JPモルガン(JPM)2021年第4四半期決算(2022/1)

はじめに

昨日2022年1月14日(金)から米国企業の四半期決算発表が本格化したのだが、いつもの様に自分の所有銘柄での先陣を切ってJPモルガン・チェース(JPM)の四半期決算が行われた。

通常は同じく自分の所有銘柄であるシティグループ(C)はJPモルガンの翌日に決算を発表しているのだが、昨日は金曜日という事もあってかシティも決算発表を行っているのでシティとの比較も簡単にしつつ以下に決算内容を確認し整理しておく。


JPモルガン・チェース2021年第4四半期決算発表まとめ

以下の内容はJPモルガン・チェースの企業サイトから引用・抜粋。

  • 総収入(Managed Revenue)は303億4900万ドルで、前四半期とほほ変わらず、前年同期比1%増
  • 純利益(Net income)は103億9900万ドルで、前四半期比11%減、前年同期比14%減
  • 希薄化後1株あたり純利益(EPS – diluted)は3.33ドルで前四半期比11%減、前年同期比12%減

今四半期もここ数四半期と同じ様に貸し倒れ引当金繰入額(Reserve Build/(release))が差し戻されている。今四半期の差し戻しは18億ドルであり、これにより希薄化後1株あたり純利益(EPS)は0.47ドル増加している。

また注意しておきたいのはExpenseが17.9億ドルと前年同期から1.8億ドル(11%)増加している点。主にhigher compensation(人件費の増加)が理由としている。


2022年通期見通し

2022年通期見通しについてはプレゼンテーションスライドで断片的に述べられている。

  • 2022年CIBマーケット事業を除く純金利収入(Net interest income exclude CIB Markets):500億ドル(2021年比12.4%増)

  • 2022年調整後経費(Adjusted noninterest expense):770億ドル(2021年比8.6%増)


市場予測との比較

今回の主な決算内容と市場予想とを比べてみると、

  • 2021年第4四半期の総収入(Managed Revenue)は303億4900万ドル、市場予想の298億9000万ドルを上回っている
  • 2021年第4四半期の希薄化後1株あたり純利益(EPS)は3.33ドル、市場予想の3.01ドルを上回っている

となっている。


決算を受けてのアナリストによるアップデート

この決算発表を受けてWells FargoのアナリストMike Mayo氏がJPモルガンに対するアップデートを行っている。

投資格付け:OverweightからEqual weightに下方修正

目標株価:210ドルから180ドルに下方修正

Mike Mayo氏は、JPモルガンは各事業で市場シェアを獲得することを意図しているが、コストが大幅に上昇するとしているにもかかわらず将来予想に関する具体的な指標はほとんど示さず(it gave few other concrete metrics around future expectations)、支出増に対して利益増の裏付けが少ない事をアップデートの主な理由としてあげている。


まとめ

上記の様な内容を受けて昨日のJPモルガン株は

6%を超える大幅下落。昨日のダウ工業平均が0.56%の下落、S&P 500が0.08%の上昇、NASDAQが0.59%の上昇と比べてもJPモルガンの下落は群を抜いている。またJPモルガンが1日で5%を超える下落となったのはほとんど記憶にない。シティグループ株が

1.25%の減に留まっているのと比べてもJPモルガンの下落振りは顕著。

1日の動きを見てみると

JPモルガンの下落が突出しているため分かりにくいが、シティは一時3%を超える下落局面がありつつも市場(S&P 500)が時間と共に上昇しているのにつれて下げ幅を縮小したのとは対照的に、JPモルガンはその流れに乗ることは出来ず下落幅を拡大している。

JPモルガンが総収入、EPS共に市場予想を上回っているにもかかわらず大幅下落となったのは、

  • 2022年見通しで経費が増大するとしている
  • 決算を受けてアナリストが投資格付け、目標株価を引き下げ(恐らくこれが一番大きい)
  • 2022年に入ってからJPモルガンは上昇しておりその反動

といった点と思われる。

今後のJPモルガン株だが、確かに決算発表後のこれ程の下落は想定外ではあったものの個人的にはJPモルガンは米主要銀行の中では最も安定しているという考えには変わりはないので、決算発表を受けての下落でマイナス要因が株価に反映・吸収されたのであれば、今年2022年に想定されている利上げの動き次第でもあるが中期的にはそれ程悪くない動きになるのではないかと思ってはいる。いずれにせよ決算発表後の下落が1日限りのものなのか、ある程度株価に影響を及ぼすのかしばらく注意しておきたい。

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