モルガンスタンレーのアナリストがGEを格上げ(2020/1)

はじめに

昨日1月23日の米国市場はS&P 500が0.11%の上昇、ダウ工業平均が0.09%のマイナスとほぼフラットだったのだが、その中で自分のポートフォリオ銘柄の一つであるゼネラル・エレクトリック(GE)が3.52%上昇していた。

その理由はどうやら掲題の通り、アナリストがGEの投資格付けを上方修正したことが原因の様子。以下にその内容について整理しておく。


モルガンスタンレーのアナリストJoshua Pokrzywinski氏のGE株アップグレード内容

  • 投資格付けをEqual-WeightからOverweightにアップグレード
  • 目標株価を11ドルから14ドルに引き上げ
  • “The story has shifted from one of financial distress to a budding turnaround,”
    「(GEの)物語は財政的苦難の1つから、新たな転換へと移行しました」

その主な理由としては、

  • 短期的な観点では737MAXの運航停止が2020年のGEのキャッシュフローの重しとなる可能性はある
  • しかし、“We expect 2021 Aviation FCF to expand by $1B as the headwind rolls off and the cash from BA starts to come in,”((737MAXの)逆風がなくなり、ボーイングからの現金が入り始めると、2021年にはGE Aviationのフリーキャッシュフローが10億ドル拡大すると予想しています)

といった点を上げている。ここでボーイング737MAXについて言及しているのはGE Aviationが737MAXのエンジン部品を提供しているため。その他にもGEの年金や電気事業の改善にも言及しているが、具体的な数値には述べられていない。


まとめ

2019年10月末に発表された2019年第3四半期決算以降のGEの株価はアナリストの分析によりそれなりの上下動はあるが、10ドル超は維持したままではある。

ゼネラルエレクトリック2019年第3四半期決算(2019/10)

GEの投資格付けをUBSがBuyに上方修正(2019/12)

GEに関するツサ氏の最新のコメント(2020/1/10)

今回のモルガンスタンレーのアナリストの見解は、他のアナリストと少し異なる観点であることには留意すべきだろう。前日22日にはバンクオブアメリカのアナリストAndrew Obin氏は、21日に発表されたボーイングの737MAXの運航再開スケジュールを受けて、”In our 4Q19 GE preview, we highlighted 737 MAX issues as a potential risk for GE in 2020,”(2019年第4四半期のプレビューで、737MAXの問題を2020年のGEの潜在的なリスクとして強調しました)としている(ただし、投資格付けはNeutral、目標株価は12ドルで据え置き)。そのためか22日のGEの株価は下落している。以下は過去5日間のGEの株価チャート。

いずれにせよ、GEも来週1月29日に2019年第4四半期を発表するので、その内容及び発表後のアナリストとのカンファレンスコールの質疑には要注目。偶然にもこの日はボーイングの決算発表と同じなのだよなあ。

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