ボーイング737MAX運航再開と株価関連(2020/12)

はじめに

昨日2020年12月29日は、2019年3月以来墜落事故により長らく運行停止されていたボーイング(BA)の737 MAXが米国で運航を再開した。

以下に昨日のボーイングの株価についてまとめると共に、現在のボーイング株に関する市場予測を簡単にまとめておく。


昨日12月29日のボーイング株価

737MAX運航再開直後のボーイングの株価は0.07%上昇と可もなく不可もなくといった所。

一応昨日1日の値動きを確認してみると以下の様になる。

開場直後は2.5%程度まで上昇したのだが、概ね市場と同じ様な流れで右肩下がり。運航を再開したとはいえ、米国での新規景気刺激策が上院で否決された(下院では承認)ことに重点が置かれた株価の動きとなったようだ。

ただ既に運航再開が発表されていたこともあり、このイベントは株価に織り込み済みだったともいえる。以下は過去3ヶ月のボーイングの株価。

11月に米連邦航空局(FAA)が運航再開を承認

ボーイング737MAX、米FAAが運航再開承認(2020/11)

したのに伴い株価は11月中は概ね上昇傾向にあったのだが、12月上旬から新型コロナの広がりもあり株価は下落傾向に転じている。

現在のボーイング株市場予測

以下は2020年12月29日時点でZacksのボーイング株のアナリスト予想まとめ。

  • 四半期の一株当たり利益:-1.06ドル(前年同期比54.5%)
  • 四半期収益:145.8億ドル(前年同期比マイナス18.6%)
  • 通年の一株当たり利益:-8.95ドル(前年比マイナス157.9%)
  • 通年の収益:572.7億ドル(前年同期比マイナス25.2%)

これだけでは今一つ判断が出来ないが、過去30日間に四半期一株当たり利益は2.94%上昇しているとの事。


まとめ

米国での737MAX運航再開(1年8ヶ月ぶり)のボーイング株と、最新のアナリスト/市場予想についての確認をしてみた。

株価が思ったほど上昇しなかったのは、先にも書いた様に織り込み済みだったことと、欧米でのコロナ第2波が治まりを見せないことに加えて、変異種の広がり・懸念が新しく浮上してきたことが大きいのだろう。

ボーイングについては2020年第4四半期決算が2021年1月27日に予定されているので、そこである程度状況が明らかになるとは思うのだが、ボーイング株に限らずコロナ変異種がどうなっていくかによって市場全体が大きく影響を受けるだろう。こればかりは今後の見通しが全く立たないのが困ったところ。しばらくはあまり値動きに捉われないようにするのが精神衛生上良いのかもしれない。

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