マクドナルド(MCD)2026年第2四半期決算(2026/8)

はじめに

2026年8月4日(火)には自分が所有しているマクドナルド(MCD)の2026年第2四半期決算発表があった。

前回2026年5月の決算では売上、EPSは市場予想を上回ったものの、次四半期が低調な見込みであることや、インフレ圧力の影響が続いていること、市場が全般的にやや下げたこともあり0.14%の上昇。その際には

「今後のマクドナルド株だが、決算前の下落傾向や決算を受けて多くのアナリストが目標株価を引き下げた(投資格付けの引き下げは無かった)こと、決算で第2四半期が低調と見込まれているとしたこと、それらを受けて株価が振るわないことを考えると、短期的には低調な株価推移が続きそうだ。ただ目標株価が引き下げられたとはいえ目標株価のほとんどは300ドルを超えているので、何とかこれ以上下落することなく現状程度の株価を維持してもらいたいところだがどうなるだろうか。」

と書いていた。

実際にはその後市場が上昇傾向にある中で覚悟していた以上にマクドナルド株は下落し、何とか持ちこたえて欲しいと願った300ドルを大きく割り込んで年初来安値を更新する日々が続いている。

そんな状況の中、マクドナルドの今回決算そしてそれを受けての株価はどうなったのかを以下に確認し、整理しておく。


マクドナルド2026年第2四半期決算概要

以下の情報はマクドナルドの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2026年第2四半期の総売上高(Total Revenues)は70億9900万ドルで、前年同期比4%増加
  • 2026年第2四半期の純利益(Net Income)は23億6200万ドルで、前年同期比5%増加
  • 2026年第2四半期のTotal operating costs and expenses(総営業コスト及び経費)は37億6000万ドルで、前年同期比4%増加

  • 2026年第2四半期のGAAPベース希薄化後1株当たり利益(Earnings per share-Diluted)は3.32ドルで前年同期比6%増加(恒常為替ベースでは5%増加)。Non-GAAPベースでは3.38ドルで、前年同期比6%増加(恒常為替ベースでは5%増加)

既存店売上

2026年第2四半期の既存店売上は以下の通り。

米国は前年同期比0.8%増、国際市場は1.5%増、国際ライセンス市場は1.9%増。全体では前年比1.3%増となっている。

2026年通期見通し

2026年通期の見通しは以下の通り。

  • 営業利益率(Operating margin):40%半ば~後半(前回と変わらず)
  • 資本的支出(Capital Expenditure):37~39億ドル(前回と変わらず)

