ワーナーとパラマウントの統合協議に関する報道(2023/12)

はじめに

昨日2023年12月20日(水)の米国株式市場は

昼過ぎまでは前日比ほぼ変わらずだったのが午後に入ってから急に下げ幅を拡大し、主要3市場とも1%を超える下落で取引を終えている。

そんな中自分の所有銘柄であるワーナーブラザース・ディスカバリー(WBD)が

前日比5.66%を超える大幅下落。ただワーナーブラザースは日によって変動幅が大きい銘柄なので「また下落してしまったか」ぐらいの感想だったのだが、日中の動きを見てみると

取引終了直前に大きく下がり、売買量も急激に増えていることが判る。

調べてみると表題の件がワーナーブラザースの株価下落に影響した模様。以下限定的な情報ではあるがワーナーブラザースとパラマウントの経営統合協議に関する報道を確認してみる。


ワーナーブラザースとパラマウントの経営統合協議に関する報道

第一報はネットメディアの米Axiosが報じており、その報道から引用・抜粋。

  • ワーナーブラザース・ディスカバリー最高経営責任者のDavid Zaslav氏が火曜日にニューヨーク市でパラマウント・グローバル最高経営責任者のBob Bakish氏と会談し、合併の可能性について話し合った
    • Zaslav氏とBakish氏の会談は数時間続いたとされ、タイムズスクエアにあるパラマウント本社で行われた
    • 二人は両社が相互に補完できる方法について話し合った
    • ワーナーブラザースがパラマウントを買収するのか、それともその親会社ナショナル・アミューズメンツ社(NAI)を買収するのかは不明だが、事情に詳しい関係者によると両方の選択肢が検討の対象となっているという
  • Zaslav氏は、NAIを所有するShari Redstone氏とも取引について話し合っている
  • ワーナーブラザースの時価総額は水曜日時点で約290億ドルであるのに対し、パラマウントの時価総額は100億ドル強であるため、いかなる合併も同等にはならない
  • ワーナーメディアとディスカバリー合併時の税制条項は来年期限切れとなり、ワーナーブラザースは法的に新たな取引を検討することが可能となる
  • ワーナーブラザースとパラマウント間の交渉はまだ初期段階にあり、最終的には合意に至らない可能性がある

ワーナーブラザース、パラマウントともに他のメディアの確認質問に対しては応答していない。


まとめ

一方のパラマウントの株価と日中の動きは

となっており、株価の動きはともかくワーナーブラザースと同じく閉場前最後の15分に取引量が急に増えている。これはAxiosの報道を受けてのことだろう。

この第一報を受けてワーナーブラザースとパラマウントの株価がいずれも下落したことを考えると、まず市場はこのニュースを否定的に受け止めたことになる。

気にかかるのは自分の所有株ワーナーブラザースの動きだが、報道が取引終了直前だったこともあるので、まだこの報道の受け止め方は定まっていない気がする。第一報を受けての下落がより拡大するのか、それとも時間が経過するにつれアナリストの評価が出てくることによって変わるのか、あるいは昨日の下げで落ち着くのだろうか。

いずれにせよワーナーブラザースとパラマウントの経営統合は報道の通りであれば初期段階であり、まとまらない可能性も当然ある。今後の両社関連ニュースについては注意しておきたい。何とか自分が所有しているワーナーブラザーズ株に良い方向に働いてくれることを願いたいのだが、第一報を受けての市場の反応からすると悪い方向に進む可能性も覚悟しておいた方がいいのかもしれない。

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