はじめに
2022年4月27日には自分の所有しているクラフト・ハインツ(KHC)の2022年第1四半期決算発表があった。
以下に決算内容を確認し整理しておく。
クラフト・ハインツ2022年第1四半期決算概要
以下はクラフト・ハインツの企業サイトより引用・抜粋。
- 2022年第1四半期の売上高(Net Sales)は60億4500万ドル、前年同期は63億9400万ドルで前年同期比5.5%減
- 2022年第1四半期の同社帰属の純利益(Net income/(loss) attributable to common shareholders)は7億7600万ドル、前年同期は5億6300万ドルで前年同期比37.8%増
- 2022年第1四半期の希薄化後一株あたり利益(Diluted earnings/(loss)per share)は0.63ドル、前年同期は0.46ドルで前年同期比37.0%増
- 2022年第1四半期の一時項目を除く調整後一株あたり利益(Adjusted EPS)は0.60ドル、前年同期は0.72ドルで前年同期比16.7%減
Gross profit(粗利益)、Adjusted EPS(一時項目を除く調整後一株あたり利益)、Adjusted EBITDA(調整後EBITDA)が前年同期比でマイナスとなっているのは、主に前年の事業売却の影響。
2022年見通し
2022年の見通しについては以下の通り。
- Organic Net Sales Growth(既存事業成長率):一桁台半ばの増加(前四半期は一桁台前半の増加)
- Adjusted EBITDA(調整後EBITDA):58億ドル~60億ドル(前四半期と変わらず)
また別スライドで2022年のインフレーション見通しを10%台前半から10%台半ばへとアップデートしている。
その他
同日別のプレスリリースで一株当たり@0.40ドルの四半期配当を発表している。これで14四半期(3年以上)連続で配当据え置きとなっている。
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2022年第1四半期の売上高(Net Sales)は60億4500万ドル、市場予想の57億9000万ドルを上回っている
- 2022年第1四半期の一時項目を除く調整後一株あたり利益(Adjusted EPS)は0.60ドル、市場予想の0.52ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてクラフト・ハインツの株価は
1.35%の上昇。同日の米国市場が
ほぼ横ばいだったのに比べるとまずまずの上昇だったと言える。売上、Adjusted EPSが市場予想を上回った事や2022年の既存事業成長率をやや上方修正した事が好感されたのだろう。
クラフト・ハインツは過去1年を見てみると
2021年は市場(S&P 500)が上昇傾向に反してほとんど右肩下がりが続き、12月から1月半ばまでやや持ち直したものの市場下落につられて下落と冴えない動きだった。ただ2022年2月の四半期決算で持ち直し、その後ウクライナ侵攻でやや停滞したが3月後半から市場が下落傾向にあるもののクラフト・ハインツは上昇傾向で、過去1年では市場のパフォーマンスを上回ったことになる。
前四半期、今四半期と決算が市場予想を上回り、昨年の低迷をやや脱した感はある。ただ2四半期に過ぎないのでこの上昇基調が今後も続くのかはまだ確信が持てない。14四半期続いている配当据え置きから配当増に転じることがあれば自信が持てるのだが。