はじめに
ここ数日は市場の上下動は大きいものの、自分が所有している個別銘柄に関してはそれ程目立ったニュースが無い様な気がする。もしかすると、市場の上下に紛れて重要な個別銘柄の記事を見逃しているかもしれないが・・・。
そんな中掲題の記事に気が付いたので、特に直近でエクソンの株価に影響を及ぼすとは思えないが、自分の備忘録として確認しておくことにする。
2021年6月22日のブルームバークの報道
以下はブルームバークの記事より引用・抜粋。
- Exxon Mobil Corp. is preparing to reduce headcount at its U.S. offices by between 5% and 10% annually for the next three to five years by using its performance-evaluation system to suss out low performers, according to people familiar with the matter.
エクソンは業績評価システムを使用してパフォーマンスの低い社員を調査することにより、今後3〜5年間で米国オフィスの人員を毎年5%〜10%削減する準備をしています、と事情に詳しい複数の関係者が明らかにした - The cuts will target the lowest-rated employees relative to peers, and for that reason will not be characterized as layoffs, the people said, asking not to be identified because the information isn’t public.
削減は同僚と比較した評価が最も低い社員が対象となるためレイオフには当たらない、と情報が公開されていないために特定されないように求めている関係者は述べた - While such workers are typically put on a so-called performance improvement plan, many are expected to eventually leave on their own. This year’s evaluation is happening now but affected employees have not yet been notified, the people said.
そのような従業員は通常、いわゆるパフォーマンス改善計画に置かれますが、多くは最終的には自分で去ることが期待されています。今年の評価は現在行われているが、影響を受ける従業員はまだ通知されていない、と関係者は語った - “Our annual performance assessment process has been occurring over the last several months,” Exxon spokesman Casey Norton said in an email. “Where employees are not contributing to their highest ability, they may need to participate in an improvement plan. This is an annual process which has been in place for many years, and it is meant to improve performance. This process is unrelated to workforce reduction plans.”
「私たちの年次業績評価プロセスは過去数か月にわたって行われています」とエクソンのスポークスマンCasey Norton氏は電子メールで述べた。「従業員が最高の能力で貢献していない場合、彼らは改善計画に参加する必要があるかもしれません。 これは長年にわたって実施されてきた年次プロセスであり、パフォーマンスを向上させることを目的としています。このプロセスは人員削減計画とは無関係です」 - The plan is separate from Exxon’s announcement last year that it will cut 14,000 jobs worldwide by 2022, and it would extend reductions well beyond that original time frame.
この計画は、2022年までに世界中で1万4000人の雇用を削減するという昨年のエクソンの発表とは別のものであり、当初の時間枠をはるかに超えて削減を拡大することになる - Exxon had 72,000 employees globally at the end of last year, of which 40% worked in the U.S., according to a company filing.
提出資料によると、エクソンの全世界の従業員数は昨年末時点で7万2000人でその4割が米国勤務
まとめ
記事中で述べられている1万4000人の削減は、昨年10月の2020年2020年第3四半期決算の前日に発表されたもの。今回の報道でエクソンはリストラではないとしているが「今後3〜5年間で米国オフィスの人員を毎年5%〜10%削減」という割合が正しいとすると、表現はどうあれ実質はリストラの様な気がする。
これが先月5月のアクティビスト投資家Engine No.1の推薦を受けた取締役が任命されたことと関係しているのかが気になるところ。5月にEngine No.1の推薦を受けた2名の取締役が任命(6月にもう1名)された際に会長兼最高経営責任者(CEO)Darren Woods氏は「新しい取締役を歓迎する。これまでエクソンは株主のサポートを受けながら低炭素ソリューション、コスト削減、収益改善に取り組んできており、更にそれらを推進していきたいという株主のフィードバックを尊重する」と述べていたが、今回の件が更なる「コスト削減」推進の一部なのかどうか。
また、削減規模も上述の通り1.4万人に加えて結構な割合となっており、長期的に見た場合業務が上手く回るのかも気になるので、この件に関してはアナリストの見解や次の四半期決算でどのように語られるかについて注意しておきたい。
ちなみに昨日のエクソン株は
とダウ工業平均が0.20%、S&P 500が0.51%、NASDAQが0.79%いずれも上昇したのと比べても上げ幅は大きく、同業のシェブロン(CVX)が0.33%上昇したに留まっているのからするとそれなりにこの人員削減は市場に評価されたようだ。