シティグループ(C)の投資格付けアップデート(2024/1)

はじめに

2024年1月2日の米国市場取引開始日の整理

2024年米国市場開始日の意外な結果について(2024/1)

で簡単に触れたが、年明け早々自分の主力銘柄の一つであるシティグループの投資格付けがアップデートされ、そのため株価は3%ほど上昇していた。

前回は簡単に触れただけのアップデート内容について、今回はきちんと確認してまとめておくことにする。


2024年1月早々のシティ投資格付けアップデート

Wells FargoのアナリストMike Mayo氏(1月1日)

投資格付け:Overweightで変わらず

目標株価:60ドルから70ドルに上方修正

以下はMike Mayo氏の投資格付けアップデートの要旨。

  • シティは管理不能、定量化不可能、投資不可能(unmanageable, unquantifiable, and/or un-investable)であるという多くの投資家の意見には我々は同意しない
  • 現在行われているシティの変革はシンプルで収益性の高いものになるはず
  • 我々はシティの市場価値を不況に見込んで見積もっているが、銀行のホールセールネットワーク(wholesale network)と経費抑制の取り組みから得られる利益が最も過小評価されていると考えている
  • 変革による効率の向上から自社株買い、人員削減に至るまでの様々な要因のおかげで、今後3年間で1株あたりの利益が5ドルから10ドルに倍増するだろう

そしてWells Fargoはシティを2024年の大型銀行トップ銘柄に選んでいる。Mike Mayo氏はシティに対して厳しい質問をすることで知られている人物のため、今回のアップデートに市場は反応したのだろう。

Barclays(1月2日)

投資格付け:Equal-Weightで変わらず

目標株価:不明

1月2日にBarclaysもシティの投資格付けアップデートを行ったようだが、調べてもWells Fargoのアップデートばかりが取り沙汰され詳細は不明だった。

Wolfe Research(1月3日)

投資格付け:Peer PerformからOutperformに上方修正

目標株価:58ドル(前回は不明)

以下はWolfe Researchの投資格付けアップデートの要旨。

  • 経費インフレの上昇、資本負担の増加など様々な懸念から、シティ経営陣の収益目標はあまりにもアグレッシブすぎると我々は依然として信じている
  • 一方で株価は当社の格下げ以降同業他社に比べて遅れをとっており、多くの新たな追い風(規制緩和、人員削減活動による大幅なコスト削減)を考慮すると、リスクリワードのほうが説得力があると考えている
  • 我々は2021年4月以来シティの株価を静観してきたが、今回の格上げは2024年の見通しの一部である

まとめ

2024年早々シティに関して3件の投資格付けアップデートがあり、Barclaysの詳細は不明だったが他2社のアップデートはシティにポジティブなものとなっていた。

年明け早々の米国株式市場は1月2日(火)が

1月3日(水)が

と低調なスタートとなっているのだが、シティは投資格付けアップデートのおかげで

年が明けてから上昇となっている。

昨年2023年のシティ株は2022年末の@45.23ドルから@51.44ドルと13.7%上昇したものの市場(S&P 500)が約24%上昇していたのに比べると見劣りがしていたのだが、2024年は期待できるのだろうか。まずはもう現地時間来週1月12日(金)に迫っている2023年第4四半期決算発表に注意しておきたい。

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