その他

その他決算及びカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • Accelerating the Arches戦略の進捗について
    • 約6年前、我々は成長の次の章を推進し、デジタルファーストの未来の基盤を構築するために、Accelerating the Arches戦略を発表した
    • この戦略は成功し、システム全体の売上高は約400億ドル、営業利益は30億ドル以上増加した
    • 過去6年間で、重要な米国Z世代の消費者に対する当社のブランド関連性が高まり、主要な競合他社に対して大きな優位性を獲得した
    • デジタルファーストの未来に向けてシステムを統合するための舞台裏での努力も継続しており、現在、主要市場すべてを1つのアプリ、1つのロイヤルティプログラム、1つの価格設定エンジン、1つの人事システム、1つの財務システムに統合する段階に近づいている
      • これにより、コスト削減、イノベーションの加速、セキュリティの強化、安定性の向上が実現する
      • 重要なことに、すべてのデータがまもなくグローバルデータレイクに集約されるため、人工知能によってもたらされる新たな機会を活かすための体制も整う
      • これらについては、9月に開催される投資家向け説明会で詳細の説明を予定している
  • 第2四半期業績概要
    • 売上高は為替変動の影響を除いた実質ベースで4%増加
    • 調整後1株当たり利益は3.38ドルで、為替による0.03ドルの利益が含まれている。為替変動の影響を除いたベースでは前年比5%の増加
    • 既存店全体売上高は1.3%増加
      • これは当社の主要市場のいくつかでQSR業界の客足が横ばいからマイナスにとどまっているという厳しい消費者環境を反映している
      • 全体の売上高と営業利益の半分以上を占める国際市場では、当社の戦略が機能していることが引き続き実証されており、概ね予想通りの結果
      • 米国に目を向けると、年初は好調なスタートを切ったものの、事業は大幅に減速し、四半期の既存店売上高成長率は0.8%にとどまった。これは当社の予想を下回るもの。戦略上の問題はなく、第2四半期には必要なレベルで実行できなかった
  • 第2四半期の米国市場について
    • 前年に大成功を収めた「マインクラフト」キャンペーンの反動もあり、4月の既存店売上高はわずかなマイナスを記録
    • 4月下旬、当社はMcValueプログラムを拡充し、毎日手頃な価格(EDAP:Everyday Affordable Price)で提供する3ドル未満のメニューを導入したが、EDAPメニューの店舗での実施状況にばらつきがあったことや、消費者の認知度が目標を下回ったことから、期待していたほどの増分効果は得られなかった
    • 同時にMcValueへの投資を相殺するために、デジタルオファーを縮小し1つ購入するともう1つを1ドルで追加できる(Buy One, Add One for $1)という販促キャンペーンを終了
    • これらすべての要因が重なって、最もロイヤリティの高い顧客層の一部による来店に悪影響が及び、当四半期の来店客数が予想を下回った要因のうち、約3分の2は、こうしたバリュー施策の実施に関連するものであったと推定される
    • 残りの3分の1の要因は主に期待を下回る結果となった6月のFIFAキャンペーンによるもの
    • 2026年末までにベースラインの客数を改善し、米国事業をより強固な立場に置くために、緊急に行動している
  • 第2四半期の国際市場について
    • 今四半期もドイツ、オーストラリア、英国が牽引し、既存店売上高は1.5%増加
      • これらの市場は、厳しい業界環境にもかかわらず、バリューメニューとマーケティングに関する弊社の戦略が適切に実行されれば、堅実な結果をもたらすことを引き続き示している
    • 4月に既存店売上高がわずかにマイナスを記録した後、IOMの業績は予想通り四半期の残りの期間で改善し、既存店売上高は5月と6月に正常レベルに戻り、これは7月までほぼ継続している
  • 第2四半期の国際ライセンス市場について
    • 既存店売上高は1.9%増加
      • 日本は既存店客数のプラス成長を10四半期連続で達成。これは1年足らず前に開始したロイヤルティプラットフォームの強力な実行を反映
      • 一方中国は低調で、マクロ環境と消費者の背景が短期的には引き続き厳しいと予想される
  • フランチャイズ再編の取り組みとG&Aの見通しについて、9月の投資家向け説明会で詳細を説明する予定
  • 質疑応答
    • 米国市場についてより詳しく
      • 今年の4月に導入した我々がMcValue 2.0と呼んでいた10品目が3ドル以下というメニューは、我々の期待に応えられなかった
      • その理由の1つは、実行が非常に不安定だったこと
        • 現在、推奨価格設定アーキテクチャ(10品目が3ドル未満)を実行しているのは、システム全体の約60~65%程度
      • また10品目が3ドル未満というキャンペーンを開始した際に、必要な認知度を得られなかったこと
        • 顧客に対して多くのメッセージを発信しすぎた結果、10品目が3ドル未満というメッセージは浸透せず、期待していたほどの売上増加は得られなかった
      • さらに当社のロイヤルティプログラムの中核を成すものであり、最も忠実な顧客にとって価値のある多くのデジタルオファーを削除したことで、意図せずこの問題を悪化させてしまった
      • これを修正するために取り組むべき課題があるが、ご存知のとおり、当社のシステムではスイッチを切り替えるだけで解決できるものではなく、フランチャイズ加盟店との話し合いが必要
        • 幸いなことに、フランチャイズ加盟店との話し合いの中で、彼らは皆、この問題に対処するためにやるべきことがあるという点で一致している
      • 第2四半期の問題は修正する必要があり、今後数四半期における重点課題となるだろう
    • 第2四半期の改善と、依然として厳しいマクロ経済環境を踏まえて、今後数四半期の米国市場について
      • オペレーション面については我々がコントロールできる範囲にあるため、最も早く改善が見られるはず
      • マーケティングについては少し複雑な状況
        • 第3四半期には既にすべてのプログラムが進行中
        • マーケティングカレンダーの観点から何かを変更することは、第3四半期中にはできず、第4四半期に何ができるかを検討している
        • 第4四半期にはそのプログラムを強化する機会が生まれ、2027年には必要な状態に完全に戻るはず
      • バリューについてはEDAPメニューを導入した際に失敗があったこと、そしてそれがロイヤルティプログラムの取り組みを犠牲にしたという事実は、悪いトレードオフだったということ
        • それをシステムでどのように修正するか、つまり価値の面でどのように改善するかは、常にフランチャイズ加盟店との話し合いの焦点となる
        • 良い点は、数週間前にフランチャイズ加盟店との会議を開催し、本日話したことの多くは、フランチャイズ加盟店との話し合いの結果に基づくものである点
        • 9月上旬には、フランチャイズ加盟店とのミーティングを複数回予定しており、そこでこれらの価値創造の機会に対応するための追加的な方法について話し合う予定
      • 投資家向け説明会では、当社のシステムとどのように連携して価値を創造していくのか、そしてそれが実際に市場でどのような成果につながるのか、より明確な答えをお伝えできると思う
    • 国際市場と国際ライセンス市場の見通しについて
      • 両セグメントとも、第2四半期の既存店売上高成長率がそれぞれ1.5%と1.9%だったのに対し、第3四半期には前期比で加速する見込み
      • 両セグメントの既存店売上高は、2年間の累計ベースでも加速すると予想
    • EDAPプログラムへのフランチャイズ加盟店の参加率にバラつきがあった点
      • 4月に実施したEDAPメニューのようなものを導入する際には、フランチャイズ加盟店に推奨ガイドラインを提供し、どのような価格設定が適切かを明確に示している
      • ここで問題となっているのは、EDAPメニューに関して私たちが示したガイドラインに沿って実行しなかった加盟店が全体の3分の1ほどいるということ
      • 先程説明した通り、システムがデジタルオファーをかなり大幅に縮小したこと、そして最も頻繁に利用する顧客が全体的な価値提案の一部として非常に高く評価していた「1つ購入で1つ追加」プログラムを廃止したことで、この状況はさらに悪化した
      • 当然のことながら、遵守していない人たちの業績は、遵守していない人たちよりもかなり低調であり、我々はまず教育的な取り組みから始める
      • 第2四半期には実行面で確かに失敗がありましたが、現在その修正に取り組んでいる
    • これまでで最も積極的な新規店舗展開を行っているが、既存店売上高の伸びに何らかの影響を与えている可能性について(5万店舗の目標を2027年から2028年に延期した)
      • これまで一貫して、ブランドを成長させ、レストランの店舗数を増やしていく大きなチャンスがあると確信していることを明確にしてきた
      • 一方で我々あ量だけでなく質にも重点を置いている
      • 5万店舗の目標を2027年から2028年に少し延期したのは、ここ数年で見られた不均衡かつ著しい累積インフレと、より制約の多い消費環境により、適切なレベルの収益を確実に得るために、ペースを少し調整する必要があると判断したため
      • ただ目標を発表してからここ数年で起こった外部環境の大きな変化を反映させるためにペースを調整しただけあり、ペースの調整はそれほど大きなものではないと考えている
      • 既存店売上高に関する質問については、確かに多少の影響はあるかもしれないが、それほど大きな意味を持つとは考えていない
      • 当社は両方を実現できると信じ、それが正しい方法だと考えている。なぜなら、最終的に当社が重視する指標は、各市場において競合他社と比較してどれだけシェアを獲得できているか、という点だからで今後もそれを継続できると確信している
    • 第2四半期から開始(米では2026年5月)した新規飲料ラインナップについて
      • 第2四半期には、米国、カナダ、ドイツの3つの市場で新しいプラットフォームをローンチし、オーストラリアでは7月中旬にローンチした
      • これらの市場すべてで、結果が当初の予想通りか、それを上回るという非常に安定した結果が出ている
      • 新たな飲料の提供によって「新たな利用機会」が生まれ、需要の積み上げにつながっており、飲料と合わせて食事メニューも注文される傾向が強いため、客単価も高くなっている

