コカ・コーラ(KO)2026年第2四半期決算(2026/7)

はじめに

2026年7月28日(火)には自分が所有しているコカ・コーラ(KO)の2026年第2四半期決算発表があった。

前回2026年4月の第1四半期決算は売上、EPSが市場予想を上回り、 中東情勢によるエネルギー価格の高騰にもかかわらず通期見通しを引き上げたことが評価され、市場が下落する中3.86%の上昇。その際には

「今後のコカ・コーラ株だが、決算で見通しを引き上げたことを考えると市場ほどではないものの堅調な株価推移となりそうな気はする。ただ中東情勢に起因するコスト増が会社レベルで管理可能という想定が崩れなければの話であり、経営陣の見通しが正しいことを願いたい。」

と書いていた。

その後は中東情勢の動きやインフレ懸念などによってコカ・コーラ株にしては上下に激しい動きが続いた印象があるが、概ね堅調な株価推移だった様に思う。

今回のコカ・コーラ決算結果及びそれを受けての株価はどうなったのか。以下決算の内容を確認し整理しておく。


コカ・コーラ(KO)2026年第2四半期決算概要

以下の内容はコカ・コーラの企業サイトより引用・抜粋。

  • 2026年第2四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は133億8000万ドルで前年同期比7%増加

  • 2026年第2四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.97ドルで前年同期比11%増加

  • 2026第2四半期のOperating Margin(営業利益率)はGAAPベースでは34.9%(前年同期は34.1%)、Non-GAAPベースでは35.6%(前年同期は34.7%)

2026年通期見通し

2026年通期の見通しは以下の通り。

【Non-GAAPベース】

  • Organic Revenue(既存事業売上高)成長率:約5%(前回の4~5%から範囲を限定)
  • Comparable currency neutral EPS(為替を含まない調整後EPS)成長率:7~8%(前回の6~7%から上方修正)
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS)成長率:9~10%(前回の8~9%から上方修正)
  • Free Cash Flow:124億ドル(146億ドルの営業キャッシュフローから設備投資22億ドルを差し引いたもの)(前回の122億ドルから上方修正)

2026年第3四半期見通しの考慮要因は以下の通り。

  • Comparable net revenues(比較可能な総売上):現在のレートに基づき、ヘッジポジションの影響も含め1%の為替の好影響、買収及び売却による1%の悪影響
  • Comparable EPS(為替を含む調整後EPS):現在のレートに基づき、ヘッジポジションの影響も含め3%の為替の好影響、買収及び売却による悪影響は最小限

