2019年8月上旬の米国株資産大幅減少(円ベース)について

はじめに

この記事のタイトル通り、20198月に入ってから所有している米国株の円ベース資産が急激に減少。

これを書いている時点での楽天証券の円ベース前月比は以下の様に、

約800万円のマイナス。色々な要因が重なったせいではあるので、理解が難しい/明確な理由がはっきりしない調整局面の急落よりは、素直に受け入れられてはいる。

以下に今回の下落が起きた流れを簡単にまとめておく。


20198月(731日含む)の主な出来事

731日:

■連邦公開市場委員会(FOMC)で、25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定したが、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は利下げサイクルの開始を示唆せず

■これを受けてトランプ米大統領はFRBと議長への不満をツイート

■再開した閣僚級の米中通商協議が終了。ただし進展は見られず

81日:

■米国政府が3000億ドル相当の中国製品に対し10%の制裁関税を課すと発表。2019年91日に発動する予定

■トランプ大統領は一連のツイートで、中国が米農産品を購入するという約束を果たしていないと不満を表明したほか、合成オピオイド「フェンタニル」の取り締まりで習近平・中国国家主席が十分な取り組みを行っていないと批判した。フェンタニルはオピオイドの鎮痛薬で、効果はヘロインの50倍とされる。習主席は昨年12月にアルゼンチンで開いた米中首脳会談で、フェンタニルを取り締まることに合意していた

82日:

■トランプ米大統領が1日、3000億ドル相当の中国製品に対して来月から10%の制裁関税を課す意向を発表したことを受けて、中国政府は2日、脅しには屈しないと表明、報復措置に出る可能性を警告。中国外務省の華春瑩報道官は北京で開いた記者会見で、米国からの圧力によって妥協するつもりは全くないとの姿勢を示した。報道官は「米国がこうした関税導入を実行するのであれば、中国は自国の中核的かつ根本的な利益を守るために必要な対抗措置を取らざるを得ない」と述べた。また「われわれはいかなる最大限の圧力、威嚇や脅迫も受け入れない。原則的な問題については、われわれは一歩も譲歩しない」とし、米国が「錯覚から覚め」、相互間の敬意と平等の精神に基づいた交渉の正しい道筋に戻るよう望んでいると付け加えた

85日:

■中国人民銀行(中央銀行)は人民元相場を妥当でバランスの取れた水準で維持することができると確信していると言明。為替市場の安定運営と期待を確実にするため、短期的な投機に対し必要かつ的を絞った措置を講じると表明した。中国人民元は1ドル=7.0352元で5日の通常取引を終了。これは20083月以来の安値。1ドル=7元を超える元安は2008年以来初めて

米財務省は1994年以来初めて中国を為替操作国に認定

86日:

■中国商務省は6日、中国企業が米国の農産品の輸入を停止したことを明らかにした

■中国人民銀行(中銀)は6日、対ドル基準値を1ドル=6.9683元と市場予想よりも元高水準に設定。これを受けて中国当局は元安定化に向け動いたと市場には認識される

87日:

■トランプ米大統領は、米国の競争力を高めるために連邦準備理事会(FRB)は「より大きな幅で、より速いペースで」利下げする必要があるとの考えを示した。トランプ氏はツイッターへの一連の投稿で「FRBを巡る問題は、引き締め過ぎたとの過ち(私は正しかった!)を認めるに誇りが高過ぎるということだ。FRBはより大きな幅で、かつ、より速いペースで利下げを行う必要がある。ばかげた量的引き締めも直ちに終了させる必要がある」とした

非常に簡単に自分の中で気になった動きをまとめてみたが、もしかすると抜けがあるかもしれない。


20198の円ベース資産推移

以下は上記の状況を受けて自分の円ベースの資産。

7月31日

8月1日

8月2日

8月3日

8月6日

8月7日

8月8日

グラフにすると以下の通り。

同じ期間のダウ工業平均のチャートは以下の通り。

必ずしも自分の円ベース資産の推移とダウ工業平均の推移が似ていないのは、

①自分のポートフォリオでは銀行株であるシティグループ(C)が約3分の1を占めているため、米国の金利利下げ動向が自分の資産に円ベース資産に与える影響がダウ工業平均より大きい

②同時期にドル円の為替が以下のように大きくドル安に変動しており、

円ベースの資産は為替だけで結構な額が目減りしている

という2点が原因。この2つだけで円ベースで600万円はマイナスになっているはず。


まとめ

2019年8月上旬の円ベース資産減少を、市場に影響を与えた出来事、そして自分の資産の観点からまとめてみた。

こういった短期間に資産が減少した際にどうするかは、2018年10月の急落時にまとめており、今振り返ってみても概ね変わらなかった。バイアンドホールド/長期投資の投資スタイルを18年続けてきている自分としては、今から投資のやり方を大幅に変えるのは難しい。今までやってきたやり方が上手くいく可能性と、(資産減少を受けて)何か手を打った場合の施策が上手くいく可能性を比べてみると、前者の方が高いというのが自分の経験からの判断。あえて言えば、投資を減らして現金を増やすことだろうか。ただ、生活防衛資金は別途保持しているので、今のところはそれもどうかと思う。

市場がどうなるかはいつも予測はできないものだが、望むらくは所有している銘柄が配当減、無配転落にならなければいいなあ、と。

今回は為替が2018年10月よりは大きくドル安に変動しているので、受取時円ベースの配当は減少してきているのだが、楽天証券では実際の配当はドルで入って来ているので、ドルを円に変換しない限りはあまり気にし過ぎるべきではない。円ベースの配当で一番大きな影響が出る点は「源泉徴収される税金額」なので、ドル安になれば実は税金額は減ることになる。

と、自分の精神が落ち着くようにまとめてみたが、正直早く落ち着いて欲しい…。なんだかんだ言っても資産額が増加するのが、一番自分の精神衛生上に良いのは確かなのだから。

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