はじめに
2022年2月10日には自分の所有銘柄の一つであるフィリップ・モリス(PM)の2021年第4四半期決算発表があった。
以下にその決算内容を確認し整理しておく。
フィリップ・モリス2021年第4四半期決算発表概要
以下の情報は、フィリップ・モリス・インターナショナルのサイトより引用・抜粋。
- 2021年第4四半期の純収入(Net Revenues)は81億400万ドルで、為替や買収を除いて前年同期比8.4%増加
- 2021年第4四半期の調整後営業利益(Adjusted Operating income)は29億9300万ドルで、為替や買収を除いて前年同期比8.3%増加
- 2021年第4四半期の調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS)は1.35ドルで、前年同期比7.1%増加
- 2021年第4四半期のタバコ製品(Cigarettes)と加熱式タバコ製品(Heated Tobacco Units)の出荷量は、タバコ製品が前年同期比2.4%の増加、加熱式タバコ製品が前年同期比17.0%の増加。トータルでの出荷量は4.2%の増加
2022年通期見通し
2022年通期の見通しは以下の通り。
- 調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS):6.12~6.30ドル
- 為替を除く調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS, excluding currency):6.57~6.75ドル
- HTU(Heated Tabaco Units)出荷量:1130~1180億ユニット
またこの資料とは別に2022年の見通しに関する主な想定として以下の資料を提供している。
- 営業キャッシュフロー(Operating Cash Flow):~110億ドル
- 設備投資(Capital Expenditures):~10億ドル
- 2022年第1四半期の調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS):1.50~1.55ドル
その他
2021年第4四半期に760万株を6億9100万ドルで買い戻している。2021年通年は850万株を7億8500万ドルで買い戻している。
IQOSの米国販売についても言及しているが、アルトリア・グループ(MO)の決算発表と同じ内容で2023年前半に米国での供給を再開できると見込んでいる。
市場予想との比較
今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、
- 2021年第4四半期の純収入(Net Revenues)は81億400万ドルで、市場予想の77億2000万ドルを上回っている
- 2021年第4四半期の調整後希薄化1株あたり純利益(Adjusted Diluted EPS)は1.35ドルで、市場予想の1.30ドルを上回っている
となっている。
まとめ
上記の様な決算内容を受けてフィリップ・モリス株は
0.93%の上昇。ただし同日の米国市場は
同日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比7.5%(市場予想7.3%)と40年ぶりの上昇率だったこともあり軒並み大幅下落だったことを考えると悪くない結果だったと言える。
過去半年のフィリップ・モリス株の推移を市場(S&P 500)と比べてみると
2021年9月から下落傾向だった株価が2021年12月、2022年は市場が下落基調にもかかわらず上昇傾向に見える。そして決算発表翌日の2月11日も続伸し上場来最高値を更新している。
最近の市場の不安定さを考えると懸念はあるがこの状況下では悪くない銘柄にも思える。タバコ銘柄ではアルトリア・グループ(MO)への投資を優先しており完全リタイアした今となっては更なる追加投資は難しいのだが、フィリップ・モリス株をより多く所有しておく選択肢が適切だったのかもしれない。