マクドナルド(MCD)2022年第3四半期決算(2022/10)

はじめに

2022年10月27日(木)には自分が所有しているマクドナルド(MCD)の2022年第3四半期決算発表があった。

マクドナルドの第2四半期決算時には

「売上の割合の大きい米国でインフレが進行しているにもかかわらず売上自体は伸びている事、世界的なインフレでコスト高も懸念される中ロシアの撤退関連費用を除けば総営業コスト及び経費は前年とほぼ同程度に収まっている事を考慮すると、今後もまだ期待が持てる気がするがどうなるだろうか。」

としていたのだが実際の第3四半期決算はどうだったか。以下にその結果・内容を整理しておく。


マクドナルド2022年第3四半期決算概要

以下の情報はマクドナルドの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2022年第3四半期の総売上高(Total Revenues)は57億7210万ドルで、前年同期比5%減少
  • 2022年第3四半期の純利益(Net Income)は19億8160万ドルで、前年同期比8%減少
  • 2022年第3四半期のTotal operating costs and expenses(総営業コスト及び経費)は31億820万ドルで、前年同期比3%減少
  • 2022年第3四半期のGAAPベース希薄化後1株当たり利益(Earnings per share-Diluted)は2.68ドルで前年同期比6%減少。Non-GAAPベースでも2.68ドルで、前年同期比3%減少

既存店売上

2022年第3四半期の既存店売上は以下の通り。ロシアは4月から完全に閉鎖されたものとし数値には含まれず、ウクライナは一時的な閉鎖のため含むものとして扱っている。

今四半期の米国既存店売上は前年比6.1%増。世界全体では9.5%増。前年同期に比べてやや減少しているのは昨年は一昨年のCOVID-19による閉鎖からの回復時との比較であるため。

2022年通期見通し

2022年通期の見通しは以下の通り。

前四半期から特に目立ったアップデートは無し。


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2022年第3四半期の総売上高(Total Revenues)は57億7210万ドル、市場予想の56億9000万ドルを上回っている
  • 2022年第3四半期のNon-GAAPベース希薄化後1株当たり利益(Earnings per share-Diluted)は2.68ドル、市場予想の2.58ドルを上回っている
  • 2022年第3四半期の世界の既存店売上高は9.5%増、市場予想の5.8%増を上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてのマクドナルドの株価は

3.31%の上昇。同日の米国市場が

ハイテク銘柄の下落によりダウ工業平均以外は前日比下落したのと比べるとかなりの上昇となった。

これは売上や希薄化後1株当たり利益は前年同期比では減少したものの市場予想は上回ったことが原因だろう。また為替の不利な影響を除けば利益も前年比やや増加となる。

価格は上昇しているもののアナリストとのカンファレンスコール中で「現在低所得層の消費者の間でシェアを獲得している」としており、インフレ圧力に対して価格転嫁戦略が上手く機能していることが伺える。

年初来のマクドナルド株は

年初来ではほぼ変わっていないが市場(S&P 500)に比べて20%程度上回っている。

今後の不安要素としてはアナリストとのカンファレンスコール中で最高経営責任者のChris Kempczinski氏が「米国の景気後退は軽度から中程度であり、欧州ではやや深刻で長期」になるとしている点や、中国で未だCOVID-19の影響があることだろうか。今後も堅調な株価が続いて欲しいものだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。