はじめに
2022年4月26日の米国市場閉場後には自分の所有株の一つであるモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)の2022年第1四半期決算発表があった。
以下にその決算内容を整理しておくことにする。
モンデリーズ2022年第1四半期決算概要
以下はモンデリーズ・インターナショナルの企業サイトより引用・抜粋。
- 2022年第1四半期の純売上高(Reported Net Revenues)は77億6400万ドルで前年同期比7.3%増
- 2022年第1四半期の調整後希薄化1株当たりの利益(Adjusted Diluted EPS)は0.84ドルで前年同期比13.9%増
ウクライナ事業に関して
ウクライナ事業に関するアップデートは以下の通り。
ウクライナにおける2工場では2021年度の売上でウクライナ国内向けで1億4000万ドル、他国へ1億8000万ドルの製品を製造していた。
ウクライナ侵攻に関連してモンデリーズはウクライナにある2工場の事業を2月に停止したが、3月にはいずれの工場も重大なダメージを受けている(significantly damaged)。
これら状況を受けて第1四半期に1億4300万ドルの費用を計上し、2022年通期でAdjusted EPSにマイナス0.03ドル、売上にマイナス2億ドルの影響があるとしている。
2022年通期見通し
2022年通期の見通しは以下の通り。これには上記ウクライナの影響も含まれている。
- 既存事業純売上成長率(Organic Net Revenue Growth):4%+(前四半期は3%+)
- 調整後EPS成長率(Adj. EPS growth。恒常為替レートベース):一桁台半ばから後半(前四半期は一桁台後半(HSD:High Single Digit))
- フリーキャッシュフロー:30億ドル超(前四半期と変わらず)
既存事業純売上成長率を上方修正しているのは、第1四半期の好調な売上と製造コスト上昇に伴い価格を引き上げるため。
一方調整後EPS成長率を下方修正しているのは、ウクライナの影響とインフレーション(特にエネルギーコスト)によるもの。
そして右側の文章で記載されているが
- インフレーション率:二桁(Double Digit)
と前四半期の一桁台後半(HSD:High Single Digit)から引き上げられている。
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2022年第1四半期の純売上高(Reported Net Revenues)は77億6400万ドル、市場予想の73億9000万ドルを上回っている
- 2022年第1四半期の調整後希薄化1株当たりの利益(Adjusted Diluted EPS)は0.84ドル、市場予想の0.74ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてモンデリーズ・インターナショナルの株価は、
0.02%の上昇。同日の米国市場も上下動はあったものの
終値ベースでは前日とほぼ変わらずだったことを考えると、特に良くも悪くもない決算結果だったということだろうか。
年初来の株価を市場(S&P 500)と比べてみると
決算後を含めて2.8%の下落となっているが、市場の13.3%下落に比べるとマシな推移となっている。特に4月は市場との違いが顕著になっている。
今後は引き上げられたインフレーション見通しの業績への影響が気になるところだが、何とか4月の市場に比べて堅調だった株価推移を維持してもらいたい。