はじめに
2020年4月30日には自分の所有しているケロッグ(K)の2020年第1四半期決算発表があった。決算発表からしばらく経過してしまったが、決算発表の内容について確認・整理しておく。
2020年第1四半期決算概要
以下の情報はケロッグの企業サイトより引用・抜粋。
- 2020年第1四半期の総売上高(Reported Net Sales)は34億1200万ドル、前年同期は35億2200万ドルで前年同期比3.1%減少
- 2020年第1四半期の一時項目を除く1株あたり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.99ドル、前年同期は1.01ドルで前年同期比2.0%減少
- 2020年第1四半期の純利益(Net income attributable to Kellogg Company)は3億4700万ドル、前年同期は2億8200万ドル
財務状況に関しては、前年同期比でフリーキャッシュフローが増加し、純有利子負債は減少。
通期見通しに関しては変更なし。
上半期にCOVID-19による製品の買いだめが発生し、売上高、利益が偏るだろうとしている。
まとめ
決算結果の主な指標を市場予測と比較すると、
- 2020年第1四半期の総売上高(Net Sales)は34億1200万ドル、市場予測の33億5600万ドルを上回っている
- 2020年第1四半期の一時項目を除く1株あたり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.99ドル、市場予測の0.94ドルを上回っている
いずれも前年同期比減少しているが、市場予測は上回る結果となった。前年同期比売上、利益が減少した原因としては、昨年に事業売却(divestiture)を行った点と為替の影響のためとしている。
新型コロナウイルスの影響に関しては、
- It is estimated that slightly more than half of the growth in the first quarter was attributable to elevated consumer purchases during the global COVID-19 pandemic
第1四半期の成長の半分をやや超える部分は、世界的なCOVID-19パンデミック時の消費者購入の増加によるものと推定されています
としており、ケロッグの第1四半期業績に関してはCOVID-19が良い方向に寄与していた。
この結果をどう考えるか。年初来のケロッグの株価を確認してみる。
ダウやS&P 500に比較して年初来の下げ幅は少ない。2月の頭に株価が大きく急落しているのは、2019年第4四半期決算でAdjusted EPS(調整後EPS)をマイナス3~4%と見通したため(市場予測は3.8%の増加)。その見通しは上述の通り今回も変わっていない。3月半ばに株価が上昇しているのはアメリカロックダウン前の買いだめのためだろう(実際の開始は3月22日から)。
Adjusted EPS(調整後EPS)の見通しをどう考えるべきなのか。既に株価に織り込み済みであると考えれば、今回の四半期決算の内容からして6月の定期購入時に積極的に購入検討をしても良い気がするのだが。配当率も3%台半ばで悪くはない。