はじめに
2023年1月31日(火)には自分が所有しているマクドナルド(MCD)の2022年第4四半期決算発表があった。
「今後の不安要素としてはアナリストとのカンファレンスコール中で最高経営責任者のChris Kempczinski氏が「米国の景気後退は軽度から中程度であり、欧州ではやや深刻で長期」になるとしている点や、中国で未だCOVID-19の影響があることだろうか。今後も堅調な株価が続いて欲しいものだ。」
とやや懸念していたのだが実際の第4四半期決算はどうだったか。以下にその結果・内容を整理しておく。
マクドナルド2022年第4四半期決算概要
以下の情報はマクドナルドの企業サイトより引用・抜粋。
- 2022年第4四半期の総売上高(Total Revenues)は59億2650万ドルで、前年同期比1%減少
- 2022年第4四半期の純利益(Net Income)は19億340万ドルで、前年同期比16%増加
- 2022年第4四半期のTotal operating costs and expenses(総営業コスト及び経費)は33億4380万ドルで、前年同期比7%減少
- 2022年第4四半期のGAAPベース希薄化後1株当たり利益(Earnings per share-Diluted)は2.59ドルで前年同期比26%増加。Non-GAAPベースでも2.59ドルで、前年同期比23%増加
既存店売上
2022年第4四半期の既存店売上は以下の通り。
今四半期の米国既存店売上は前年比10.3%増。世界全体では12.6%増。
2023年通期見通し
2023年通期の見通しは以下の通り。
主なものは以下。
- 営業利益率(Operating margin):約45%
- 資本的支出(Capital Expenditure):22~24億ドル
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2022年第4四半期の総売上高(Total Revenues)は59億2650万ドル、市場予想の57億1000万ドルを上回っている
- 2022年第4四半期のNon-GAAPベース希薄化後1株当たり利益(Earnings per share-Diluted)は2.59ドル、市場予想の2.45ドルを上回っている
- 2022年第4四半期の世界の既存店売上高は12.6%増、市場予想の8.6%増を上回っている
- 2023年通期の営業利益率見通しは約45%、市場予想は46.5%
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてマクドナルドの株価は
1.29%の下落。同日の米国市場が
いずれの1%を超える上昇だったのと比べると見劣り感が目立つ。
2022年第4四半期のいつも見ている主な決算結果自体は市場予想を上回り悪くないと思ったのだが、調べてみると以下の点が嫌気されたようだ。
- 2022年第4四半期の営業利益率が43.6%と市場予想の45.6%を下回った
- 2022年通期の営業利益率見通しが45%と市場予想の46.5%を下回った
- アナリストとのカンファレンスコールで最高財務責任者のIan Borden氏が「マクロ関連の圧力が引き続き消費者と事業の両方に重くのしかかると予想している」と発言
冒頭に挙げた前四半期での懸念事項はさほど影響が無かったが、インフレ圧力が思っていたよりも今後の業績に影響を与えそうだ。
前四半期の決算発表後の株価
から今回決算後の株価がほとんど変わっていないことを考えると、今後もしばらく市場を上回る様なパフォーマンスは望めそうにない。何とか市場を下回らない程度で推移してくれると良いのだが。