その他

その他決算発表及びアナリストとのカンファレンスコールで気になった点は以下の通り。

  • 事業全体で幅広い勢いがあり、好調な四半期となった
    • 販売量は5%増加し、既存事業売上は長期成長アルゴリズムの上限に達した
    • 2年間の平均を見ると販売量は2%増加し、売上高の成長への貢献がよりバランスの取れたものとなった。既存事業売上は長期アルゴリズムの上限に達している
    • 事業への投資を継続しながら利益率を拡大し、2桁の利益成長を達成し、市場シェアを獲得した
  • この結果は、当社の重要な3つの利点を示している
    • 飲料ポートフォリオ全体の強さ
    • グローバルでありながらローカルなシステムの力
    • 変化する消費者のニーズに迅速に対応できる能力
  • 世界の多くの地域で、消費者環境は不均一
    • 多くの地域で経済は好調だが、多くの消費者はインフレ圧力、地政学的不確実性、経済的課題に直面している
    • 米国やヨーロッパなどの市場では、消費者の購買環境は全体的に安定しているが、多くの消費者は依然としてプレッシャーを感じている
    • 中国では、消費者のセンチメントは依然として慎重で、支出は引き続き選択的
    • ラテンアメリカ全体では、消費者のセンチメントはまちまちで、ブラジルと中央アメリカでは改善が見られる一方、他の主要市場の消費者は依然としてプレッシャーを感じている
    • 200を超える国と地域で展開する当社の使命はシンプルであり、それは当社のブランドが価値があり、関連性があり、選ばれるに値するものであることを確実にすること
  • 2026年のFIFAワールドカップは、我々が長期的な能力構築のために、インサイト、イノベーション、インティマシー、インテグレーションという4つのIをどのように活用しているかを示す好例
    • ファン、イベント、そして消費者が大会を通してどのように関わりたいかを理解するための深いインサイト
    • コネクテッドパッケージングによるイノベーションを活用し、ブランドのインタラクティブ性を高め、40以上の市場で10億枚以上の選手ステッカーを配布し、デジタル参加とエンゲージメントを促進
    • 市場ごと、チームごとに、現地の消費者に合わせたアクティベーションを実施することで、インティマシーを実践
    • 180以上の市場と2000万以上の小売店で、システム全体にわたるインテグレーションを実行し、デジタルおよびソーシャルメディアのアクティベーションを通じて、2500万を超えるファーストパーティデータポイントを収集し、90億回以上のビューを生成
    • これらのインサイトにより、消費者をよりよく理解し、意思決定を調整し、市場での当社の存在感を向上させるためのより強固な基盤が築かれる
    • FIFAワールドカップに関連したアクティベーションにより、コカ・コーラの商標の販売量は四半期で5%増加した。これはCOVIDからの回復を除けば、17年間で最も高い販売量増加
    • POWERADEも四半期中に世界的に8%の販売量増加を記録
  • 第2四半期業績
    • 当四半期の既存事業売上高は6%増加し、ユニットケース数量は5%増加
      • 当四半期は、特定の市場における天候、FIFAワールドカップに関連した強力なグローバルな活動、前年同期との比較など、いくつかの要因の恩恵を受けた
    • 比較可能な売上総利益は約120ベーシスポイント増加し、比較可能な営業利益は約90ベーシスポイント増加
      • いずれも、事業拡大と為替の追い風によるもの
      • 重要な点は、当社はブランドへの投資を継続し、消費者にそれぞれの機会に合ったパッケージ、ブランド、価格帯を提供する収益成長管理戦略を実行することで、利益率を拡大していること
    • 第2四半期の比較可能な1株当たり利益は0.97ドルで、為替の追い風による2ポイントの恩恵を含めて11%増加
    • フリーキャッシュフローは約69億ドルで、前年比で増加
    • 純負債レバレッジはEBITDAの1.4倍、目標範囲である2倍~2.5倍を下回っている
  • 米国国税庁(IRS)との係争中の件(コカ・コーラが海外の子会社に利益を不当に移転し、米国での納税を逃れたか否か)については、先日、第11巡回区控訴裁判所で口頭弁論を行った
    • 現在、裁判所の決定を待っているが当社の立場は変わらない
    • 引き続き、当社の立場を精力的に擁護し、控訴審で勝訴する可能性に自信を持っている
  • 2026年7月17日にFairlifeへのランサムウェア攻撃(不正アクセス)があり、生産を一時停止した件については、米国にある4つの施設では生産業務の大部分が再開しており、小売販売への影響はほとんどない。また第2四半期の業績に影響はなく、下半期の業績にも重大な影響はないと予想している
  • 通期見通し
    • 外部環境は依然として不確実だが、上半期の好調な業績と事業の柔軟性により、上方修正した今年の最新の見通しに自信を持っている
    • 第4四半期は2025年の第4四半期と比べて6日少なくなるが、これは見通しに含まれている
  • 質疑応答
    • 下半期の消費者環境について
      • 我々の上半期の業績は好調だったが、更に重要なのは消費者ベースでのダイナミックなシナリオの中で、どのようにしてその数字を達成したかということ
      • それは消費者に近づくこと、つまり、最近非常に不均衡なダイナミックなシナリオが見られる世界において、真に消費者中心のアプローチをとること
      • 実際、所得、社会経済レベル、低所得レベルへの圧力は世界中で依然として存在している
      • 上半期と同様に下半期も、手頃な価格だけでなくプレミアム化にも対応することで、消費者のニーズに応え、より身近な存在であり続けていく
    • Fairlifeの最新情報について
      • ウェブスター工場の生産拡大もあり、18%の成長を達成
      • 需要は引き続き非常に強く、供給量が増加し、今後も好調が続くと予想
      • 現時点での最優先事項は、主要なSKU、つまり主力商品を店頭に並べ続けること
      • 需要は依然として存在しており、今後さらに柔軟性が高まれば、イノベーションも実現していくだろう
    • アジア太平洋地域、特にインドの成長戦略について
      • この地域は長期的な機会であり、非常に魅力的であり続けており、将来に向けてこの地域への事業構築し続けている
      • 我々はこの地域に先んじて投資を続け、適切な方法でより多くの消費者を顧客基盤に取り込み、収益成長管理能力を強化していくつもり
      • 手頃な価格帯の分野で先んじて投資しているだけでなく、プレミアム化の分野でも機会を見出している
      • 特にインドでは、現在トップ10ブランドのうち7つを所有しており、これらのブランドの資産価値を高めることが私たちの主な目標
      • アジア太平洋地域は、適切な能力と基盤を備え、将来に向けてこの地域を構築し続けることを可能にすると考えており、将来的にはラテンアメリカのような、より発展した市場で成功したように、この地域でも同様に成功を収めることができるだろう
    • 税務訴訟がもたらす可能性のある影響について
      • 6月末に口頭弁論が行わたが、控訴裁判所の判決が出る時期は現時点では不明
      • 以前、判決が出るまで6~12ヶ月かかるだろうと話したが、現時点でお伝えできるのはこれが精一杯
      • 私たちが主張した内容以外に、現在の見解について付け加えることはあまりなく、私たちは最終的に勝訴すると確信している
      • 最良のシナリオは私たちが勝訴し、すでにIRSに預けている金額を取り戻すことができるというもので、最悪のシナリオについては財務開示で詳しく説明することになる
    • 営業利益率は今後も向上し続けるのか
      • 営業利益率は長期的なアルゴリズムに暗黙的に組み込まれており、アルゴリズムにおける暗黙のマージンを拡大し続けるための手段を、ここ数年で実証してきたと考えている
      • 近年、当社にとって有利な要因、逆風となる要因がいくつもあったが、、売上高の質、サプライチェーンの回復力と適応力、常に時代の先を見越した投資を行う意欲、これらすべての強力な組み合わせにより、基礎となるマージン戦略に自信を持てる立場にあると言える
      • 下半期も、そして今後長きにわたり、この状況は続くだろう
      • 今後の四半期において、当社を評価する上で最も重要なのは、質の高い売上高を継続的に伸ばし、そこからコスト構造と投資基盤の両方を管理して、その水準を長期的に維持できるかどうかだと考えており、それが実現すれば当社のアルゴリズムに示された利益率が現実のものとなるだろう
    • 今四半期の勢いは下半期も続くのか
      • ここ数年で最も好調な四半期販売量増加の一つとなった
      • これは年初に述べた「今年は販売量と価格構成のバランスがより取れた年になる」という見通しが、実際に正しい方向に進んでいるという確信を与えてくれる
      • 我々は手頃な価格帯と高級化の両方の選択肢を提供することで、正しい形で存在感を示しており、それは上半期の実績に反映され、下半期も引き続きこの傾向が続くと考えている
      • この好調な販売量を維持している一方で、過去2年間の伸び率は2%にとどまっていることを覚えておくことも重要で、2017年から現在までを振り返るとほぼ横ばいの状態
      • 最も重要なのは、より多くの市場、より多くのカテゴリーからより多くの売上を得ているということ
      • 持続的でバランスの取れた売上高の成長に真剣に取り組んでおり、それが私たちの焦点である
    • 長期的アルゴリズムの位置づけについて
      • 長期アルゴリズムはあくまで長期アルゴリズムに過ぎず、まず第一に業界の一般的な成長率に基づいている
      • 過去30年を振り返ると、例外的な年はいくつかあったが、通常は3~4%の範囲で推移しており、これは長期的に考える上で重要なポイントの一つ
      • そして第二に、我々が長年にわたり懸命に取り組んできたように、その成長率において他社よりも大きなシェアを獲得するために、差別化された能力を構築し続けることが重要
      • そうすることで、長期アルゴリズムが示す4~6%の範囲に収まり、私たちの目標は、その上限を継続的に達成すること

