GEベルノバ(GEV)2026年第2四半期決算(2026/7)

はじめに

2026年7月22日(水)には自分の所有銘柄であるGEベルノバ(GEV)の2026年第2四半期決算発表があった。

前回2026年4月の2026年第1四半期決算時は市場予想を上回る売上、調整後EBITDAに加え、通期見通しも上方修正されたことが好感され市場も上昇していたが13.75%の急騰。その際には

「今後のGEベルノバ株だが、好調な決算内容、決算翌日も反落することなく続伸だったことを考えると、懸念点としてはVineyard Windとの裁判の行方、AI投資(データセンター)への懸念、現在の株価が上がり過ぎでは、といったことが挙げられるが、堅調な株価推移が期待出来そうな気がする。自分の懸念が単なる杞憂に過ぎないことを願いたい。」

と書いていた。

決算後はやはり懸念していた通りAI関連の銘柄が下落する局面もあり、GEベルノバも下落していた印象がある。実際には今回決算前日のGEベルノバの株価は

前回決算後の株価

から4.32%下落となっており、やはりAI関連銘柄ということで伸び悩んではいるが、自分が思っていたよりは持ちこたえていたようだ。

そんな状況の中、今回のGEベルノバの決算内容そしてそれを受けての株価について以下内容を確認し整理しておく。


2026年第2四半期GEベルノバ決算概要

以下の内容は、GEベルノバの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2026年第2四半期の総売上高(Total Revenues)は111億400万ドル、前年同期は91億1100万ドルで前年同期比22%の増加
  • 2026年第2四半期のGAAPベースの希薄化後一株当たり利益(Diluted EPS)は2.47ドル、前年同期は1.86ドルで33%の増加
  • 2026年第2四半期の調整後EBITDA(Adjusted EBITDA)は12億5000万ドル、前年同期は7億7000万ドル
  • 2026年第2四半期のフリーキャッシュフロー(純現金収支・Free Cash Flow)は51億700万ドル、前年同期は1億9400万ドル

事業部別業績

【Power(電力事業)】

  • 受注(Orders):167億2900万ドルで前年同期比135%増加
  • 売上(Revenues):54億7’00万ドルで前年同期比14%増加
  • EBITDA(Segment EBITDA):10億3100万ドル、前年同期は7億8500万ドル
  • EBITDAマージン(Segment EBITDA margin):18.8%、前年同期は16.4%

【Electrification(電化事業)】

  • 受注(Orders):63億4700万ドルで前年同期比93%増加
  • 売上(Revenues):36億3700万ドルで前年同期比68%増加
  • EBITDA(Segment EBITDA):6億7100万ドル、前年同期は3億1400万ドル
  • EBITDAマージン(Segment EBITDA margin):18.4%、前年同期は14.5%

【Wind(風力発電事業)】

  • 受注(Orders):12億4900万ドルで前年同期比39%減少
  • 売上(Revenues):20億2600万ドルで前年同期比10%減少
  • EBITDA(Segment EBITDA):2億7500万ドルの損失、前年同期は1億6500万ドルの損失
  • EBITDAマージン(Segment EBITDA margin):13.6%の損失、前年同期は7.3%の損失

2026年見通し

2026年の通期見通しは以下の通り。

  • 売上(Revenue):455億~465億ドル(前回の445億~455億ドルから上方修正)
  • 調整後EBITDAマージン(Adj. EBITDA margin):12%~14%(前回と変わらず)
  • Free cash flow:115億~125億ドル(前回の65億~75億ドルから上方修正)

