ボーイング737MAXの運航再開スケジュール変遷(2020/1)

はじめに

ボーイング(BA)株は自分の所有銘柄の中では、2020年1月24日米国市場閉場時点で評価額が5番目、投資額が7番目と投資額の割には働いてくれている銘柄ではある。

ただし737MAXの運航停止が長らく続いており、しかもその運航再開スケジュールが度々変更されているので、BA株への投資はしづらい状況が続いている。

ここ最近ボーイング関連の情報を適宜まとめることが多いのだが、一度今後の自分の投資参考情報として、これまでの737MAX運航再開へ向けてのスケジュールを整理しておくことにする。


737MAX運航停止から運航再開スケジュールの変遷

【2018年】

10月29日:ライオンエアの737MAX機がインドネシアで墜落し、189人全員が死亡

11月13日:ボーイングはライオンエアの墜落後737MAX機のソフトウェアまたは設計変更の必要性を評価中と発表

【2019年】

3月10日:エチオピア航空の737MAXが墜落し、157人全員が死亡

3月12日:FAA(連邦航空局)は、ボーイングが4月までに737MAXの設計変更を実施するように命じると発表

3月13日:FAAは737MAXの運航停止を命じる

4月6日:ボーイングは737MAXの月間生産量を20%近く削減すると発表。この時点では737MAXは少なくとも2ヶ月は運航停止が続くと考えられていた

5月16日:ボーイングは737MAXのソフトウェアアップデートを完了し、パイロットトレーニングプランをFAAに提出中と発表

6月27日:ボーイングはFAAテストパイロットが737MAXシミュレーターで問題を新たに検出し、それを修正するには少なくとも9月までかかると発表

7月18日:ボーイングは規制当局の承認を前提とした上で、米国での737MAXの運航再開は第4四半期の早い時期に開始されるとした

10月24日:ボーイングは第4四半期にFAAの承認により737MAXの運航再開を期待しているとし、 FAAはレビューに「数週間」が必要だと述べた

11月7日:米国および欧州の規制当局は、ボーイング社に対し737MAXソフトウェア修正に関する文書の改訂を要請

11月11日:ボーイングは、FAAが12月に737MAXの航空証明を発行し、1月に運航が再開すると予測しているとした

11月15日:FAAのディクソン長官は、737MAXのレビューに「必要な時間はいくらでも取る」ようにレビューチームに伝達

11月26日:FAAは、過去にボーイングと共有していた新しい737MAX機の耐空証明の唯一の発行者になることをボーイングに通知

12月12日:FAAのディクソン長官は、年内の737MAX運航再開を認める予定はないとの見方を示す

12月16日:ボーイングは737MAXの生産を1月に停止すると発表

【2020年】

1月21日:ボーイングは、737MAXの運航再開が年半ば以降と推測していることを発表


まとめ

あくまで今後のボーイング株購入検討のために情報を確認するつもりだったのだが、上記の様に運航再開の見通しの移り変わりを整理してみると、結果論ではあるがボーイングの見通しの甘さが際立つ気がする。CEOが交代したとはいえ、そういった点が直ぐに改善されるのかまだよく分からない。企業の発表内容に信頼性が欠けると感じてしまうとさすがに投資はしづらい。

ボーイングの株価は必ずしも737MAXの状況だけに依存している訳ではないことは承知しているのだが、これだけ運航停止期間が長期間に及び生産停止をせざるを得ない状況になると、その影響もさすがに出てくるだろうし、その影響が上記スケジュールの変遷に伴いどんどん拡大してくるはず。現在の株価は自分が考えるような状況を織り込み済みではあると思うのだが、やはり1月29日の四半期決算発表が気になるところ。それを客観的な視点で整理し、次回3月の自分の米国株購入時に検討材料にすることにしよう。

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