アルトリア(MO)2020年第1四半期決算、他(2020/4)

はじめに

2020年4月30日は自分の所有銘柄の一つであるアルトリア・グループ(MO)の決算発表があった。その内容を整理しようと思って、アルトリア・グループの企業サイトを訪れたところ重要な点を見落としていたので、その点も含めて整理・確認しておくことにする。


2020年4月17日のアルトリア・グループの発表

以下はアルトリア・グループの企業サイトより引用・抜粋。

  • Altria Group, Inc. (Altria) today announced Howard Willard’s retirement as Chairman of the Board of Directors (Chairman) and Chief Executive Officer (CEO) of Altria, effective April 14, 2020. Mr. Willard, who was recovering from COVID-19, decided to step down following 28 years of distinguished service to Altria and its subsidiaries.
    アルトリアは本日、2020年4月14日付けでHoward Willardがアルトリアの取締役会長(会長)および最高経営責任者(CEO)を退任したことを発表しました。COVID-19から回復していたWillard氏は、アルトリアとその子会社への28年間の卓越した奉仕の後、辞任することを決定しました
  • Following Mr. Willard’s retirement, Altria’s Board of Directors (Board) elected Billy Gifford to serve as Altria’s CEO.
    Willard氏の退任後、アルトリアの取締役会(理事会)は、Billy Giffordをアルトリアの最高経営責任者に選任しました

Howard Willard氏が新型コロナウイルスに感染していたことも知らなければ、最高経営責任者を退任したことも先ほどまで知らなかった。アルトリアに対する自分のアンテナの張り方にはいささか問題があるなあ。

それはさておき、今のこの新型コロナウイルスの影響が不透明な状況下でCEOが機能しないのは問題だろうからこの交代は正しいのだろう。Billy Gifford氏は25年以上アルトリアで働き様々なシニアなポジションを担ってきた人で直近の職責は最高財務責任者(CFO)。


2020年第1四半期決算概要

以下の内容はアルトリア・グループの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2020年第1四半期の売上高(Net Revenues)は63億5900万ドル、前年同期比13.0%増加
  • 2020年第1四半期の物品税控除後の売上高(Revenues net of excise taxes)は50億4600万ドル、前年同期比15.0%増加
  • 2020年第1四半期の1株当たりの調整後利益(Adjusted diluted EPS)は1.09ドル、前年同期比18.5%増加

  • 2020年第1四半期の純利益(Net earnings)は15億5000万ドル、前年同期比38.3%の増加

  • 2020年第1四半期のタバコ製品の出荷量は前年同期比6.2%の増加

通期見通し及び2020~2022年の調整後1株当たり利益成長については、以下の様にCOVID-19がタバコ市場にもたらす影響が不透明なため撤回している。

JUULに関して

JUULに関しては決算資料の中で以下の様に言及している。

  • 4月1日に米連邦取引委員会(FTC)がアルトリア・グループによる電子タバコメーカー、ジュール・ラブズへの出資の解消を求める審判手続きを開始
  • アルトリアはこの出資は正当なものと考えている

このニュースも決算資料を見るまで知らなかったのだが、そのせいもあってか他にJUULへの言及は決算資料中にはほとんど無かった。


まとめ

決算の結果をアナリスト予想と比較してみると、以下の様な結果だった。

  • 2020年第1四半期の物品税控除後の売上高(Revenues net of excise taxes)は50億4600万ドル、アナリスト予想の46億1000万ドルを上回った
  • 2020年第1四半期の1株当たりの調整後利益(Adjusted diluted EPS)は1.09ドル、アナリスト予想の0.98ドルを上回った

この結果を見ると決算発表後の株価は上昇してもおかしくないのだが実際には、

と3.01%のマイナス。4月30日の日中の株価の動きを見てみると、

と決算発表後は一時前日を上回ったのだがその後右肩下がりで終えている(最初急速に落ち込んでいるのはダウやS&Pも同じ)。市場予測は上回ったものの決算資料・内容をよく吟味してみたら、それ程良くは無かったということなのだろうか。

たまにこういった具合に、自分の中では説明のつかない株価の下落(上昇)があるのだが、まだまだ英語能力と情報収集・分析力が足りないのだろう。単純に重要なネガティブ要因を見逃していないといいのだが。

気を取り直して自分にとって良いと思われることを最後に書くと配当に関して、

  • Our dividend is important to our investors and it remains a top priority for us.
    配当は投資家にとって重要であり、我々のトッププライオリティです

と明言しているので、今後しばらくはアルトリアの配当については気を揉まなくてもいいかもしれない点。2月からの資産の下落には何とか折り合いをつけているが、将来的な配当金生活を目指している身としては、配当減(無配)となるのが喫緊の不安材料なので。

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