モンデリーズ(MDLZ)2022第4四半期決算(2023/1)

はじめに

2023年1月31日(火)の米国市場閉場後には自分の所有株の一つであるモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)の2022年第4四半期決算発表があった。

以下にその決算内容を整理しておくことにする。


モンデリーズ2022年第4四半期決算概要

以下はモンデリーズ・インターナショナルの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2022年第4四半期の純売上高(Reported Net Revenues)は86億9500万ドルで前年同期比13.5%増

  • 2022年第4四半期の調整後希薄化1株当たり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.73ドルで前年同期比2.8%増(恒常為替ベースでは9.9%増)

Reportedベースで一部大きく前年比減少している項目は、主に特定の慣行について欧州連合の競争法違反に関する問題解決に発生する可能性がある費用見積もりとして3億ユーロ(3億1800万ドル)の未払金を計上したため。欧州委員会と協議し問題解決に向けているとの事で、アナリストとのカンファレンスコールでも質問は上がっておらず、重要視はされていない模様。

2023年通期見通し

2023年通期の見通しは以下の通り。オレンジのLT Algoはカンファレンスコールの説明によると自社のLong Term Algorithm(長期間アリゴリズム)の略称らしい。またCOVID-19や地政学リスクを加味して通常より大きいボラティリティで通期見通しを提供しているとのこと。

  • 既存事業純収入成長率(Organic Net Revenue growth):5~7%
  • 調整後EPS成長率(恒常為替ベース):HSD(High Single Digit。一桁台後半)
  • フリーキャッシュフロー:33億ドル超
  • 自社株買い:20億ドル超

インフレーション率の想定は二桁(Double Digit)で2022年と変わらず。

またこのスライドには無いが為替の影響により既存事業純売上成長率に約1%、調整後EPS成長率に0.04ドルの悪影響の可能性があるとしている。

その他

その他決算発表/アナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 価格設定に関しては、米国では2023年の価格設定が2022年12月に実装されている。ヨーロッパではクライアントとの話し合いを開始しており60%ほど完了
  • 上記と関連して2023年第1四半期はヨーロッパでの利益率が低下すると予想。またヨーロッパ地域は第2四半期も低迷が続く可能性がある
  • その後、第3四半期~第4四半期までにヨーロッパでの利益率と収益性が回復する見込み
  • 中国においては旧正月との関連から第1四半期に2桁の収益成長は見込んでいないが、通年では1桁台後半から2桁台前半の成長が可能

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2022年第4四半期の純売上高(Reported Net Revenues)は86億9500万ドル、市場予想の83億7000万ドルを上回っている
  • 2022年第4四半期の調整後希薄化1株当たりの利益(Adjusted Diluted EPS)は0.73ドル、市場予想の0.71ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてモンデリーズ・インターナショナルの株価は

1.97%の上昇。同日の米国市場は

FOMC後のパウエル議長会見を受けてハイテク銘柄を中心に上昇したが、モンデリーズ株はその前の開場直後から上昇していることを考えると決算内容は市場に評価されていたようだ。

とはいえ前回の四半期決算後の株価

からはさほど上昇してはいない。

元々モンデリーズ株はそれ程短期間に大きく上昇する様な銘柄では無く今回の決算内容も悪くは無かったので、しばらくは堅調な株価推移を期待したい。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。