はじめに
新型コロナウイルスの市場、株価に与える影響はまだまだ判然としない(と個人的には考えている)のだが、そんな中自分の所有株であるウォルト・ディズニー(DIS)に関していくつかの情報が最近アップデートされているので整理しておく。
ウォルト・ディズニー(DIS)に関するニュースあれこれ
グッゲンハイムのアナリストが2020年4月2日に格下げ
グッゲンハイムのアナリストであるMichael Morris氏は、2020年4月2日(木)にウォルト・ディズニー株を「買い(Buy)」から「中立(Neutral)」に引き下げ、目標株価も160ドルから100ドルに引き下げている。
理由として彼が挙げているのは、以下の様な点。
- investors “are under-appreciating how long the parks and resorts business may be under pressure relative to prior expectations.”
投資家が「テーマパーク部門のビジネスが以前の予想と比較してプレッシャーにさらされる可能性がある期間を過小評価している」 - Disney “is more susceptible to downward estimate revisions than peers in a prolonged slowdown and less likely to see quick upward revisions in a recovery.”
ディズニーは「長期的な減速の中で同業他社よりも下方推定修正の影響を受けやすく、回復時に急速な上方修正が見られる可能性は低い」 - Disney “has been particularly hard hit by the pandemic, impacted across virtually every segment” of its business,
ディズニーは事業が「パンデミックの影響を特に受けており、事実上すべてのセグメントに影響を与えている」
JPモルガンのアナリストは2020年4月1日に格付けを維持
JPモルガンのアナリストAlexia Quadrani氏はOutperform(買い)としている。理由は、
- the effect of COVID-19 as “very specific” to fiscal 2020,
COVID-19の影響は2020年度に「非常に限定的」 - “with only some lingering impact to attendance at the parks and some disruption in the slate of films as an issue that may bleed into fiscal 2021,”
「テーマパークへの来園への影響が長引いているだけであり、2021会計年度に及ぼす可能性がある問題としては、映画作品が若干混乱しています」 - “Our longer-term favorable thesis on Disney shares is unchanged,”
「私たちのディズニー株の長期的には有利という主張は変更されていません」 - “We are impressed with Disney’s ability to balance growth in its traditional businesses with investment in an incredibly successful streaming service.”
「私たちは、伝統的なビジネスの成長と信じられないほど成功したストリーミングサービスへの投資のバランスをとるディズニーの能力に感銘を受けました」
従業員の一時休暇(Furlough)を4月19日より開始
ウォルト・ディズニーは4月2日(木)、同社のメディアおよびテーマパーク事業を閉鎖または混乱させている世界的なコロナウイルスへの対応として、会社全体の重要ではない米国人従業員の一時休暇を4月19日に開始すると発表した。
- Disney had committed to full pay and benefits for all employees through April 18 despite the closure of theme parks, halting of film and TV production, and the shuttering of movie theaters.
ディズニーは、テーマパークの閉鎖、映画とテレビの制作の中止、映画館の閉鎖にもかかわらず、4月18日まで全従業員に全額の給付と福利厚生を約束しました。 - “However, with no clear indication of when we can restart our businesses, we’re forced to make the difficult decision to take the next step and furlough employees whose jobs aren’t necessary at this time,” a Disney representative said in a statement.
「しかし、事業を再開できる時期が明確に示されていないため、次のステップに進むという難しい決断を迫られ、現時点では仕事が不要な従業員を完全に排除する必要がある」とディズニーの代表は声明で述べた - Furloughs will begin April 19, the statement said. All impacted workers will remain Disney employees through the furlough period and will receive full healthcare benefits. Disney will pay the cost of employee healthcare premiums.
Furloughsは4月19日に始まると声明は述べており、 影響を受けるすべての労働者は、期間を通じてディズニーの従業員のままであり、完全な医療給付を受けます。ディズニーは従業員の医療保険料の費用を支払います - The company did not say how many employees would be affected.
影響を受ける従業員の人数は明らかにされていない。
ちなみにディズニーは2019年9月の時点で世界中で223,000人を雇用している。
ディズニープラスアプリのダウンロード数
モバイルデータなどを提供するApp Annieによると、Disney+アプリは3月に1600万回ダウンロードされ、これには3月24日から3月31日までのヨーロッパでの最初の週の1,130万回のダウンロードが含まれている、としている。
App Annieによると、ディズニーの月額5.99ドルのストリーミングサービスであるDisney +は3月にヨーロッパの8つの市場で発売され、初日に500万ダウンロードを獲得しました。また、4月3日にインドでも開始される予定。
“Companies are adapting to this desire for more content from home during the coronavirus pandemic— movie theaters are releasing movies currently in theaters available to stream at home and Disney released Frozen II early on Disney+ and Rise of Skywalker early to digital rental,” said Lexi Sydow, market insights manager at App Annie.
「企業は、コロナウイルスのパンデミックの最中、家庭からのより多くのコンテンツに対するこの欲求に適応しています。映画館は現在、家庭でストリーミングできる劇場で映画を公開しており、ディズニーは早期にDisney +でRise of Skywalkerをデジタルレンタルでリリースしました」とApp Annieの市場分析マネージャーLexi Sydow氏は語っている。
まとめ
上記のようにウォルト・ディズニーに関する色々なニュースが報道・発表されている。通常であればそれぞれが株価に影響を与えるような内容だと思うのだが、ここひと月のディズニーの株価は以下の通り。
これが企業独自の動きなのか確認するため、ダウ工業平均と比較してみると、
となりほとんど変わらない。ウォルト・ディズニーも昨日確認したAT&Tの様に個別株の要因ではなく市場の動きによって株価が左右されている現状のようだ。
ただ市場の動きに紛れて、将来的な株価・業績に影響を及ぼしかねない内容もあるだろうから、短期的な役には立たないかもしれないが適宜所有銘柄に関する情報の整理は必要だろう。
個人的には、ディズニーの配当率がもう少し高く(昨日時点で税引前配当率1.81%)、半期ごとの配当でなければ自分の購入検討銘柄にしてもいいのだがなあ。