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2026年第2四半期の総売上高(Total Revenues)は70億9900万ドル、市場予想の71億3000万ドルを下回っている
  • 2026年第2四半期のNon-GAAPベース希薄化後1株当たり利益(Earnings per share-Diluted)は3.38ドル、市場予想の3.32ドルを上回っている
  • 2026年第2四半期の世界全体の既存店売上高は1.3%増で市場予想と同じ

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてマクドナルドの株価は

前日比1.17%の上昇。同日の米国市場が

中東情勢鎮静化への期待から大きく上昇しているのと比べると、マクドナルド株は上昇して終えたとはいえ、やや見劣りがする。EPSは市場予想を上回ったものの、売上は市場予想に届かず、また米国市場の第2四半期業績が期待外れに終わったことが市場に比べて伸び悩んだ原因だろう。

決算後数日を含めた年初来のマクドナルド株の推移を市場(S&P 500)と比べると

前回決算以降、今回決算前までは冒頭に書いた印象の通り低調な株価推移。そして今回決算で小幅上昇したものの、その後数日の動きを見ると上昇傾向に転じたとはいえない状況。

今後のマクドナルド株だが、決算後の株価上昇は小幅だったこと、その後数日の株価推移で特に上昇傾向となっていない(まあ下落傾向にもなってはいないが)ことを考えると、あまり期待は出来ないだろう。何とか現在の株価水準を維持し、第2四半期を踏まえての改善策が第3四半期に効果を発揮し、決算結果に数字として表れてくれることを願いたい。

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