はじめに
2026年6月3日(水)の米国株式市場は

中東における戦闘が再び激化したとの報道を受けて、主要3株式指数はいずれも下落。ただS&P 500とNASDAQ総合は前日まで9営業日連続上昇、ダウ工業平均も9営業日中8営業日は上昇しており、利益確定売りの側面もあるかもしれない。
当然自分の所有米国株銘柄も振るわなかったのだが、なかでもAT&T(T)が

4.42%と市場に比べても大きな下落となっていた。調べてみると掲題の件が影響していた模様。以下、その内容について整理しておくことにする。
2026年6月3日のAT&T投資格付けアップデート
OppenheimerのアナリストTimothy Horan氏
投資格付け:OutperformからPerform に下方修正
目標株価:以前から無し
以下はTimothy Horan氏の投資格付けアップデートの要旨。
- 衛星コンステレーションへの支持の高まりにより、(イーロン・マスク氏が率いる)SpaceXがモバイル分野に直接参入する可能性が高まっている
- AT&T、ベライゾン・コミュニケーションズ、T-Mobileといった企業において、今後、加入者数と収益の減少ペースが加速する可能性がある
- AT&Tはブロードバンド事業への依存度が高いため、ベライゾンやT-モバイルUSよりも脆弱である
- Starlinkなどのサービスは依然として比較的高価であるため、旧来のブロードバンドモデルは当面は持ちこたえられる可能性があるが、ケーブル網は脅威にさらされており、新たな光ファイバー網の建設が3年以内に停止し、業界全体のサプライヤーや事業者に影響が出る可能性がある
- SpaceXの新規株式公開(IPO)が実現すれば、特にStarlinkの成長が衛星通信の優位性を裏付ける場合、従来のブロードバンド企業が直面する競争リスクに対する投資家の注目度が高まる可能性がある
- もしSpaceXがその使命を果たせば、同社は宇宙における現代の東インド会社となり、フロンティア全体のルート、インフラ、商業を支配し、通常の企業をはるかに超える準主権的な影響力を手にすることになるだろう
まとめ
以上AT&Tの投資格付けアップデートについて整理してみた。
AT&Tと同様にレポート中で触れられた同業他社も

軒並み大きな下落となっている。AT&Tの下げ幅が大きいのはレポート中で他社よりもブロードバンドへの依存度が高いと指摘されているためだろう。
確認したOppenheimerのアナリストTimothy Horan氏の見解が正しいとするならば、AT&Tに与える影響は自分が思っていたよりも大きく、中長期的な先行きが懸念される。
当然AT&Tも無策ではなく、直近の決算発表でも質問のあった衛星通信の脅威に対してかなり丁寧に答えており、SpaceX/Starlinkとは別の衛星通信事業者AST SpaceMobileとの連携も推し進めている。
SpaceXは6月12日にNASDAQに上場予定であり、まずはそのタイミングでAT&T株に影響が出るのかどうか、そして7月に行われるであろうAT&Tの次四半期決算において、衛星通信に対する見解がどの様なものになるかに注目しておきたい。