はじめに
昨日2022年6月23日(木)には掲題の通りAT&T(T)の最高執行責任者(COO)Jeff McElfresh氏がBank of America C-Suite TMT Conferenceで講演を行い最新情報のアップデートを行った。
以下、アップデートの内容及びAT&T株の動きを確認しておく。
Bank of America C-Suite TMT ConferenceにおけるAT&T最高執行責任者Jeff McElfresh氏のアップデート
以下はAT&Tの企業ページより引用・抜粋。
- The company continues to grow customer relationships in its strategic focus areas of 5G and fiber. McElfresh stated the company continues to see healthy consumer demand even with continued expectations that 2022 postpaid wireless industry demand is unlikely to replicate 2021 levels.
同社は5Gとファイバーの戦略的重点分野で顧客との関係を拡大し続けています。McElfreshは、引き続き2022年の月額後払い携帯の需要が2021年のレベルを再現する可能性は低いとの見方にもかかわらず、同社は引き続き健全な消費者需要を見ていると述べました - McElfresh remains comfortable that the company can deliver improving postpaid phone ARPU trends in 2022. He reiterated prior commentary from the company that postpaid phone ARPU could edge up sequentially in the second quarter.
McElfreshは同社が2022年に月額後払い携帯のARPU(Average Revenue Per User:1ユーザーあたりの平均売り上げ)の傾向を改善できることを引き続き確信しています。彼は月額後払い携帯ARPUが第2四半期に順次上昇する可能性があるという同社からの事前のコメントを繰り返しました - McElfresh stated the one of the company’s top priorities is improvement in profit trends, particularly as select transformation investments drive incremental efficiencies throughout AT&T. As noted previously, the company continues to anticipate gradual improvement in year-over-year mobility EBITDA trends throughout 2022. The company expects a more pronounced impact from the previously announced 3G network shutdown and the absence of approximately $100 million in CAF II and FirstNet related reimbursements in the second quarter. However, the revenue and EBITDA impacts of these items are expected to be more than mitigated in the second half of year by organic service revenue growth and the lapping of 3G shutdown costs in the second half of 2021.
McElfreshは会社の最優先事項の1つは利益傾向、特に選択された変革への投資がAT&T全体の効率を向上させることの改善であると述べました。以前に言及したように、同社は2022年を通じモビリティEBITDAの傾向が前年比で徐々に改善すると予想しています。同社は以前に発表された3Gネットワークのシャットダウンと、第2四半期にCAFIIおよびFirstNet関連の償還が約1億ドルなかったことによるより顕著な影響を見込んでいます。ただし、これらの項目の収益とEBITDAへの影響はオーガニックサービスの収益の伸びと2021年下半期の3Gシャットダウンコストのラッピングにより、下半期には緩和される以上になると予想されます - AT&T’s fiber build continues to progress with expectations to achieve 30+ million total customer locations by 2025. McElfresh noted that AT&T is acquiring new customers and seeing strong penetration rates thanks to its straightforward go-to-market approach.
AT&Tのファイバー構築は、2025年までに合計3000万以上の顧客ロケーションを達成するという期待に沿って進捗を続けています。McElfreshはAT&Tが新規顧客を獲得し、その直接的な市場参入アプローチのおかげで力強い普及率を達成していると述べました - AT&T continues to work through its business wireline portfolio rationalization process and focus its efforts on core transport and connectivity solutions. As previously noted, the company has yet to see a recovery in government sector demand trends, which impacted the business during the first quarter.
AT&Tは引き続きビジネスの有線ポートフォリオにおける合理化プロセスを進め、コアトランスポートおよび接続ソリューションに注力しています。以前に述べたように同社は第1四半期に事業に影響を与えた政府部門の需要動向の回復をまだ見ていません
まとめ
昨日のAT&T株は
前日比1.43%上昇と
ハイテク株の割合が大きいNASDAQ以外を上回るパフォーマンスであり講演内容が評価されたかと思ったのだが、よく確認してみるとほぼ同じ内容を6月14日に最高財務責任者(CFO)Pascal Desroches氏がCredit Suisse Annual Communications Conferenceで講演していたので、昨日の講演とAT&T株の関連性は薄いだろう。
年初来のAT&T株(4月のワーナーメディア分離調整済み)推移を市場と比べてみると
市場が約20%下落しているのに対しAT&Tは10%程上昇と悪くない。4月のワーナーメディア分離以降だけを見ても、市場が下落傾向であるのに対しAT&Tはそれ程悪くは無い動きをしている。4月以降のAT&T株の動きを見ると現時点ではワーナーメディア分離はプラスに働いているように見える。
ちなみに分離したワーナーメディアがディスカバリーと設立したワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)は
約40%の大幅下落となっている。WBD株の下落はかなり痛いがAT&Tがワーナーメディアを分離していなかった場合を考えると、総合的には悪くない時期に分離したような気はする。
自分の所有株では振るわない銘柄が多いので、何とかAT&T株が堅調を維持し、7月21日に予定されている第2四半期決算を無難に乗り越えてくれることを期待したい。