市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2026年第2四半期の純売上高(Net Operating Revenues)は133億8000万ドルで、市場予想の131億6000万ドルを上回っている
  • 2026年第2四半期のNon-GAAPベースの比較可能な一時項目を除く1株当たり利益(Comparable Diluted Net Income Per Share)は0.97ドルで、市場予想の0.93ドルを上回っている

となっている。


まとめ

上記の様な決算内容を受けてコカ・コーラの株価は

前日比5.00%の上昇。同日の米国市場が

ダウ工業平均が1%を超える上昇で、S&P 500、NASDAQ総合はほぼ横ばいだったことを考ええると、コカ・コーラ株の上昇はかなり大きい。市場予想を上回る売上、EPSに加え、通期見通しの上方修正が市場に好感されたのだろう。

決算後数日を含めた年初来のコカ・コーラ株の推移を市場(S&P 500)と比べると

前回決算以降は概ね冒頭に書いた印象の通り。そして迎えた今回決算で大きく上昇し、翌日も上昇したものの、その後は2営業日続落。ただ下落幅は限定的で、コカ・コーラが続落した2営業日はハイテク銘柄が持ち直していたので、ディフェンシブなコカ・コーラから資金がハイテク銘柄に移動した可能性もある。

今後のコカ・コーラ株だが、好調な四半期決算に加え通期見通しの上方修正があったこと、決算後も大きな反落は無かったことを考えると、堅調な株価推移が期待出来そうだ。ただコカ・コーラ株は歴史的にみて短期間での大幅上昇が期待できるような銘柄ではない事は認識し、過度な期待は抱かないようにしておきたい。現時点で年初来25%上昇し、S&P 500が9%台の上昇に留まっているこの状況も冷静に考えれば決して悪くない。

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