1株当たり0.7ドルにすることを発表しており、配当率で言うと最新の株価で5%を超えており、なかなかの配当だと思う。
ダウ・デュポンの方は4月29日に四半期配当を1株当たり0.14ドルにすることを発表している。これは最新では1.6%程度。
これを自分の配当に当てはめてみる。
分割前のダウ・デュポンの配当が1株当たり0.38ドルで、保有株数が256株だったので、税引前配当は@0.38ドル×256=97.28ドル。
分割後はダウ・デュポンの保有株数は256で変わらず、ダウ・インクが25株になったので、税引前配当は(@0.14ドル×256)+(@0.7ドル×25)=35.84ドル+17.5ドル=53.34ドル。
うーん、分割前には四半期ごとに税引前で100ドルぐらいだった配当が半分近くになってしまったということか。
まとめ
ダウ・デュポン(DWDP)、ダウ・インク(DOW)共に一日で大きく下がったのだが、スピンオフからどのように株価が推移したかと言うと、以下の様になる。
上記はは分割後の調整をしたチャート。参考として未調整のチャートも。
ダウ・デュポン(DWDP)の方は少し下がり幅が大きいが、4月1日のスピンオフ時点と最新の価格はそれほど変わっていない様な気がする。
個人的にはスピンオフしたばかりなので、今後どうなっていくかをもう少し長い視点から見た方がいいのではないかと思う。6月にはダウ・デュポンから更に農業部門が分離する予定でもあるし。