ビヨンド・ミートとの比較記事でケロッグ株上昇(2019/7)

はじめに

昨日は自分の所有しているケロッグが大幅に上昇していた。

タイトルの内容が株価上昇の原因なのだが、今後のためにその内容について整理しておく。


ロイターの記事内容

以下は、ロイターの記事より引用・抜粋。

  • 米食品大手ケロッグ(K)が6.3%高で取引終了。植物由来の人工肉を製造する傘下のモーニングスター・ファームズに関する報道を受けた。
  • 1日の上昇率としてはほぼ10年ぶりの大きさ。
  • 米金融専門誌バロンズによると、マーケットウォッチのコラムニスト、ブレット・アレンズ氏がモーニングスター・ファームズ(MorningStar Farms)について、上場来500%以上急騰している米ビヨンド・ミート(BYND)と比較し、「宝の山」と指摘した(Kellogg Is Sitting on a ‘Fake Meat’ Gold Mine Bigger Than Beyond Meat)。

米金融専門誌バロンズの記事に関する個人的雑感

昨日のケロッグ株の上昇は上記バロンズの記事が要因だったようだが、個人的にはその内容については懐疑的というのが正直なところ。

基本的には、Kellogg傘下MorningStar Farmsは米国内最大の食肉代替事業であるので、ビヨンド・ミートの上昇と比べて、価値が低く見積もられているというトーンで記事の中では述べられており、「Kellogg Is Sitting on a ‘Fake Meat’ Gold Mine Bigger Than Beyond Meat」としている。

ただ客観的に見てみると「あくまで食肉代替事業では」ということであり、ケロッグは食肉代替事業がメインの企業ではない。

昨年2018年の年次報告書(Annual Report)を見てみると、ケロッグの総売上高は約135億ドルであり、MorningStar FarmsNorth America Otherセグメントの一部に過ぎない。

バロンズの記事ではMorningStar Farms34.5億ドルの売上と仮定しているが、その数値が正しいとしてもケロッグ全体から見ればそれは約3.3%に過ぎない。


まとめ

ケロッグの株価が上昇したのは素直にうれしいのだが、上に述べた様にバロンズの記事がケロッグの株価にこれほど影響を及ぼすのは何か違うような気がする。ただ往々にして自分の整理/まとめは的を外すことが多い気がするので、今後MorningStar Farmsについては注意を払う必要があるのだろう。


補足:ビヨンド・ミート(BYND)に関して

201952日にナスダック市場に上場した、植物由来の人工肉を製造・販売する会社。初値は46ドルと、新規株式公開(IPO)価格の25ドルを大幅に上回った。取引開始後の数分で株価が50ドルに達したことを受け、売買は一時停止となりその後、株価は65.75ドル、163%高で初日の取引を終えている。

その後、611日にJPモルガンのアナリスト、ケン・ゴールドマン氏が投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げたため、株価が下がったりもしたが、73日の終値は151.50ドル。

ビル・ゲイツが出資していることや、上記の株式上場後の株価急騰で2019年話題の企業でもある。

以下は2019年5月2日上場以来7月3日までのビヨンド・ミートの株価チャート。

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