はじめに
2020年10月22日に自分が所有しているコカ・コーラ(KO)の2020年第3四半期決算発表があった。同日決算発表のあった所有割合の多いAT&T(T)、ダウ・インク(DOW)の決算確認を優先したために遅れてしまったが、以下にコカ・コーラの決算内容を整理しておく。
コカ・コーラ(KO)2020年第3四半期決算概要
以下の内容はコカ・コーラの企業サイトより引用・抜粋。
- 2020年第3四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は86億5200万ドルで前年同期比9%減少
- 2020年第3四半期の一時項目を除く1株当たりの利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.55ドルで前年同期比1.8%減少
2020年の通期見通しについては、
今回も前四半期に続き詳細についてはコロナウイルスのパンデミックの不確実性を理由として提示されず。
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2020年第3四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は86億5200万ドルで、市場予想の83億6000万ドルを上回っている
- 2020年第3四半期の一時項目を除く1株当たりの利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.55ドルで、市場予想の0.46ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてコカ・コーラの株価がどうなったかというと、
1.38%の上昇。同日のダウ工業平均が0.54%、S&P500が0.52%、NASDAQが0.19%上昇したのと比べるとやや上昇したと言えるだろうか。
前年同期比では売上、収益が減少しているものの、市場予想は上回った事が市場に評価されたのだろう。全般的な傾向としては、レストランなど「自宅外向け」の売上の落ち込みが前四半期に比べればやや改善しており、「自宅向け」の売上が堅調に推移しているのも一定の安心感をもたらしたのだろう。
とはいえアナリストとのカンファレンスコールで最高経営責任者(CEO)のJames Quincey氏は、
- We don’t expect to return to the peak levels of global lockdown, but we are prepared for setbacks due to the local spikes in cases and targeted restrictions and closures
世界的にロックダウン(都市封鎖)措置が導入された状態に戻るとは想定していないが、地域ごとの感染者拡大を受け、限定的な制限措置や事業閉鎖に備えている
とも話しており、まだ今後に安心できるという事でもなさそうではある。年初来の株価推移を見ても、
ダウ工業平均やS&P 500と比較するとパフォーマンスは今一つ。コカ・コーラ株はCOVID-19が完全に終息しないと業績の本格的な回復とはならない気がするが、決算内容を見ると一定の進展をしていると見て良いのかもしれない。