その他

その他決算発表及びアナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 2026年第2四半期は、堅調な受注、増加する受注残高と売上、マージン拡大、大幅なフリーキャッシュフロー創出により、好調な業績を達成
    • 242億ドルの受注を獲得し、前年同期比88%増、受注残高対請求額比率は2倍強となり、機器とサービスの両方で成長
    • 総受注残高は1760億ドルに拡大
      • 機器の受注残高は880億ドル、前年同期比で77%増加
      • サービスの受注残高も880億ドル、前年同期比で12%増加
    • Non-GAAPベースの既存事業売上は前年同期比12%増
      • 設備売上高は前年比14%増加し、電化事業の36%増、電力事業の30%増が予想された風力発電売上高の減少を相殺
      • サービス売上高は前年比10%増加し、電力事業と陸上風力発電事業が牽引役となり、全セグメントで成長
    • 調整後EBITDAは前年比61%増の12億ドル、調整後EBITDAマージンは340ベーシスポイント拡大
    • 調整後EBITDAの好調と運転資本管理により、第2四半期には51億ドルのフリーキャッシュフローが実現
    • 好調なガス発電に関しては、年内には20ギガワット、2028年には24ギガワットに達する見込みであることから、既存の工場設備を活用した無駄のない段階的な設備投資により、2030年には年間30ギガワットの生産量として増大する需要に対応できる機会があると考えている
      • 年末までに少なくとも125ギガワットの契約を締結し、2030年までの契約をほぼ満了する見込み
      • 2031年の生産枠30ギガワットのうち半分以上を年末までに販売できる見込み
  • 財務関連
    • 中国XDグリッド事業における残りの所有権を約6億ドル(税引前)で売却
    • 第2四半期末の現金残高は約130億ドルと健全な水準で、第1四半期末から30億ドル増加
    • 当四半期に自社株買いと配当を通じて株主に25億ドルの現金を還元
  • 電力事業
    • 電力部門の受注は2倍以上に増加
    • EBITDAマージンは、主に有利な価格と出荷数量の増加がインフレを相殺し、ガス発電の設備投資と研究開発を支援するための追加費用を上回ったことにより、320ベーシスポイント拡大して18.8%
    • 2026年第3四半期の売上は17~19%増、EBITDAマージンは約17~18%と見込んでいる
  • 電化事業
    • 受注は売上高の約1.7倍と引き続き好調
    • EBITDAは前年同期比で2倍以上に増加し、マージンも700ベーシスポイント拡大して18.4%
    • 2026年第3四半期については、引き続き堅調な機器受注と健全なマージンが見込まれる
      • 売上高は38億ドルから40億ドル
      • マージン率は2026年第2四半期の水準をわずかに上回る水準で拡大
  • 風力事業
    • 風力発電の受注は40%減少。これは主に北米における陸上機器の受注減少
    • 顧客が依然として許可の遅延や関税の不確実性に直面しているため、米国の受注の転換点を判断するのは困難
    • EBITDA損失の2億7500 万ドルは当社の予想どおり
    • 2026年第3四半期について
      • 陸上設備の納入減少により、売上は前年比で2桁台前半の割合で減少すると見込んでいる
      • EBITDAはほぼ損益分岐点になると予想
  • 通期見通し
    • 上半期の好調な業績と事業の継続的な勢いに基づいてガイダンスを引き上げる
    • 2026年のガイダンスには、イノベーションと成長を支えるための研究開発費と設備投資の合計が前年比約30%増加するという内容が含まれている
    • 以前発表したリストラ策はほぼ完了しており、これにより年間約2億5000万ドルのコスト削減が見込まれる。その大部分は一般管理費で、2028年までに6億ドルの一般管理費削減目標を達成する見込み
    • 売上高とEBITDAは2026年第4四半期に最大になると引き続き予想
  • 質疑応答
    • 大規模なガス発電容量増強についてもう少し詳しく
      • 工場にはすでに325台の機械が設置されており、年末までにガス発電に約400台の機械を設置する予定
      • これは主に2028年の24ギガワットへ向けてのもので、2030年の30ギガワットに向けては400台を超える段階的な機械への投資を行うことになるだろう
        • これは現在設置しているものとほぼ同じ設備であり、既存の産業用施設を活用する
      • 必要な設備投資額に対する進捗状況の予測、つまり今年以降の段階的な機械への設備投資額を、受注残と進捗状況と比較すると、控えめな額となるだろう
      • 労働力に関しては、既に1年前から新規採用した労働者を訓練し、既存の従業員と並行して配置することで、増設された発電能力が稼働した際に、生産性向上を迅速に支援できる訓練済みの労働者を確保出来ている
    • 今後5年間のガス事業における国際的な機会について
      • 米国だけでなく、多くのグローバル市場においても、非常に堅調な需要が続いている
      • これらのグローバル市場のニーズに応えるべく、全力で取り組んでいく
    • データセンター関連の受注詳細について
      • 上半期の受注総額約140億ドルのうち、約50億ドルがデータセンター関連
      • 現在開発中のMV-UPS(中圧無停電電源装置)、SST(スマート変圧器)は含まれておらず、これらは2027年以降(MV-UPSは早ければ2026年後半)の受注に表れてくるだろう
    • ガス発電の需要ピーク時期について
      • 現在、受注量は116ギガワットだが、年末には少なくとも125ギガワットに達する。そして今後1年半を見据えると、今年後半から来年にかけて年間20ギガワットずつ増加していく見込みで、今後6四半期で少なくとも30ギガワットの発電量を出荷する予定
      • 今後6四半期にわたって、たとえ生産量が増加しても、契約済み受注残高は着実に増加し続けると確信している

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2026年第2四半期の総売上高(Total Revenues)は111億400万ドル、市場予想の108億4000万ドルを上回っている
  • 2026年第2四半期の調整後EBITDA(Adjusted EBITDA)は12億5000万ドル、市場予想の12億8000万ドルを僅かに下回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算を受けてGEベルノバの株価は

前日比8.69%の大幅下落。同日の米国市場が

取引終了後に発表のアルファベット(GOOGL)、テスラ(TSLA)の決算を見極めるため(ちなみに両社とも決算発表後の時間外取引では下落)か、それ程大きな変動はなかったのと比べるとGEベルノバの下落幅は極めて大きい。

好調な電力、電化事業に牽引されて売上は市場予想を上回り、通期見通しも上方修正したのだが、低迷が続く風力事業が足を引っ張ったこともあってEBITDAが市場予想に届かなかったことが、より高い成長への期待を抱いていた市場の失望及び利益確定売りを誘ったものと思われる。

決算発表当日までの年初来のGEベルノバ株の推移を市場(S&P 500)と比べると

前回決算での10%を超える急上昇以降は、6月中旬まで下落傾向。それ以降は再び上昇に転じて年初来最高値を更新する局面もあったが、それを契機に再び下落傾向となり、今回決算でも大幅下落となってしまった。

今後のGEベルノバ株だが、まずは最高値から約20日間で30%も下がっている決算前から続く下落傾向がいつ止まるかに注目。通期見通しを上方修正するなど、決算内容自体はそれ程悲観するものでもなかったと思うのだが、どうなるだろうか。ただ下げ止まったとしても、今回決算での下落要因が先に書いた様に市場がより高い期待を抱いていることが原因だとすると、今年前半の様な大幅上昇は期待しにくいだろう。しばらくはあまり過度な期待を持たずにいることにしたい。冷静に考えれば年初来50%プラスという現在の水準は御の字でもあるし。

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