はじめに
昨日米国時間2021年3月9日にはウォルト・ディズニー(DIS)の2021 Annual Meeting of Shareholdersが開催された。
以下にその内容について整理しておく。
The Walt Disney Company’s 2021 Annual Meeting of Shareholdersまとめ
以下はウォルト・ディズニーの企業サイトより引用・抜粋。発言は最高経営責任者(CEO)Bob Chapek氏。
- Disney+ streaming service has signed up more than 100 million paying subscribers around the world in its first 16 months
ディズニー・プラスの全世界での有料加入者数がサービス開始から16ヶ月で1億人を突破 - Disney hopes to reopen its California theme parks to limited attendance in late April
ディズニーは限られた入場者で4月下旬にカリフォルニアのテーマパークを再開することを望んでいる - it would take a few weeks to call back 10,000 furloughed employees to its two theme parks at Disneyland Resort in Anaheim and train them in new virus safety procedures
アナハイムのディズニーランドリゾートにある2つのテーマパークに10000人の一時帰休中の従業員を呼び戻し、ウイルスの安全手順に関する新しいトレーニングを行うには数週間かかるだろう - Disney might be able to resume some cruise ship operations in the fall
いくつかのクルーズ船運航を秋に再開できる可能性がある - It currently is holding firm to plans to release Marvel movie “Black Widow” in movie theaters on May 7
現時点では、(予定通り)マーベル映画「ブラックウィドウ」を5月7日に映画館で公開する計画を固めている - The company also aims to reinstate dividend payments, which were suspended during the pandemic, “at some point” in the future
パンデミックの際に一時停止された配当金の支払いを「ある時点で」復活させることも目指している
これら以外に取締役人事に関する投票の暫定集計結果も公表されており、最高経営責任者(CEO)Bob Chapek氏を含む10人が再任されている。
カリフォルニアのテーマパーク再開に関しては、前週の3月5日(金)にカリフォルニア州公衆衛生局(California Department of Public Health:CDPH)がカリフォルニア州の屋外の球場、スタジアム、テーマパークに関する健康/安全のプロトコルを更新しており、それによると限られた容量で4月1日からオープンすることが許可されることになると報道されていた。
まとめ
上記の様な内容を受けて昨日のウォルト・ディズニー株がどうなったかというと、
3.67%の大幅下落。同日のダウ工業平均は0.10%、S&P 500は1.42%、NASDAQが3.69%いずれも上昇していたのと比較するとかなり見劣りがする株価下落となった。
昨日1日のディズニー株の動きを見てみると以下の様になっており、
2021 Annual Meeting of Shareholdersが米東部時間の13時開始だったことを考えると、前日の大幅上昇の反動が大きかったものと思われる。ちなみに13時半位に一旦上昇したのは、ディズニー・プラスの加入者数が発表されたタイミング。ディズニー・プラス有料加入者数1億人突破の発表でそのまま上昇の流れになりそうなものだが、やはり市場は難しい。
3月8日は上述したカリフォルニア州公衆衛生局の規則更新を受け、ディズニー株は6.27%の大幅上昇をしていたので、2021 Annual Meeting of Shareholdersの内容自体は悪くなかったもの、3月8日のディズニー株終値は初めて200ドルを超えていたこともあり利益確定の流れとなってしまった気がする。
とはいえ過去5日、年初来のディズニー株の動きを見てみると、
過去5日ではカリフォルニアのテーマパーク再開の具体的な目安が出たこともあって昨日の下落を含めても上昇しており、年初来でも2月の堅調な2021年第1四半期決算を受けて決算発表当日は下落したがプラスで推移している。
カリフォルニアのテーマパークはまだ再開されていないので、ディズニー株の上昇余地はまだあると思うのだがどうだろう。それともこの株価が既に再開も織り込んでの株価なのか判断が難しいが、少なくとも実際の再開はディズニー株にとって悪材料にはならないだろう。
最後に微妙に嬉しかったのは配当の再開について言及があったこと。”at some point” in the futureと時期は明示されていないが、配当金生活に入った自分としては有難い。
ただ、ウォルト・ディズニーの配当は四半期ごとではなく半期ごとなので、再開が発表されたとしても受取時期はまだまだ先になるだろうし、元々配当率の高い銘柄ではないので気長に待つとしよう。それでも配当が無いよりはマシなのだから。