続くAT&T(T)の投資格付け格下げによる下落(2023/7)

はじめに

先週2023年7月14日(金)の米国市場では自分の所有しているAT&T(T)が

AT&T(T)の投資格付けアップデートによる下落(2023/7)

でまとめた様に

1日で4%を超える大幅下落。

そして週明けの2023年7月17日(月)は、金曜日の下落で下げ止まって欲しいという自分の期待も空しく

下落が加速し金曜日から更に6.69%の下落となってしまった。

下落の原因は掲題の通り別のアナリストが投資格付けをダウングレードしたことだと思われる。以下、その内容を確認して整理しておく。


CitigroupのアナリストMichael Rollins氏のAT&T投資格付けアップデート

投資格付け:BuyからNeutral/high riskに下方修正

目標株価:22ドルから17ドルに下方修正

以下はMichael Rollins氏の投資格付けアップデートの要旨。

  • 鉛被覆の可能性がある状態で導入された銅線ネットワークは、全国的に導入されたレガシーネットワークのかなりの割合を占める可能性があり、そのリスクは企業ごとに異なる
  • 現時点では財務リスク(重大なリスクがあるとしても)を具体的に定量化することはできない
  • 我々は鉛被覆ケーブルに関連する潜在的な負債(重大なものであっても)を検討する前に、AT&Tが今後2年間でキャッシュフローの創出と純負債レバレッジ削減の準備において前向きな進展を示すことを依然として期待している
  • 一方我々は引き続き短期的な下振れリスクを懸念しており、当面は不確実性がオーバーハングであると見ている
  • さらなる情報を得るタイミングには少なくとも数ヶ月かかり、完全な解決には数年かかる可能性がある

まとめ

基本的にMichael Rollins氏の見解は2023年7月14日(金)のJ.P. MorganのアナリストPhilip Cusick氏の見解と大きな違いがあったわけではないが、有害な鉛で覆われたケーブル網に対する問題が長期化するリスクが強調されており、投資格付けがNeutral/high riskと単純なNeutralではない点がやや異なっているだろうか。

またMichael Rollins氏も目標価格をPhilip Cusick氏の22%引き下げと同様に26%と大きく引き下げており、こういった点を踏まえて7月17日(月)のAT&T株の下落加速という事態になったのかもしれない。

僅か2営業日で10%を超える下落となっているAT&T株の下げがいつ止まるのかが気になるところだが、下げが止まる気配はあまり感じられず、下げが止まったとしても反発の幅は限定的だろう。

前回の投資格付け下方修正のまとめの際に

「万が一第2四半期決算が予想に反する程の好結果で株価が上昇したとしても潜在的なリスクが複数存在することを考えると、自分のバイアンドホールドという投資スタンスからは外れるがAT&T株を整理することを真剣に考えた方がいいのかもしれない。とりあえずはAT&Tの2023年第2四半期決算内容に注意しておこう(もしかすると決算前に整理しておいた方がよかったという結果になるのかもしれないが・・・)。」

と書いたスタンスは変えるつもりはないのだが、本当にAT&Tの決算発表(7月26日)を待つ余裕があるのか、そして決算発表を受けて更に状況が悪化する可能性もあるので、悩ましい日々が続きそうだ。ちなみにAT&Tの取得価額もこの連日の下落で遂に半分以下となってしまった。

この判断がどういう結果になるか。手遅れという事ににならないといいのだがなあ。

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