はじめに
2022年12月14日(水)に行われたFOMCの0.5%利上げ発表及びその後のパウエル議長会見をまとめた際に
「気になる今後だが、本日15日(木)は小売売上高、失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数などの割と重要な指標が発表されるのでFOMC結果と併せて市場はそこそこ動きそうな気がするが、以降はあまり重要な指標がなく米国のクリスマス休暇と相まって落ち着いた動きになりそうな気がする。
ただ2023年の金利見通しが予想外だったことから、それ程重要とは思われない経済指標にも市場は敏感に反応して神経質な相場が続く可能性もある。
何とか前者の想定通り落ち着いた相場で年内を終えて欲しいものだ。」
と書いていたのだが、自分の期待通りに物事は進まず米国市場は下落基調で、日銀も実質的な利上げへの政策転換を発表するという自分の想定とは異なった状況となっている。ここではFOMC発表以降の米国市場そして自分の資産がどう変動したかを整理しておくことにする。
2022年12月13日(火)~23日(金)の米国市場推移
FOMC会合結果前の12月13日(火)からの市場推移は以下の通り。
S&P 500 | 前日比(%) | DOW30 | 前日比(%) | NASDAQ | 前日比(%) | |
2022/12/13(火) | 4,019.65 | 34,108.64 | 11,256.81 | |||
2022/12/14(水) | 3,995.32 | -0.61% | 33,966.35 | -0.42% | 11,170.89 | -0.76% |
2022/12/15(木) | 3,895.75 | -2.49% | 33,202.22 | -2.25% | 10,810.53 | -3.23% |
2022/12/16(金) | 3,852.36 | -1.11% | 32,920.46 | -0.85% | 10,705.41 | -0.97% |
2022/12/19(月) | 3,817.66 | -0.90% | 32,757.54 | -0.49% | 10,546.03 | -1.49% |
2022/12/20(火) | 3,821.62 | 0.10% | 32,849.74 | 0.28% | 10,547.11 | 0.01% |
2022/12/21(水) | 3,878.44 | 1.49% | 33,376.48 | 1.60% | 10,709.37 | 1.54% |
2022/12/22(木) | 3,822.39 | -1.45% | 33,027.49 | -1.05% | 10,476.12 | -2.18% |
2022/12/23(金) | 3,844.82 | 0.59% | 33,203.93 | 0.53% | 10,497.86 | 0.21% |
振り返ってみると
- 14日はFOMC会合結果/パウエル議長の会見までは前日比プラスだったが結局マイナスで終える
- 15日は前日のFOMC会合結果/パウエル議長の会見が一日では市場に消化されなかったようで大きく下落。同日欧州中央銀行(ECB)が0.50%の利上げを決定し(利上げ幅は0.75%から縮小)たものの、やはりECBもFRBと同じく利上げ継続を示唆したことも下落に拍車をかけたかもしれない
- 16日も続落。ニューヨーク連銀総裁のウィリアムズ総裁がブルームバークのTVインタビューで、FRBが来年予想以上に政策金利を引き上げる可能性があるという見解を示唆したことも影響したかもしれない
- 週が変わった19日も米国市場の下落基調は変わらずで4営業日連続下落となった
- 20日は日銀が政策金利の方向転換をサプライズ的に発表。結果的に思った程米国市場に悪影響は出ず久々にプラスで終了
- 21日はコンファレンス・ボードが発表した12月の米消費者信頼感指数が4月以来の高水準と改善されたことやナイキ、フェデックスが好決算だったこともあって主要米市場はいずれも1%を超える上昇
- 22日には米商務省が発表した2022年第3四半期の実質国内総生産(GDP)確報
値が年率換算で前期比3.2%増と改定値の2.9%増から上方修正されたことや米労働省発表の新規失業保険申請件数が予想ほど悪化しなかったことなどで、FRBの利上げがより長期にわたり維持されるとの見方から市場は下落 - 23日は商務省が11月の個人消費支出(PCE)を発表しており市場への影響が懸念されたが、11月の前年同月比伸び率は5.5%で10月の6.1%から鈍化して2021年10月以来の小幅な伸びだったこともあって市場は小幅ながらいずれも上昇
期間中で市場がどれだけ下落したのかというと
- S&P 500:4.55%下落
- ダウ工業平均:2.72%下落
- NASDAQ総合:7.23%下落
となり市場によってややバラつきがあることからハイテク銘柄への影響が大きかったようだ。
2022年12月13日(火)~23日(金)の自分の資産推移
ドルベース米国株資産
米国株資産(ドル) | 前日比(%) | |
2022/12/13(火) | 1,095,950.52 | |
2022/12/14(水) | 1,088,185.24 | -0.71% |
2022/12/15(木) | 1,062,163.93 | -2.39% |
2022/12/16(金) | 1,053,941.20 | -0.77% |
2022/12/19(月) | 1,044,107.48 | -0.93% |
2022/12/20(火) | 1,047,604.48 | 0.33% |
2022/12/21(水) | 1,061,280.28 | 1.31% |
2022/12/22(木) | 1,053,403.47 | -0.74% |
2022/12/23(金) | 1,059,035.37 | 0.53% |
自分のドルベース米国株資産も期間中は上述の米国主要3市場と同様の動き。
期間中の下落は自分のポートフォリオ中のハイテク銘柄がほぼ無いこともあって3.49%減少となっている。
円ベース米国株投資資産
こちらにはドルベースの米国株資産に加えて配当金なども含まれている。また円資産は米国以上閉場後(日本時間では翌日)と整合が取れるようにしている。
米国株投資資産(円) | 前日比(%) | |
2022/12/13(火) | 150,221,934 | |
2022/12/14(水) | 150,870,590 | 0.43% |
2022/12/15(木) | 147,888,339 | -1.98% |
2022/12/16(金) | 146,409,292 | -1.00% |
2022/12/19(月) | 140,860,423 | -3.79% |
2022/12/20(火) | 140,496,332 | -0.26% |
2022/12/21(水) | 142,526,138 | 1.44% |
2022/12/22(木) | 142,136,622 | -0.27% |
2022/12/23(金) | 142,951,476 | 0.57% |
こちらにはドル円為替レートの影響も反映されるため期間中の下落は5.09%減少とドルベースよりも下落幅が大きくなっている。19日(月)の下落率が特に大きいのは20日(火)日銀政策変更の影響が反映されている(円資産は米国市場閉場後の翌日夜にデータを取得している)ため。
まとめ
ということで2022年12月13日(火)~23日(金)の米国市場及び自分の資産推移について整理してみた。
冒頭に挙げた様に基本的には12月のFOMC後はあまり重要な指標発表やイベントが無く落ち着いた動きになると期待していたのだが、一応考えてはいた市場が各種情報に割と敏感/神経質に反応する動きとなった様な気がする。
米国は来週からクリスマス休暇に入り流石に市場も落ち着くと思うのだが、12月のFOMC後にそう期待したのが裏切られているだけに油断するべきではないのだろう。何とか下げ止まってくれるといいのだがなあ。