はじめに
2020年10月29日には自分の所有しているクラフト・ハインツ(KHC)の2020年第3四半期決算発表があった。遅ればせながらその決算内容を整理しておく。
2020年第3四半期決算概要
以下はクラフト・ハインツの企業サイトより引用・抜粋。
- 2020年第3四半期の売上高(Net Sales)は64億4100万ドル、前年同期は60億7600万ドルで前年同期比6.0%増
- 2020年第3四半期の同社帰属の純利益(Net income/(loss) attributable to common shareholders)は5億9700万ドル、前年同期は8億9900万ドルで前年同期比33.6%減少
- 2020年第3四半期の希薄化後一株あたり利益(Diluted EPS)は0.49ドル、前年同期は0.74ドルで前年同期比33.8%減少
- 2020年第3四半期の一時項目を除く調整後一株あたり利益(Adjusted EPS)は0.70ドル、前年同期は0.69ドルで前年同期比1.4%増
同社帰属の純利益(Net income/(loss) attributable to common shareholders)及び希薄化後一株あたり利益(Diluted EPS)が大きく減少しているのは、今期の保留中のチーズ事業取引(9月にナチュラルチーズ事業をフランスの乳製品会社ラクタリス・グループに32億ドルで売却発表)に関連する費用と、前年同期はカナダのナチュラルチーズ事業の売却益があるため。
第3四半期のサマリーとして以下の様にまとめている。
いずれも前四半期と同様に前年同期に比べて改善している。
2020年の見通しについては以下の通り。
以下の前四半期の2020年見通しと比べてみると、
書式が変わっているのと、内容がより具体的になっている。前四半期は文字は多かったのだが具体的な数値目標はほとんど無かった。
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2020年第3四半期の売上高(Net Sales)は64億4100万ドル、市場予想の63億7500万ドルを上回っている
- 2020年第3四半期の一時項目を除く調整後一株あたり利益(Adjusted EPS)は0.70ドル、市場予想の0.63ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてクラフト・ハインツの株価は、
2.81%の上昇。同日のダウ工業平均が0.52%、S&P 500が1.19%、NASDAQが1.64%それぞれ上昇しているのを割り引いてもまずまずの上昇と言えるだろう。市場予想を上回る結果だった事や、堅調な第3四半期の内容が市場に評価されたものと思われる。
年初来の市場との比較では、
と、自分の所有銘柄の中ではまずまずのパフォーマンス。このまま順調に回復してくれるといいのだが。
ちなみに同日四半期配当も発表しており、こちらは一株当たり@0.40ドルで8四半期連続同配当となっている。現状の株価に対する配当率が税引前で5%を超えているので、これは致し方ないところだろう。増配に転じるには株価がもっと上がらないとダメだろうなあ。それは何時の事になるのやら。ただ、以前の急落を思えば配当を維持してくれるだけで有難いと思うべきなのだろう。