はじめに
2022年11月1日(火)の米国市場閉場後には自分の所有株の一つであるモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)の2022年第3四半期決算発表があった。
以下にその決算内容を整理しておくことにする。
モンデリーズ2022年第3四半期決算概要
以下はモンデリーズ・インターナショナルの企業サイトより引用・抜粋。
- 2022年第3四半期の純売上高(Reported Net Revenues)は77億6300万ドルで前年同期比8.1%増
- 2022年第3四半期の調整後希薄化1株当たり利益(Adjusted Diluted EPS)は0.74ドルで前年同期比15.7%増
Reportedベースで一部大きく前年比減少している項目は、主に買収に係るコストを計上しているため。
インフレ状況下で流石に既存事業成長率は前四半期に比べてやや落ちたものの
価格転嫁が未だ有効であり、Vol/Mixも僅かながら前四半期プラスとなっている。
2022年通期見通し
2022年通期の見通しは以下の通り。
- 既存事業純売上成長率(Organic Net Revenue Growth):10%+(前四半期は8%+)
- 調整後EPS成長率(Adj. EPS growth。恒常為替レートベース):10%+(前四半期は一桁台半ばから後半(Mid-to-high single digit))
- フリーキャッシュフロー:30億ドル超(前四半期と変わらず)
インフレーション率の想定は二桁(Double Digit)で変わらず。ただし為替の影響により既存事業純売上成長率に6.4%、調整後EPS成長率に0.26ドルの悪影響の可能性があるとしている。
その他
その他決算発表で気になった点は以下の通り。
- アナリストとのカンファレンスコールでインフレによる製品コスト上昇を軽減するために2022年12月から有効になる可能性が高い更なる値上げ実施計画を明らかに
- 2022年8月1日にClif Barの買収を完了。年間10億ドル超のスナックバー事業
- 2022年11月1日Ricolinoの買収を完了。メキシコの事業規模が倍に
- Cocoa Lifeへの追加投資を行い投資額は総計10億ドルに。2030年までにすべてのカカオをCocoa Lifeから調達
市場予測との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2022年第3四半期の純売上高(Reported Net Revenues)は77億6300万ドル、市場予想の74億4000万ドルを上回っている
- 2022年第3四半期の調整後希薄化1株当たりの利益(Adjusted Diluted EPS)は0.74ドル、市場予想の0.69ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてモンデリーズ・インターナショナルの株価は
1.15%の上昇。同日の米国市場が
FOMC会合及びパウエル議長の会見を受けて大きく下落したことを考えると悪くない結果だっった。市場予想を上回る売上、EPSそして通年見通しも上方修正している点などが好感されたのだろう。
決算後数日を含めた年初来のモンデリーズ株は
4.66%下落しているものの市場(S&P 500)の20%下落に比べると堅調に推移している。
今後に関してはコスト高により利益率が減少している点が気に掛かるが、まだ価格調整の余地がある様(2022年12月からの値上げ計画)なので大きく業績が悪化する可能性は少ない気がする。このままの調子を維持して欲しい。