はじめに
2023年12月はドル円為替の変動が激しくどこかで整理しておきたいと思っていたのだが、その度に再び為替が大きく変動するのではと思ってしまいまとめることを躊躇してしまっていた。
そこで2023年も取引が終わったこのタイミングで12月のドル円為替の動きについて整理していくことにする。
2023年12月のドル円為替の動き
2023年12月のドル円為替の動きは以下の通り。チャートはGMTのため29日が1ドル=141.43円となっているが、実際は左上の1ドル=約141円程度が正しい。
11月30日の終値が1ドル=148.19円だったので12月は月間で約7円、割合では約5%ほどドル安となったことになる。
特に変動が大きかったのは12月7~8日にかけての2.17%、13~14日にかけての1.75%のドル安となっており、それぞれ以下の様なイベントがあった。
12月7日の日銀総裁の発言
日銀の植田和男総裁が12月7日午前の参議院財政金融委員会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と発言。これが日銀が想定より早期に現在の金融緩和政策を修正するのではと市場に受け止められ、急速に円高ドル安が進んだ。
ただしチャートを見ての通り翌日以降は再びドル高となっており、これはチャレンジングという言葉はあくまで「金融政策の運営」に関してであり、金融緩和政策を指すものではないとの見方が広まったため。
12月13日のFOMC及びパウエル議長の会見
2023年12月FOMC結果とパウエル議長発言(2023/12)でまとめたが、ここでは市場が予想した通り政策金利が据え置きとなり、経済予測要旨では来年の利下げがほぼ確実となったことから大きくドル安となった。
その後は現地時間19日発表の米12月消費者信頼感指数の大幅改善や11月中古住宅販売件数が予想より上振れしたこともあって144円近くまで戻したが、それ以降は概ねドル安傾向が続き12月の為替取引最終日が最もドル安となって終えている。
12月の自分の円資産変動
上述の通りドル円為替は11月に比べて約5%ほどドル安となっているのだが、自分の円ベース資産は
約240万円の増加となっている。これは主に12月の米国株式市場が以下のS&P 500の様に
4.61%上昇(ダウ工業平均は4.24%、NASDAQ総合は5.23%上昇)したことにより、為替の不利益が米国株上昇によって相殺されたため(配当金も期間中約20万円入っている)。
まとめ
気になっていた2023年12月のドル円為替、そしてそれに付随した自分の簡単な円ベース資産について整理・確認してみた(詳細な円/ドル資産のまとめについてはいつもの通り翌月に行う予定)。
結果的に12月という区切りでは、ドル円為替変動が円ベース資産に悪影響を及ぼしてはいるものの、米国株資産の上昇により全体としては悪くなかったということになる。
ただしあくまで12月という区切りではであって、このドル安傾向は2024年により顕著になるだろうことが容易に想像がつく。願わくばこのドル円変動が今月2023年12月の様に上手く株式市場の上昇によって相殺されるような流れが続くことを期待したい。
それよりも完全リタイアして配当金生活をしている現在、円ベースの資産よりも月々受取る配当金が重要なのだが、来年は今年に比べて減少することが見込まれる。ここ1~2年のドル高に慣れてしまった身としては、目減りするであろう円ベースの配当金に対処していけるのか不安が残るが、覚悟をしておいて上手く精神的に対応していきたいものだ。来年の円ベースの年間配当金はどれぐらい下がることやら。