はじめに
2024年2月も終わりに近づき、以前に
米2024年度予算の3回目のつなぎ予算案が可決(2024/1)
で触れた米2024年度予算の3回目のつなぎ予算の一部が失効する3月1日が迫っている。
しかし米国の報道を見ていても米2024年度予算に関する話題があまり出てこない。不思議に思って調べてみたので、以下3月1日で失効する2024年米つなぎ予算の現状について整理しておくことにする。
2024年2月27日時点での米2024年度予算に関する動き
前提として米2024年度予算の3回目のつなぎ予算案が可決された2024年1月19日時点では
- 農業、エネルギー/水、軍事建設/退役軍人、輸送/住宅/都市開発の4分野向けの資金が3月1日まで
- それ以外の8分野(金融/サービス、商務/司法/科学、労働/保健/教育、国防、国土安全、内務・環境、立法、外交)は3月8日まで
となっている。
まず最初に調べてわかったのが、
- 米下院は2月15日から27日まで休会
である事。
直近の情報としては
- 2月25日
- ホワイトハウスが、バイデン大統領が議会指導部と27日に会談し、政府資金の手当てについて話し合うと発表
- 2月26日
- 民主党のシューマー上院院内総務と共和党のマコネル上院院内総務が協議
- シューマー氏:政府機関閉鎖を回避するため民主党はあらゆる努力をしている
- マコネル氏:政府機関は閉鎖しないと発言したが、つなぎ予算に関する記者団の質問には返答せず
- 民主党のシューマー上院院内総務と共和党のマコネル上院院内総務が協議
となっている。また時系列がはっきりしない現状としては
- バイデン大統領は議会に政府閉鎖回避を求めると共に、ウクライナ・イスラエル向け支援法案の可決も繰り返し呼びかけている
- 共和党内ではジョンソン下院議長が同法案の採決を認めれば議長を解任すると一部の強硬派が警告している
という状況の様で、議会は今回もつなぎ予算で対応するとの報道も散見されている。
まとめ
自分がそもそも気が付いていなかったのだが、米下院は2月15日から27日まで休会(通常2週間の会議後に1~2週間の休会期間を挟むようだ)で、これでは米2024年度予算に関する話題がほとんど出てこないのも納得ではある。
それにしても2024年予算に関して米国での報道が少ないように感じられるのは、まだ期間的に余裕があると思われているためなのだろうか。2月27日に予定されているバイデン大統領と議会指導部との会談で進展があれば何とか間に合いそうだが、それが不調に終わった場合どうなるのだろうか(つなぎ予算案が失効しても財務省が手当てを出来れば、直ちに政府機関閉鎖とならない可能性もあるがその点に関する報道は見当たらなかった)。
今の所2024年度予算が原因と思われる米国株式市場への影響は見られないが、これから数日の議会・市場の動きには注意しておきたい。単なる自分の杞憂であって株式市場に悪い影響が出なければいいのだが。