クラフト・ハインツ2023年第1四半期決算(2023/5)

はじめに

2023年5月3日(水)には自分の所有しているクラフト・ハインツ(KHC)の2023年第1四半期決算発表があった。

前回の四半期決算時には

「まず無難に決算発表を乗り切った」

「今回の決算を受けて最近の停滞から抜け出してくれるといいのだが」

などと書いていたのだが、最新の四半期決算はどうだったのか。以下クラフト・ハインツの決算内容を確認し整理しておくことにする。


クラフト・ハインツ2023年第1四半期決算概要

以下はクラフト・ハインツの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2023年第1四半期の売上高(Net Sales)は64億8900万ドル、前年同期は60億4500万ドルで前年同期比7.3%増
  • 2023年第1四半期の同社帰属の純利益(Net income/(loss) attributable to common shareholders)は8億3600万ドル、前年同期は7億7600万ドルで前年同期比7.7%増
  • 2023年第1四半期の希薄化後一株あたり利益(Diluted earnings/(loss)per share)は0.68ドル、前年同期は0.63ドルで前年同期比7.9%増

  • 2023年第1四半期の一時項目を除く調整後一株あたり利益(Adjusted EPS)は0.68ドル、前年同期は0.60ドルで前年同期比13.3%増

2023年見通し

2023年通期の見通しについては以下の通り。

  • Organic Net Sales Growth(既存事業成長率):4~6%(前回と変わらず)
  • Constant Currency Adjusted EBITDA(恒常為替ベース調整後EBITDA):4~6%(2022年が53週換算だったことを除くと6~8%)(前回は2~4%(2022年が53週換算だったことを除くと4~6%))
  • Adjusted EPS(調整後EPS):2.83ドル~2.91ドル(前回は2.67ドル~2.75ドル)

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2023年第1四半期の売上高(Net Sales)は64億8900ドル、市場予想の64億ドルを上回っている
  • 2023年第1四半期の一時項目を除く調整後一株あたり利益(Adjusted EPS)は0.68ドル、市場予想の0.60ドルを上回っている
  • 2023年通期のAdjusted EPS(調整後EPS)見通しは2.83ドル~2.91ドル、市場予想は2.72ドル

となっている。


まとめ

上記の様な決算を受けてクラフト・ハインツ株は

2.03%の上昇。同日の米国市場が

いずれもFOMCを受けて下落で終えたことを考えると、クラフト・ハインツの決算はかなり評価されたようだ。

市場予想を上回る売上、EPSに加えて通期見通しも上方修正したのが好感されたのだろう。個人的にはやはり価格設定に依存している(出荷量は減っている)点がやや気になるが、カンファレンスコール中でコモディティのコストが予想よりもわずかに早く低下しているとも言及しているので気にし過ぎなのかもしれない。

決算後数日を含めた年初来のクラフト・ハインツ株を見てみると

1月18日に謎の5.1%下落(調べた限りでは特に個別の要因があった訳では無く生活必需品(Consumer staples)銘柄が大きく下がっていた)してからは2月半ばの第1四半期決算を経ても低調な動きとなっていたのだが、決算を経て年初来プラスに浮上している。

今回の決算がクラフト・ハインツ株上昇の契機となるか、それともあくまで一時的なものなのかについて少し気を付けておきたい(個人的にはあまり期待していないのだが・・・)。

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